見出し画像

食文化と調べ物の日記 #1

どうでもいいことに疑問を抱くのが得意です。趣味は、そのどうでもいいことについて調べることです。

日々ご飯を食べたり料理をしたり道を歩いている時に、幾度となく「なんで?」に遭遇し、なんだかんだ常に調べている気がします。でも、ひとしきり調べると満足して忘れるので、少しでも蓄積して何かの役に立つよう、日々の疑問や調べたことを綴っていきたいと思いたちました。

ただ、自分でも呆れるほど継続が苦手で、ひめくりカレンダーすら1月3日のままずっと放置している人間なので、どこまで続けられるのか全く自信がありません。新学期の気の迷いかもしれません。

でも、1週間に2日は書くぞというつもりで緩やかにやっていきたいと思います。

4/4(月) 福岡は旦過市場の韓国料理店

出張先の福岡で、地元民の台所と言われる旦過市場に向かった。渋めな佇まいの昭和日本風な市場なのに、入り口の一等地がチーズハットックを売る韓国料理屋。ギャップに驚いた。その気で見ると、八百屋や肉屋(さすが福岡、ホルモン系が豊富!)の間にかなりの頻度でキムチや韓国惣菜を売るお店が立ち並んでいる。

なぜ、ここに韓国?

知っている人には当たり前かもしれないのだけれど、福岡は朝鮮半島から近く、出稼ぎはじめさまざまな理由でやって来やすかった。辛子明太子も、ホルモン料理も、韓国・朝鮮人が持ち込まれた文化とされている。
市場の入り口の韓国料理屋さんは、「新しいもの」に見えたけれど、むしろ正真正銘、福岡食文化の礎なのだ。
ちなみに地元の友人に聞くと、結構本格的な韓国料理屋も多いという。

4/5(火) ソフトクリームの口金は丸型から星型に

今日は福岡、門司港。お餅屋さんにて打ち合わせ。その後連れて行ってくださった昭和感じるお菓子屋さんで「ここのソフトクリームがおすすめ」と言われ、いただいたら最近流行りのモコモコソフト。

店主のおじちゃんいわく、「昔は丸型絞り口のソフトクリームが主流だったけれど、絞るのが難しくて星型に取って代わられ、25年前に廃盤になった。俺が復活させたんじゃ。メーカーは俺に感謝せないかん」。

そういえば、店前によく置かれるプラスチック製のソフトクリーム模型は丸型口金で絞ったもこもこ型なのに、実際のソフトクリームは星型口金で絞られたものだ。どうして相違があるの??

模型と現実。

「あのおじちゃんの言ってることはたいていウソ」と連れて行ってくださった方にきっぱり言われたので、調べてみた。

ソフトクリーム総合メーカー大手のニッセイのホームページで歴史年表を見ると、1970年代を境に丸型から星型に変わっている。ただし理由は特に説明されていない。

画像はニッセイのHPより引用、筆者加工

ソフトクリームの機械屋のYouTubeおよび所さんの目がテンの調査結果をまとめると、丸型が使われなくなった理由は以下らしい。

  • 美しく絞るのに技術がいる

  • 断面積が多い分量が多くなりコストが上がる

  • 見た目より量が多くて食べきるのがきつい

  • 食べづらい

なるほど。店側にとっても食べる側にとっても丸型には「かわいい」以外のメリットがなく、利便性で優る星型が選ばれるということか。ただし、実際食べた感想としては、丸型が食べにくいということは特になくむしろ口当たり柔らかで私は好みだった。また、量が多いというのもサイズ自体を小さくすればいい話なのであまり本質的とは思えない。
結局のところ、経済合理性によって星形が選ばれるようになったということなのだろう。現在販売されているソフトクリームマシンは星形が9割以上を占めるという。

しかしここにきてなぜ「韓国発」で人気が再燃したのか。これはまだ調べてない。

そうして一週間がおわった

さすがにもう数日書く予定だったのだけれど。。でも二日分書いたのでよしとしたい。

いただいたサポートは、 ①次の台所探検の旅費 または ②あなたのもとでお話させていただく際の交通費 に使わせていただきます。