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仕事中に歌いたい男

仕事中に歌いたい。
できることなら熱唱したい。

弊社はフルリモートワークですから、自宅で歌いながら仕事できるにはできるんです。とはいえ、集合住宅の一室でなんて日中でも歌うのは憚られますし、ましてや熱唱なんて…

それに歌うだけじゃダメなんです。歌いながら仕事もできないと。なんとかこの2つを両立する手段はないかしら。


試作品第1号

運よく、我が家にはこんなものがありました。「家カラ」用のマイク、その先っぽにつける防音パーツです。マイク部分はたぶん捨てた。

↑こんな感じのやつですね。これは使える。仮に片手がふさがってもいいなら、この防音パーツを口に当てて歌えばいいだけです。しかしそれじゃあ仕事はできないし…

弊社の社長にいただいたもの\。怒られないといいな。

そこで今度は、タンスの奥から、片方がクリップになっていてグニャグニャ曲がる棒を引っ張り出してきた。たぶんウェブカメラとかを固定するための何かです。

これを防音パーツにさせば…

できた。これはかなり正解に近い。熱唱とまではいきませんが、ちょっと大きめの声で歌うくらいなら問題なさそうです。

ただし懸念点が2つあります。1つ目は、防音パーツに口をつけると棒が「ぐにゃぁ」と曲がり、口と防音パーツとの間に隙間ができる「密着性」の問題。口と防音パーツは強めに密着させないと十分な防音性能が出せませんから、現状だと歌唱にすこし不安が残ります。

デスクまわりが汚いのは一旦スルーしてください

2つ目。いま私が作れる構成では、どうしても画面から遠くなってしまう「距離」の問題です。

録音用マイクとマイクアーム

「距離」については、こういう感じのアームを導入すれば解決しそうですが、どちらにしても「密着性」は解決できそうにない。うーん、どうしたものか。

マスク型について考える

そうなると、もう防音パーツにゴムを通して、マスクのように装着するしかないんじゃないか。それならいっそ、ガスマスク的なものを買ってしまうほうが早いかもしれない。

ガスマスクを付けるスーツの男

こんなの明らかに防音性能が高いですよね。さすがに、ここまでじゃなくても防じんマスクのようなマスクがあれば良さそう。

防じんマスクを装着するおじさん

これとかもとても良さそうですね。というか、防音に特化したマスクってないんでしょうか?私が欲しいということは、他にも欲しい人がいるんじゃないか…

商品化されてました

普通にありました。「防音 マスク」で検索をかけてみると、意外にもいくつかヒット。

「防音 マスク」の検索結果

とくに気になったのは下記の2つ。

1つは、オーストラリアのMETADOX社が開発したゲーミング防音マスク「OMBRA v2」。お値段27,500円(2024年11月時点)。

2つ目は、日本が誇る精密機器メーカーCanon社の装着型減音デバイス「Privacy Talk」。お値段23,650円(2024年11月時点)。

どちらも結構なお値段…とはいえ、自作して後悔したくないし、家で好きなだけ歌えるようになることを思えば、2万~3万円の出費なんて大したことないよね!

手にした熱唱ライフ

結論からいえば、私はすぐさまCanon「Privacy Talk」を購入しました。選んだ理由は、国産だとか初めて買ったカメラがCanonだったとか色々ありますが、やはり安さです。

さて、買ってみての総括ですが、なかなかよい買い物だったと思います。ただし「私の用途」つまり「家で一人熱唱しながら仕事をする」ことに限ってみれば、ということです。

目力の強いマネキン
たまたま我が家にあった目力強めのマネキンにつけてみました

まず使用感ですが、ゴツいわりに違和感なく装着できます。紐での調整も簡単で、歌っている途中にズレてくることもない。いいね。

肝心の防音性能もなかなかのもの。せっかくなので簡単にテストしてみました。

うーん?体感だと3分の1くらいの音量になってる気がしましたが、録音を聞く限りだとそうでもないかも。音声編集ソフトの表示的には3分の2程度にはなっていそうです。

叫ぶほどの音量は厳しいでしょうが、熱唱くらいなら夜中でもギリギリセーフかも。先述の試作品第1号と比べても、防音性能はPrivacy Talkのほうが上。すこし悔しい。

マネキンちゃんはかなりの小顔ですが、それを差し引いても出っ張りが大きめ

一方でイマイチというか、多くの人にとって受け入れ難いような点もあります。まず横からみたときのマスクの出っ張り。なかなか主張が強く、外では恥ずかしくて使えなさそう。

また、私のパソコンだと入力デバイスとして上手く認識されないとか、(試していないけど)恐らく入力音声はこもって聞こえるだろうとか、送風機能を使うとすぐ電池切れになるとか…チャレンジングな製品だからこそ、抱える課題も多め。

しかし全体をとおしては満足です。また、Canonの意欲的な製品開発に、「購入する」という形で協力できたのは嬉しい。

みなさんもぜひ、Privacy Talkで熱唱ワークをお試しください。それでは。


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