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単語で短歌評12/29~1/4
あけましておめでとうございます、と言ってもこれを書いているのが1/6なのでいつまで正月気分だ!と言われそうな気がします。正月気分が抜けてないので1/5に書くのを忘れていたのですが…
さて、そんなわけで単語で短歌管理人の野口み里です。
(※単語で短歌とは野口み里の運営する短歌のお題アカウントです)
ご参加いただいている方の短歌をすべて読まさせていただき、その中の気になった短歌に評を書かせていただく、そんなコーナーの第6回です。
こちらのコーナーでは一つのお題に対して一つの歌を選歌させていただき簡単な評を書かさせていただきます。
今週は単語で短歌から13万バズを超える化け物短歌が出てきたのでその影響でフォロワーが1000人くらい増えました。あれだけバズったといわれてたズボラだし~の短歌も調べたら初回5.6万バズだったので短歌史上一番バズってるんじゃないですかね…今回は番外編としてそちらから紹介させていただきます。
「昔はS着れたのにね」と茶化されて KISSもKILLに変えてやろうか/ぱぢ
「昔はS着れたのにね」と茶化されて KISSもKILLに変えてやろうか
— ぱぢ (@padi_lisk) January 2, 2025
#tanka #短歌 #単語で短歌 #短歌アプリ57577 https://t.co/MOIoaCwU2w pic.twitter.com/uvIAcRGvK9
評:上手い…言葉遊びの短歌として完璧です。会話から主体の気持ちを言葉遊びで冗談めいてか本気めいてかわからないラインで詠んでいてそこに不自然さがないのがとにかくすごいなぁと思いました。こういう短歌って無理くりになりがちなんですけどスッと入ってくるのがすごいです。
単語で短歌では過去に万バズ短歌は4回出てるのですが投稿をしていればあなたも万バズ歌人の仲間入りをするかもしれません。どんどん投稿していきましょー!
さて、それではその他の評に行かさせていただきます。今週も力作ぞろいでした。
12月29日お題「ぬいぐるみ」
やわらかな死体を捨てた年末に喪中はがきをポストにいれる/文山楓月
やわらかな死体を捨てた年末に喪中はがきをポストにいれる#単語で短歌 #tanka #短歌 https://t.co/zrBJdBn7yk pic.twitter.com/zMZ9d8Z3w9
— 文山楓月 (@acero0112) December 29, 2024
評:切ない短歌です。おそらく遺品整理でしょう。柔らかなぬいぐるみは故人が亡くなったから死体になってしまったと読みとりました。捨てる流れからの投函というのは関係のない動作にみえるのですがゴミ箱、ポストに投げいれる行為はどちらも悲しい動作にみえて主体の悲しみが伝わってきました。
12月30日お題「月」
ねえ今日は満月かしらと電話してあなたが地球にいるのを確かめ/奥村美影
ねえ今日は満月かしらと電話してあなたが地球にいるのを確かめ/奥村美影#単語で短歌 #短歌 #tanka #縦書き画像メーカー https://t.co/y2ChWyA7bI pic.twitter.com/Jtf6xDyMV9
— 奥村美影 (@okumura_mikage) December 30, 2024
評:束縛の歌にも見えるし、あなたが傍にいる事に安堵する歌にも読めます。どちらでとっても「地球」という広い世界であなたの存在がある事だけで安堵する主体のあなたへの愛が伝わってきます。月を指標にするのも面白い目線でいいなぉと思いました。
12月31日お題「平和」
終わらないカニのじゃんけん戦績は53戦53分 / ふしぎなまもり
終わらないカニのじゃんけん戦績は53戦53分 / ふしぎなまもりhttps://t.co/85cYqxZkPX#短歌 #tanka #短歌アプリ57577 https://t.co/nxMumkE0z1 pic.twitter.com/3kWsvOGuC0
— ふしぎなまもり (@hp00000000001) December 31, 2024
評:絵面を想像すると平和すぎる…となってしまう短歌です。二匹のカニが戦いが終わらない事にも気づかずひたすらジャンケンをしているという絵は滑稽ながらも誰も傷つかない戦いとしていいなぁと思いました。何戦目で彼かは諦めるのでしょうか。
1月1日お題「白」
「まっしろは汚れが目立つ」と言われてもまっしろからしか始められない/まだまだ
「まっしろは汚れが目立つ」と言われてもまっしろからしか始められない#短歌 #tanka #単語で短歌 https://t.co/e7Z3eb7cXM pic.twitter.com/RLUE2kdESZ
— まだまだ (@madanan_yo) January 1, 2025
評:たしかにスタートは白のイメージがあります。でも汚れを忌避しても汚れる事からは逃れなられない。人は皆、純白に生まれたはずなのにいつかは汚れて行ってしまう、諸行無常を感じる歌でした。
1月2日お題「キス」
あの、これは大人のキスですか?続きはどこで教われますか?/つぐみざき あさひ
大人のキス。#短歌 #単語で短歌 https://t.co/u6gsiqifcE pic.twitter.com/nuFQBOyTyu
— つぐみざき あさひ (@TATA_Novelist) January 1, 2025
評:少女が大人になる瞬間とまだ好奇心が旺盛な少女性両方を兼ね備えた短歌だなぁと思いました。読み取り用によってはエロティシズムも感じますし好きです。続きを教えてもらえないと大人の階段を登れない、少女の未熟な感じもいいですね!今回の野口賞です!(別に景品とかはないです)
1月3日お題「糸」
正月の 実家に停めた 車から 早くも壁に 糸を張る蜘蛛/カナブン(食用)
正月の 実家に停めた 車から
— カナブン(食用) (@kanabun_tabetan) January 2, 2025
早くも壁に 糸を張る蜘蛛#単語で短歌#tanka#短歌 https://t.co/w8HWFGcQ3X pic.twitter.com/IffRcacrRN
評:帰省で田舎に帰ると車がもう地元の自然に受け入れられて巣を張られる。ほのぼのとする短歌だなぁと思いました。そそくさと巣を張る蜘蛛も何かユーモラスで可愛いです。わたしの家は田舎にあるので帰省組が結構いたのですがどの車も実家の前から動かないので巣を張られてもおかしくないよなという目線でも読めました、のんびりしてください!
1月4日お題「コーヒー」
よそゆきできょうのわたしはおねえさん足をぶらぶらコーヒーフロート/秋
よそゆきできょうのわたしはおねえさん足をぶらぶらコーヒーフロート#短歌 #tanka #単語で短歌 https://t.co/IyC2gMjDxx pic.twitter.com/1s2RFa2FmN
— 秋 (@syutanka) January 4, 2025
評:こどもの歌ですかね、上の句のひらがなが上手く表現できていて好きです。おねえさんになっから今日はコーヒーにしたのにフロートで、しかも足のつかない椅子をぶらぶらさせている無邪気さがとてもかわいらしい歌だなと思いました。背伸び、子どもの頃はしたかったですよね!キュート!
ここまで読んでいただきありがとうございました。来週も気になった短歌を七首紹介させていただきます。
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それでは本年も単語で短歌をよろしくお願いいたします!
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