生活の足音が聞こえる
最近、ようやく新しい住まい(兼ゲストハウス)での生活が落ち着いてきて、もちろんまだまだ不足している物なんかはありつつも、人間らしく生きられていることに、ほっと優しい気持ちになります。
住んでみて分かったこと。冬の岩瀬は白鳥がやってきて、家の西手の広葉樹林がどんぐりの木で、星空は目が覚めるほど美しくて、煩わしさのない静寂が広がっていること。
きっとこの他にもまだまだたくさんの魅力を隠しもっているんだろうなあ、なんて。これからひとつずつ「めっけた!」を重ねていくのが楽しみだし、泊まりにきてくれる人たちともそんな “小さな喜び” を味わえたらいいな、とふわりと考えてます。
この土地は、わたしが生まれ育った南相馬市小高に似ていて、一面に広がる田畑と近いようで遠い山並みとが、いつも懐かしい気持ちを運んできてくれます。
先日、大好きなtetteの妖精・Ordiary Coffeeの齋藤さんにご紹介していただいた女性がいて、その方のしてくれた「自然の中で育つと視野が広がる」という話がとても印象的でした。山学校と馬鹿にされる程の小さな小学校で育った私には、とても嬉しい言葉として響いたのです。
自分の視野が広いかはさておいて、確かに視界に入るものや全体のバランスなどは気になることが多いよな、と。実際にわたしという人間の主成分は、子供の頃に見た空の色や川面のきらめき、そよぐ風の音などで出来ている(と思っている)ので、そんなことが自ずと影響しているのかもしれません。自然界から感じる “バランス” が、知らないうちに自分のベースになっているのかもな、と。
ふと、自分の体験とお姉さんのお話と今の住環境が重なって、人ってそんなに変わんないな、と思ったのでした。どんなにかっこつけても、逃れられない思考のクセとか、好みとか、あんだろうなと。大人になるって、もしかしたらその「自分の道」に改めて戻ることなのかもしれません。そしてそれって意外と勇気いること。
ということで、今回はなんだか回顧録的な、ノスタルジー的な内容でお届けしました。
これからまたリノベーションとか頑張るよ~。
✳︎Misato✳︎