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【月便#13】atelier Nafsha
7月に入り、遅くやってきた梅雨も本番といったお天気。Nafshaの庭も黙々と育ち続け、その生命力に追いつけず途方に暮れています。雑草の生きる力が半端ない。
そんな7月を迎え、ひとつ新しい取り組みに挑戦しています。Instagramを見てくださっている方はすでにご存知かもしれませんが、この度、須賀川の街中にアトリエを設けることとなりました。
「アトリエ」なんて恰好良く言っていますが、実際のところは廃ビルの一室をひっそりと借りている状態。何をしてどんな風に活用していくかは、これから考えていくという、なんとものんびりしたプロジェクトです。
このアトリエには、ぜひ色んな方に関わって足を運んでもらいたいので、ここで少し状況を説明していこうかと思います。
まず、なぜ「廃ビル」なのか。
実はこのビルは「菅野園」という元・お茶屋さん。建てられたのが昭和43年なので、今年で53歳となる物件です。旧・菅野園のあるエリアは須賀川の旧市街地にあたり、宿場町として栄えた名残りを感じることができます。このエリアの建物は「職住一体型」と言われ、一階に商売のスペース、その奥や二階がプライベートな住居空間というつくりが特徴です。菅野園も例に違わず、奥行きの長ーい、ダンジョンのような面白い物件です。
かつては宿場町としてもそれなりに栄えた須賀川ですが、今となってはその賑わいはどこへやら。例に違わず過疎化の波にのまれて、メイン通りもすっかりシャッターが目立つようになってきました。菅野園がいつ店を閉じて、いつ物件を手放したのか、そのあたりのお話を私はまだ把握できていないのですが、現在この物件の所有者となった不動産会社から「菅野園を須賀川のまちづくりのシンボルとしたい」という話を受けて、一室をお借りすることになった、というのが今回のいきさつです。
(旧菅野園のビルの一室。私たちはこの部屋を借りている)
ですがこの物件、中々、というかものすごく大きく、正直言ってここをまるっとリノベーションして街のシンボルにするには、途方もないお金と時間と労力がかかると踏んでいます。しかも現時点で入居しているのは私たちだけ。ほの暗い廊下や日当たりの悪い部屋などは、日中でもうっすらとした不気味さが漂います(笑)。
(旧菅野園のリノベーション構想:瑞穂不動産ご提供)
私たちはこの部屋を「Nafsha分室」のような形で使っていけたらなと思っています。現時点では。例えば、ゲストハウスのチェックインを受けてみたり、一品商店のギャラリーとして使ってみたり、クリエイターが制作できるアトリエにしてみたり…。どうせやるなら、この場でしかできないこと、この場だから活きることをしたいなと。できればここから須賀川の持続可能な魅力が伝わるような、仕掛けや取り組みをしていきたいなと思っています。まだまだふわっとしてますがね。
Nafshaをつくるときもそうでしたが、形だけでない、きちんと”血の通った場”にするためには、その土台となる「テーマ」を固めることが必須です。特に菅野園のような大きな物件の場合、軸を定めておかないと主旨の分からないハコ物になるリスクが高い。建物全体のテーマを決めるのは最終的にはオーナーですが、一番はじめの入居者としても、そのあたりは丁寧に向き合っていきたいと考えています。
差し当たって今渇望しているのは、「菅野園ってどんなとこだった?」という情報。きっと周りの老舗の方々に聞くのが一番早いのでしょうが、もしこれをお読みになっている方の中に、菅野園について何か知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントやDMをお願いしたく思います。街中の一等地なので、絶対に何かエピソードがあるはずと思うのです。せっかくこの建物を新しい場として活用するならば、その思い出や建物の記憶をすくいながらつくっていきたい。それが「須賀川の菅野園でまちづくりをする」、必要不可欠な一歩だと思っています。
(旧菅野園の外観。最近まで一階にはまちづくり会社が入っていた)
…あ、なんか結局何を書きたいのか分からなくなったけど(笑)。ひとまず、Nafsha分室(アトリエ)ができました。みなさんぜひ遊びに来てください。というお話です。
※ビルの見学もOKですので、気になる方はInstagramのDMかこちらにコメントを下さいませ。入居のご相談もおつなぎできます。
guesthouse Nafsha
Misato