見出し画像

[PJCS予選抜け]追い風しない晴れカラス構築


〇環境の考察および構築の作成

4月のランクマッチ終了時点では、カイリューディンルーやイルカバレルウインスタンに加えて、ノオーツツミ、ビビオンディンルー、合体しない毒寿司、コータスワタッコなどが台頭してきたと思いました。その中でも毒寿司とノオーツツミが顕著に増加したと感じたため、それらに対する対策が必要だと考えました。そこで、「雪以外の天候要素を構築に盛り込むこと」「刺さりの良さそうなサーフゴーを採用すること」を念頭に考察を進めました。

まず、天候要素については、晴れを選択することに決めました。理由としては、雨や砂よりもタレントが豊富で、メタ要素を取り入れながらも構築の自由度が高いと考えたからです。最初はSNSやリバティノートに落ちていたコータスワタッコとヤミカラス入りの手動晴れ構築を一通り試してみることにしました。2つの構築を回した結果、ヤミカラス側の使用感が良かったため、こちらで考察を進めることにしました。コータスワタッコを不採用にした理由については、まずコータスが天候の取り合い力が手動日本晴れに劣ると感じたためです。また、地面の一環をつくってしまうのも、この環境では評価が落ちると思いました。その点、ヤミカラスは、S操作や地面の一貫切り、くろいきりによる寿司への対策、および味方のランク下降解除など、サポート役としての評価が高かったです。ワタッコに関しては、正直に言うと、ハチャメチャに強いと感じました。流行りのすいとる弱点保険起動に加えて、ねむりごなアンコールがシンプルに強く、マウントをとったときのパワーは凄まじいです。それゆえに、1700帯では対策されているであろうと感じました。予選を抜けるには1700帯で連勝することが必須であり、見えない対策やねむりごな命中に一喜一憂する構築は避けたいと考えました。(ワタッコによる選出誘導路線の考察は時間が足りないため断念しました。)ヤミカラスの構築を使用する中で、ビエラさんが公開していたヤミカラス+チョッキ炎テラスイダイナキバの使用感が非常に良かったですが、課題もあると感じました。イダイナキバが遅いため、追い風を張っても抜けないポケモンが存在することや、追い風ミラーでも下を取りやすいことが問題でした。そこでイダイナキバの数値を活かせるトリックルームを採用することにしました。コータスワタッコ側で試して良い結果が得られたトリルハバタクカミを持ち物:ルームサービスで採用しました。残りの枠は、トリルサポートポケモンとしてヘイトを買う役割を果たすサーフゴーを襷持ちで採用しました。また、トリルエースとして晴れにシナジーがあり単騎でも強いアラブルタケを採用しました。最後に、余った持ち物から選出時に一番パワーが高くなると思われるSブーストツツミを採用し、追い風偽装のトリル構築が完成しました。

個体解説


実数値: 158(220)-67-107(252)-176(36)-155-155
持ち物:ルームサービス
特性:こだいかっせい
テラスタル:水
技:マジシャ、シャドボ、まもる、トリル

ハバタクカミは、素早さ104-154の中速帯のポケモンを状況に関係なく上から攻撃できる構築の軸として採用しました。コノヨザルやサーフゴーをトリルを貼っても殴れる展開は非常に強力です。このアイデアはやなぎさんのルームサービスカイオーガから着想を得ました。

レギュBの時代から考察しており、フォロワーさんが2月のランクマで使用し、強かったと報告してくれたため、躊躇せずに採用することができました。トリルカミの持ち物に迷っている人には、ぜひ試してみて欲しいです。トリルカミは数が少なく、読まれにくいため、おいかぜ構築や高速なスタン系に有利な試合展開を量産することができました。

実数値:162-72-115-203(252)-112(4)-136(252)
持ち物:きあいのたすき
特性:おうごんのからだ
テラスタル:鋼
技:ゴルラ、シャドボ、徹底光線、まもる

サーフゴーはCSで採用しました。襷は読まれにくく、不利な対面でもテラスタルせず役割を果たすことができます。パオジアンやハバタクカミの前で1回動くだけで十分なアドバンテージを得ることができます。徹底光線は退場技として使用します。カミと並べてトリル+ゴルラから徹底光線で退場することで、タケを高速展開することができます。ゴルラの後でも、実質的な威力100の単体の鋼打点として機能します。このポケモンの圧力は凄まじく実質的にこの指役になります。殴りながらこの指するポケモンって考えるととても強いです。


実数値:191(4)-201(252)-151-65-105(252)-107
持ち物:とつげきチョッキ
特性:こたいかっせい
テラスタル:炎
技:インファイト、ぶちかまし、じしん、いわなだれ

イダイナキバはADで採用しました。数値が非常に高いです。襷型とは異なり、少し削られても問題ありませんので、サイクル参加が可能です。具体的には、サーフゴーがカイナと対面した場合に引き先になることがあります。威嚇をもらった後に日本晴れを使うことで、Bが上がるワザップを活用できるため、覚えておくと良いでしょう。


実数値:218(252)-196(252)-120(4)-99-119-54
持ち物:いかさまダイス
特性:こだいかっせい
テラスタル:炎
技:種マシンガン、ふいうち、キノコのほうし、テラバースト

テラバースト炎を採用することで構築として重めなモロバレル、地面無効の鋼タイプに対する打点を確保しています。Sの実数値54は無振りヘイラッシャに対してトリルの下から攻撃することができます。このポケモンは一見弱いタイプと思われがちですが、この環境ではギャラディンルー対面での引き裂きになることもあります。個人的にイカサマダイスというアイテムは非常に強力であり、A200近いポケモンがノーリスクで100~125の技を使えるようになることは明らかに強いと思っています。


実数値:167(252)-94-88(140)-105-77(116)-111
持ち物:しんかのきせき
特性:いたずらごころ
テラスタル:ゴースト
技:イカサマ、日本晴れ、さきおくり、くろいきり

ヤミカラスのHBは災いの剣無テラスカイリューの神速15/16を耐えるように調整されています。残りはD振りです。構築の軸のはずが、選出率は1番ではなくなりました。日本晴れや黒い霧が効果的な相手に対して選出します。おいかぜは構築全体の素早さを伸ばさないことや、トリルを貼る展開に邪魔になるため、代わりにさきおくりを採用しました。結果として、ドータディンルーのようなガチトリルの切り返しとして活躍しました。


実数値:131-90-134-176(252)-81(4)-206(252)
持ち物:ブーストエナジー
特性:クォークチャージ
テラスタル:ゴースト
技:ハイポン、フリドラ、こごかぜ、まもる

テツノツツミはCS普通のツツミです。このポケモンは特定の相手に対してのみ選出されます。雨や寿司、雪構築、こごかぜゴルラなど、通りが良い相手が対象です。このポケモンの選出率が下がったことで、結果的にハイドロポンプや不毛なツツミ同速勝負の回数を減らすことができ、地味に勝率の向上に繋がったポイントだと思います。

選出

おいかぜ構築以外にはこれといった選出がありません。
刺さりがいいポケモンを選択します。

VSおいかぜ
先発:サーフゴー、ハバタクカミ
後発:イダイナキバ、アラブルタケ

結果


襷サーフゴーとルームサービスカミのギャップで押し切った試合がほとんどで中身がばれればすぐに瓦解する構築だと思います。ただ短期間で考察した部分を実践レベルまで形にでき、結果まで着いてきたことは素直に喜ぼうと思います。

指トリルするな、攻撃しながらトリルを貼れ!


これは剣盾のころから思っていることですが、このゆびやねこだましをしながらトリックルームをする展開はそこまで強い動きではありません。なにかしらアドバンテージを得ながらトリルを貼らなければ結局のところしのがれてしまうことが多いです。
完成度の高いトリル構築ほどトリルがない状態でもなにかしらの強い動きができる構築が多いです。ユウキさんの記事で分かりやすくまとめられているので、よかったら見てみてください。


構築記事を書こう


ダブルバトルは運用の部分を表現しようとすると長い文章になるため手間だったりしますし、構築のレンタルだけTweetして終わる人の気持ちはとても共感出来ます。ただ今回のルームサービスハバタクカミも過去の記事から着想を得ています。いつ誰のためになるかなんて本人でも分からないものです。ダブルバトルの裾野を少しでも広げる、中級者がレベルアップする助けになると思うので界隈全体で増えるとうれしいなと思ってます。有料でも無料でもどっちでもいいので執筆しましょう!また中級者以下向けにはなりますが構築記事の作成は自分のためにもなります。自分の思考を吐き出し整理することで構築に磨きがかかることがあります。またダメージ計算をする機会にもなります。公開しなくてもいいので書く習慣をつけることをおススメします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?