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雨あがりの夕暮れどき  〜粋なおバァになりたい〜

 最近、映画館から足が遠退いている。仕事の忙しさもあるけれど、むすめが利用している、何ていうんですか?NetflixとかAmazonPrimeとかでミニシアター系も観ることができるので、ついそれを観たり、ケーブルテレビの映画チャンネルを観ることで納めている感じがある。決して満足はしていない。
 直近で観たのは“family affair・ファミリー アフェア”。ニコール・キッドマンとザック・エフロンの歳の差恋愛が売りのような映画。それを観てみた。これらストリーミングサービス(?)は視聴料をいただいて、視聴者の要望に応えるようなところがあって、まさにそれを映像化しているまさにそのような映画なのだな、と視聴者の観たいものを創っているのだなと感じる。この組み合わせこそそうなんだろうな、と感じた。視聴者がスポンサーなのだ。
 ザックは以前の印象よりおじさんに観えて、ニコールははだの白さに驚いた。お互いの社会的地位からくる孤独を埋め合うような恋愛。それを受け止められないむすめの葛藤。そのはちゃめちゃぶりがおもしろい。
 わたしは他の視点で良かったことがある。
 それはストーリー展開。むすめと母親の関係、母親と義理の母親の関係、その葛藤や受容がむすめを成長させていく。ジョーイ・キングの焦燥感満載のキレキャラはその年代の人生への戸惑いと熱さそのままである。可愛いし素敵だ。
 そして、義理の祖母のキャシー・ベイツの美しさ。えーと、どこかでお会いしたような…えっ、ひょっとして、キャシー・ベイツ?そう、キャシー・ベイツ!白く穏やかな笑顔。孫むすめをつつむ温かさ。嫁に対する懐の深さ。正直さ。本当にあのようなおバァになりたい。先立った夫は妻が社会的に先に認められたことから離婚を考えていた。それを申しわけなく思う妻、しかし、それはおバァの言葉では“妻の自由を奪う”こと。それを義理の母親・キャシー・ベイツはむすめにさとす。
 恋愛の急展開にザックの浅はかさが見え隠れしながらも、着地点ははっぴ〜えんど。
 本当にあのようなおバァになりたい。
 目指すおバァ像に出会えたことに感謝。

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