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アメリカで出産した話

ずっと下書きのままだった記事。
誰かのお役に立てたらと思い、2年越しに公開します。

2022年6月に、第一子となる子どもをアメリカの病院で出産しました。
備忘そしてこれからアメリカで出産を迎える方の参考になればと思い、
書き留めます。
病院は、Washington D.C.内の大学病院です。

妊娠発覚~渡米

2021年9月   主人渡米
2021年10月 妊娠発覚
2021年12月 私渡米

元々は私は仕事の関係で主人の1か月遅れの10月に渡米予定でしたが、
渡米5日前に妊娠発覚。
婦人科の先生に、
「渡米なんて正気?時期をずらせないの?長時間のフライトで赤ちゃんを守れるの?」と言われ、渡米前日に飛行機キャンセル。

つわりが落ち着くであろう時期に渡米することを決め、
それまでは実家にこもり、12月(妊娠4か月)に渡米しました。
ちなみに妊娠3か月くらいは吐かない日はないくらいつわりが辛かったです。

病院予約~検診

自宅近くの大学病院に、
妊娠週数など記載し予約をしたい旨メール。
3回ほど送りましたが返事はなし。
電話を何度かけても一向につながらず、飛び込みで直接産婦人科の受付へ。
初めはちょっと嫌な顔されたけれど、なんとか初回の予約成功。
予約日は渡米のちょうど1か月後でした。(妊娠5か月)

検診は大体4週間ごと。臨月入ってようやく1週間ごとに。
私の場合、以下のスケジュールで通いました。
・17週目
 →アメリカでの初診。
  血液検査、尿検査、インフルエンザワクチン、心拍確認

・20週目
 →エコー①(30分くらいの精密なもの)、性別判明

・25週目
 →普通の診察、心拍確認

・29週目
 →グルコーステスト。(妊娠糖尿病検査)問題なし。

・32週目
 →エコー②(精密なもの。頭部や四肢の長さとか測る)

・33週目
 →診察。医者に近所のおすすめの小児科を紹介してもらう。

・36週目1日(臨月突入)
 →診察。GBSテスト(おりもの検査)。問題なし。

・36週目6日
 →診察。血液検査。
   子宮が31㎝で少し小さめだけど
     エコーで問題なければ大丈夫と言われる。

・37週目2日
 →エコー③

・38週目0日
 →診察。予定日までに生まれなければ
    計画分娩をいつにするか考えておいてねと言われる。

・39週目0日
 →NST(ノンストレステスト)、子宮口1cm。

ちなみに、28週、30週あたりでそれぞれ
T-dapとコロナの3回目のワクチンを薬局で打ちました。
※T-dap:破傷風、ジフテリア、百日咳の3種混合ワクチン

アメリカではエコー(超音波検査)のことをultrasoundといいます。
日本では検診の度にエコーで赤ちゃんの姿を確認できたけど、
アメリカでは出産までに2~3回しか行わないのが普通です。
私は3回行いましたが、数が少ないからこそ、
エコーの度に成長を感じられて嬉しかったです。

ちなみに毎回、電話通訳を挟んでもらって日本語で話せたので良かったです。大きな病院では通訳サービスを設けることが必須らしいです。

陣痛の始まり

初産だし、予定日すぎるかもな~なんて呑気に構えてました。
38週まで語学学校通ったり外食しにいってたくらい。
ところが、39週1日目に出血。でも前日の内診の影響だと思ってました。
そして翌日、39週2日目で出血が増え、1~2時間おきに前駆陣痛。
そして39週3日目、夜中の0時をすぎたあとから痛みが増し、
陣痛が20分間隔に。
そこから朝まで10~20分間隔で陣痛が続き、一睡もできず。

朝の9時~13時半くらいまでは、20~30分間隔に。
陣痛の感覚が広がったのは眠くて寝てたからかも?

そしてだんだんと感覚が短くなり10分間隔に。
アメリカでは5-1-1ルールといって、
1分以上の陣痛で5分間隔の痛みが1時間以上続いたら病院に連絡なので、
5~10分間隔になった段階で主人が病院に電話。
「OK!今から来ていいよ!」とのことだったのでタクシーで病院へ。

そして病院到着したのが15:50ごろ。
もう、痛みがMAX!!
無痛分娩予定だったので「早く麻酔打ってくれー!!」
と心の中で叫んでましたが、結果麻酔を打ったのは18:30。
私、18時間半も陣痛に耐えたんだ・・・

その間にしていたこと
・書類の記入
・内診(子宮口5cm)
・NST
・採血
・コロナの検査
・麻酔科医による麻酔の説明
など。

麻酔打つまでは痛みを紛らわすため、
持ってきたフェイスタオルを噛んだり、引っ張ったり、
「うわ~~!!」と叫んだり。もう痛すぎました。
もう、何の書類にサインしたのかも、麻酔科医が何言ってたのかも覚えてません。

分娩~出産

結果、無痛分娩の麻酔を打ってからはさっきまでの痛みが嘘だったかのように楽になりました。
そこからは母に電話したり、おにぎり食べたり。

主人に握ってもらったおにぎりを食べる私。余裕の笑み。なんちゅうカッコ。

その後、子宮口を確認したり、色々な説明を受けていたのですが
病室が寒すぎてがくがく震える事態に。
結果、分娩前に39℃以上の高熱を出しました。
2,3回吐いたりと辛かったです。
そして母子ともに感染症の可能性があるといわれ、
点滴で水?を注入され私とお腹の赤ちゃんの体温を下げることに。

分娩はまだかな~と思っていたら、
赤ちゃんが中々下がってこず、
「寝られるときに寝て待っててね!」と言われ、無理やり睡眠。
でもほぼ寝られませんでした。

そして日付は変わり朝の5時。
麻酔打ってからすでに10時間半経過。
赤ちゃんが下がりつつあるということで、いよいよ分娩。
陣痛は感じないのですが、機械で陣痛の波が来るタイミングで
「Push!!」と言われいきみました。
けれど、無痛が故に下半身の感覚がないので
自分がいきめているのかわからないのです。
力を入れても、力が入っているのかわからない感じ。
いきんでもいきんでも全然ダメで、すでに2時間以上経過。

そこで先生に、3つの提案をされました。
①このまま頑張っていきみ続ける(けれど時間がかかりすぎるので赤ちゃんが危険になる)
②鉗子(かんし)分娩
③帝王切開

そこで私は②の鉗子分娩を行うことに。
鉗子分娩とは、おたまのようなスプーンで赤ちゃんの頭を挟み、
引っ張り出す分娩方法です。
ですが相変わらずいきむ感覚が分からず、難しかったです。
それに丸2日間ほぼ寝てない状況だったので
眠気がすごくて体力がなく、もうわけのわからない感覚でした。

そしていきみ続けること数時間。
「もう頭見えてる!あとちょっと!!」「最後!!」と
皆さんに励まされ朝の9時前に無事に出産・・・・!!!
「おぎゃー!!」の声と共に私の胸の上へ。
涙が溢れました。
麻酔を打ってから14時間以上経過と長かったけれど
この喜びは何にも代えられません。

生まれた直後の我が子

生まれたばかりの我が子は体重を測ったり
いろんな検査や注射を打たれたり。
そして私はというと会陰切開をしたのでお股を縫われました。
おしりの穴の近くまで切ったらしい。
麻酔切れた後の痛みは忘れられません。。

産後~退院

産後は1~2時間おきにナースが様子の確認にきたり、
いろんな検査をしたり、授乳指導などがありました。
病院食はなかなかジャンキーでした。
メニューがあって、電話をすると病室までデリバリーしてくれるのですが、
ハンバーガー、ステーキ、パスタ、サンドイッチなど。
付け合わせはポテチやフルーツ、ヨーグルトなどが選べました。
和食が恋しかったです。
一度ホットティーを頼んだらティーパックがなく、
白湯だけ来ました。


そして普通分娩の場合、48時間以内に退院というのがアメリカのルール。
日本から両親などは来なかったので
主人と2人で異国の地で、初めての子育てという状況。
おむつ替えや授乳など、すべてが初めてで試行錯誤しましたが
今月で生後2か月になります。
主人に顔がそっくり笑 もう100%主人似と言われます。
ちなみにナースに"He is handsome!"と言われましたが女の子です^^;

生後1か月の時

正直アメリカで出産するなんて思ってもなかったし、
医者や看護師と英会話もできないし、(出産時はポケトーク活用&病院の日本語通訳を依頼)
両親学級も受けず(youtubeでちょっと見ただけ)
英語版母子手帳も作らずでした。
他のアメリカで出産された日本人の方のブログなどを見ると
皆さんすごく勉強されていて、私が一番勉強になりました。

私ほど楽観的な人間はいるのか・・・と思ったりもしましたが、
持ち前の「なんとかなる!」精神で乗り越えられた気がします。
子育ては毎日行き当たりばったりですが、
我が子は私の1番の宝物です。
これからも我が人生をかけて、守り抜きたいです。

誰かの参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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