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変革には「痛み」が伴う。映画「マネーボール」とリーダーシップの話
こんにちは。かきもとみさです。
今回はお仕事とは関係ないのですが、日経xwomanアンバサダーブログネタからのお話です。
伝統を重んじる文化と、本質を見極める狭間
「経営者が貫いた苦渋の決断」の話を聞くと、よく思い出す映画があります。
ブラットピット主演の「マネーボール」です。
オークランド・アスレチックスという野球チームのGM・ビリーをモデルに描いたノンフィクション映画です。
野球の世界というのは非常に歴史が古く、老スカウトマンたちが「彼は筋がいい」などとベテランスカウトマンとしての「感性」を活かしたスカウトを行います。
しかし貧乏チームが金持ちチームに正面から勝てるはずもなく、GMであるビリーは旧来の手法とは全く新しい手法を貫き、弱小の貧乏野球チームを復活させるというドラマが描かれています。
主人公のビリーは、若きデータサイエンティストに出会い、ある日こんなことを言われます。
Your goal shouldn't be to buy players, your goal should be to buy wins.
「あなたのゴールは選手を買うことじゃない。『勝利』を買うことだ。」
これをきっかけに、各選手のヒット率などのデータを徹底的に活用したサイバーマトリクス理論をチームを勝利に導くための戦略のベースにしていくのです。
ただ、その新しい戦術は前代未聞でうまくいくかは全くの未知数でした。
成果がで始めるのにも長い時間がかかり、苦しい日々が続きます。
伝統重視の老スカウトマンには猛反対され、監督にも支持されず、試合本番では全くビリーの指示に反した選手を起用する…。
連敗に連敗が続き、だれもビリーのやり方を信じようともしない日々が続きました。
選手も「負け」に慣れてしまい、更衣室でふざけて大騒ぎする始末。
そんな中、珍しくビリーは選手の前に現れ、ブチギレます。
「おまえら、負けるのがそんなに楽しいのか!!」
そう言って、バットを投げつけて去るのでした。
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リーダーだって「自分がいつでも正しい」なんて思っていない
このシーンでは、ビリーの気持ちを考えると胸が締め付けられるような気持ちになります。
自らチームのためを想って、抜本的な解決をすべく勇気を出して新しい戦略にチャレンジする。けれども、誰一人ついてきてくれない。
本音では、本人だって「うまくいくなんて保証はない」という不安がないわけがありません。
しかし「トップ」としては自分の決めた戦略を貫かなくてはいけないし、「自分の戦略を信じて疑わない」という姿を、チームのメンバーに見せつけなければいけない。
「経営者は孤独」とはよく聞く言葉ですが、このシーンはまさにその「痛み」がよく伝わってくる印象的なシーンです。
この記事を読んだとき、私はこのシーンを思い出しました。
アナログな旅館の経営改善のため、IT化を推し進めるものの、70代のスタッフには泣かれながら「できません」と言われる。
けれども女将は、2歳のお子さんを育てながら、会社の借金10億円を解消するため、抜本的な経営改善をしなければならない。
大きな目標の実現のために、小さな痛みを避けている場合ではありません。
記事の通り、苦しい日々を乗り越え、経営は安定し従業員も寄り添うようになっていきました。
この女将の「やるべきことを貫く」精神力は素晴らしいなと思いつつも、きっと心の中ではたくさんの「痛み」を日々感じていたに違いありません。
映画「マネーボール」でも、戦略が奏功し、チームはどんどんランキング上位に浮上。
勝利を手にしてはじめて「ビリーの言うことは正解だった」と、認められ始めるのでした。
アスレチックスは優勝こそできなかったものの、ビリーはその後レッドソックスからGMとしてスカウトを受け、過去最高額の契約金を提示されるほどに認められ、映画は幕を閉じます。
スポーツでも会社経営でも同じですが、古い文化や体質からの「脱皮」というのは、リーダーが強い意志を持って戦略を貫き、「変革」を起こした軌跡があります。
この記事を読んで、その数々の「変革」の裏には、見えないけれども偉大なリーダーたちの心の「痛み」が常に伴っているものなのだと改めて気づかされました。
人の上に立つ人たちというのは、「良い成果が出ない限り認めてもらえない」という過酷な立場に置かれていることが多いものです。
けれども、リーダーたちの「英断」自体に寄り添う気持ちも大事にしていきたいなぁと思いました。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
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