買収企業の買いニーズ例⑤自動車整備業の例|M&Aアドバイザープチお役立ち情報
こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。
買収企業側の目線で事例紹介をしてみようと思い、記事を書いてみています。
以前の記事はこちらから!
第一弾:食品製造業
第二弾:建設業(内装業)
第三弾:建設業(ゼネコン)
第四弾:食肉業の例
「指定工場」を傘下に入れ、車検のキャパを広げる
今回ご紹介する買いニーズの事例は、自動車整備業です。
自動車整備業は、車検対応や定期メンテナンス、事故などによる修理対応をするのですが、許認可の種別の違いがあります。
認定工場
買手企業は認定工場の許認可を持っていました。
認定工場というのは、車検対応を完了させるためには運輸局へ車両を運ばなくてはならず、その対応キャパシティは1日に1件程度が限界でした。
指定工場(民間車検場)
これに対し、指定工場というのは車検対応について運輸局へ車両を運ぶ必要がなく、認定工場よりも車検対応できるキャパシティが大きいという利点があります。
参考URL:
今回の買手企業は、指定工場である対象会社をグループ傘下に入れることによって、顧客の車検対応キャパシティに拡大、そして修理メンテナンスなどにおいても対応力を上げることが狙いでした。
リピーターになりやすい
上記の買収ニーズが最大の狙いであり、非常にわかりやすくシナジーも発揮しやすいのが今回の成約事例だと言えます。
エリアは関西のわりと地方だったのですが・・・
奇跡的に、対象会社と買手企業も実は車で10分圏内という利便性も抜群なマッチングだったので、マッチングさせることができて良かったと心から思います。
車の車検というのは、個人顧客においても法人顧客においても、定期的に発生するものですから、どこかしらに依頼をしなくてはいけません。そして、どこに依頼をするかを考えたときに、「以前にお願いしたから」と同じ業者へリピートすることがかなり多いようです。
つまり買手企業にとっては、傘下に別の自動車整備業をいれることによって、固定客を手に入れることができます。また、対象会社で新たに獲得した顧客について、自社のより幅広いサービスで囲い込むことができれば、親会社・子会社間で顧客を共有することができます。
課題は人材確保
買収ニーズとは別の観点ですがあえて触れるとすれば、PMIの最大の課題は人材確保であると考えています。
まず、指定工場には「自動車検査員」という人材が必要であり、これは対象会社の社長がしばらくは務めることになります。それは替わりがいないからです。なかなか簡単には合格できない資格のようなので、ただでさえ少ない自動車整備士の中から、検査員が務まる人材を確保しなくてはいけないところが経営課題になるでしょう。
逆にいえば、検査員を含め整備士を増やすことができれば、現在の車検対応キャパシティよりも対応力を強化することができると見込めます。
本件は非常にシナジーがわかりやすく、地理的にもバッチリなマッチングだったため、このまま問題なく事業発展してくれることを私としても願っています。
本日はここまでです。
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