壮絶なPMI(M&A後の統合プロセス)の幕開け!組織の結束力を強め、新たな扉を開いていく|買手社長インタビューvol.3【PART2】
こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。
昨日に引き続き、昨年成約した案件の買手社長インタビュー記事を公開いたします!今回はPART2です。
新社長としての初仕事は、退職届を受け取ることだった?
私がエーアンドエーブロイラーに赴任したのは、今年(2023年)の1月からでした。12月は鶏(福島エーアンドエーブロイラー)も牛肉(WIDEFOOD)も繁忙期なので。
1月に社長として赴任したら、まず目にしたのは、30代の従業員2名からの退職届でした。
退職日はその週の土曜日になっており、私はその翌週の火曜日に初出社したんです。
そこで初めて知ったわけですが、もう、まず退職届を受理したままその後の数日間、年を跨いで私に知らせずに放置していた役員に激怒ですよ・・・!
結論から言うと、その2人には説得して、いまも残って働いてもらっています。
1人の女性は、会社の事情で、工場内で働いてもらっていたので、いまは当初希望していた事務職として働いてもらっています。もう1人は、いくつか問題がありましたが、関係者とも話をしながら、彼が働きやすい環境を整えられたので、いまも働いてくれています。
従業員が楽しく働くために欠かせない3つの条件
みんなが楽しそうに働いてくれることが、私の最大の目標です。人材が定着するためには重要なことは3つあると思っています。
1つ目は仕事に対するやりがい。その人に仕事が合っているのか、合っていないのか。業務面の話です。
2つ目は処遇。仕事は好きだけど、給与がもらえなければボランティア活動ではないので普通は辞めます。
どうしたら給料や賞与が増えるのかも大事だし、福利厚生も大事ですね。
3つ目は、一緒に働く仲間。「給料も良く、仕事のやりがいもある。でも、あの人が上司だから辞める」という人はやっぱりいますので。
この3つの指標は0~5点まであって、最大点数は5×5×5の、125点です。1個でも0があると、0点になってしまうイメージですね。出来るだけ各項目の評価が高くなることを目指していきます。
そのためにも、まずは従業員全員とひとりずつ面談をして話を聞きました。20~40代は会社の成長のために特に重要なので、食事会も個別に10回以上開催しています。
ちょうど昨日は、外国人技能実習生たちに「何食べたい?」と聞いたら「すき家」と言うので、15人ぐらいをすき家に連れていきましたよ。「死ぬほど食ってくれ」と伝えたら、食いまくってましたね。3万円ぐらいでしたけど…、すき屋で3万円って、なかなか無いですよね(笑)。
M&Aをきっかけに、次なる新たな扉を切り開く
私が前職の企業勤めを辞め、家業を継ぐために地元の仙台に戻ってきて、8年が経ちます。
地元に戻ってきたときに、自分がやりたいこととして掲げたことが100個くらいあるのですが、そのうちいまはまだ28個くらいしか達成できていません。
最初は全く何も無いところからのスタートだったけれど、今回、WIDEFOODが売上10億円を達成し、人材面や資金面でいくつか条件が揃ったことで、新たな扉が開いたイメージです。
扉を開けると、またその先に3つぐらい扉があるんですよ。つまり、それぞれの扉が、「この扉を開けないと次のステージに行けないよ」という感じで、繋がっているんですよね。
最終的には、全部で100個ぐらいの扉があるイメージです。100個の扉を開くことができれば、1000億円くらいの売上規模になるイメージなんです。何事も、物事はいずれ繋がっているという感覚なんです。
必要な経営資源を補完するという意味では、M&Aは有効だと考えています。
インタビューは、PART3に続きます。
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