頼みごとは難しい

人に頼みごとをするのが苦手である。

仕事なら、頼むのは問題ない。
それは純粋な頼みごとをではなく、あくまでも仕事の範囲内である。
ここで言う仕事とは、報酬が発生すること。
サラリーマンなら業務時間内、残業でも残業代が発生するならOKだ。
サラリーマンでなければ、何かを頼むなら金額がわずかでも報酬を支払うべきだと思っている。
友人・知人だからといって、相手の時間を搾取してはいけない。
むしろ友人だからこそ、相手を尊重するには報酬を払うべきだとも思っている。

しかし、一見まともなこのスタンスも、実はとても窮屈だ。
なぜなら純粋な、つまり対価なしでの頼みごとを人にすることは「良くないこと」という感覚になるからだ。

私は、誰かの時間やスキルを無償で提供されることに申し訳なさを感じやすい。
自己肯定感の低さからなのかもしれないが、どうにもならない。
何とかしたいと思う一方で、よくネットで見かける「フリーランスが知人からタダで仕事を頼まれがち問題」が頭をよぎり、ちょうどいい加減がわからなくなる。

フリーランスになってから、仕事とプライベートの区別が曖昧なせいもあるかもしれない。
現在の友人・知人は何かしら仕事がらみの要素がある人ばかりである。
でも、そもそも私の行動に仕事がらみじゃないことなんてほとんどないような気がするので、これは当たり前である。

だが、仕事とはいえ、マネタイズ出来る段階ではないことがほとんどだ。
そういう仕事を誰かに頼む場合「将来報酬が払える段階になってから払うので、今は一緒にやって欲しい」と言えばいいのかもしれないが、それが言えない。
だから結果として、何でも一人でやろうとする。
一人では限界があるから、色々なことが遅々として進まない。
悪い循環のような気がする。

誰かに頼むというフローを経ずに、出来れば「これやりますよ!」と申し出てもらえたらいいのにと思ってしまう。
でも、そんな虫のいい話あるわけもない。
だから相変わらず、私は自分一人で出来る範囲のことしかやれそうにないのだ。

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山内三咲
豊かな人生のために、ファッションのスパイスを。 学びやコーチングで自分の深掘りを。 私の視点が、誰かのヒントになりますように。