ダサいかダサくないかが問題、なのか?

Twitterでこの時期恒例の話題「クリスマスプレゼントに貰いたくないダサいネックレス問題」。
ここ数日また見かけるようになり、もうそんな季節か…と初冬の風物詩を見ている気持ちになる。

この話題の概要はこうだ。
・女性が「クリスマスに貰いたくない、でも貰ってガッカリしたことがあるネックレスのデザイン」についてツイートし、拡散される(4℃など、特定のブランドが槍玉にあがることも)
・呼応するように「もらって嬉しいデザイン例」も拡散される
・それぞれに賛否のコメントをつけた引用RTがさらに拡散される

もらいたくないデザイン例として、必ず槍玉に上がるのが4℃。
中でもクリスマスコレクションは評価がひどい。

4℃がdisられる理由としては
①とにかくダサい、子供のおもちゃレベル
②4℃レベルのブランドを大人の女性のプレゼントにするな
という二つの争点がある。

②に関しては交際相手へのハイスペック志向が読み取れる。
同じ価格帯ならせめて「Diorやティファニーを選べばいい」という意見もある。
これについては好みによるところもあるので、言及しない。

では①はどうか。
デザインについては、各ジュエリーブランドが出すクリスマスコレクションは全体的に似たようなデザインになりがちだ。
星やハートのモチーフ、カラフルなストーンの多色使いがよく見られる。
ブランドとしては、シンプルなデザインはレギュラー商品で既にあるので、クリスマスコレクションは特別感を出して差別化したいというねらいだろう。
実際女性の好みがよくわからない男性は「限定」という謳い文句に釣られて買ってしまいがちなので、ブランドとしては毎年の一定の売上が確保できるのだ。

大抵の女性は、あまりゴテゴテしたデザインのジュエリーを好まない。
したがって、出来るだけシンプルなものを欲しがる傾向がある。
例えばこの辺りだろう。

一連のツイートを見ていて色々思うところはあるけど、プレゼントで大事なのは本来そういうことではないと思う。

選ぶのが苦手なら、相手に訊けばいい。
これは一理ある。
確実に相手のニーズを満たすなら、訊いてしまうのが一番だ。

しかし、プレゼントの本来の目的は何だろう?
私は「相手を喜ばせること」だと思う。

相手を喜ばせるには、ニーズを満たすだけでは不十分だ。
関係性にもよるが、パートナーへのプレゼントに限定して考えるなら「相手の好みを直接訊かずにどれだけ汲み取ったか」に尽きるだろう。

相手がどんなものを好むのか。
普段の言動をよく観察していれば、それは読み取れる。
好きなものを見ている時にそのことを話題にすれば、更に好みの傾向がわかるはずだ。
プレゼントは、相手を見る力・聞く力をモノに還元して表す行為なのだと思う。

そんなことを考えながら、過去一番嬉しかったプレゼントを思い返す。

学生の頃の彼氏が、普段デートでよく見て回っていた雑貨店のアクセサリーをいくつか詰め合わせにしてプレゼントしてくれたことがあった。
一点はさほど高くなく、それこそオモチャに毛が生えた程度の値段のものだけど、「これ、かわいいな〜」と手に取ったことがあるものばかりだった。
開けた時に、ものすごくビックリしたのを覚えてる。
その彼は、そのプレゼント以外にも、私が普段から好むものを選ぶのが上手だった。
私のことをよく見ていてくれたんだなと思う。
とてもいい思い出だ。

逆に言うと「クリスマスプレゼントはこのくらいのものをくれないと嫌」みたいな姿勢で相手と付き合っていたら、心から喜べるプレゼントなど貰えないだろう。
普段からどんな関係性を築いているかによって、プレゼントの意味は変わってしまう。
そういう意味では、クリスマスプレゼントは相手との関係性を見直す良い機会なのかもしれない。

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山内三咲
豊かな人生のために、ファッションのスパイスを。 学びやコーチングで自分の深掘りを。 私の視点が、誰かのヒントになりますように。