友達の作り方(大人編)

昨日、主宰している読書会のグループチャットにメンバーから「こんな面白い文章を見つけた」とスクショが流れてきた。
詳しくは端折るが、エーリッヒ・フロムのある本の訳者解説の抜粋で、なかなか小難しい文章だ。
でもそれを「すごい!面白い!」とシェアしてくるメンバーがいて、そこに返信の応酬があったりする。
そんなグループである。

何が言いたいのかというと、小難しい文章でも「面白い!」と嬉々として読む人がいる。
一方で、ほぼ同年代の大多数の人はフロムなんか読もうともしないだろう。

自分がどんな環境に暮らし、働いているかにもよるが、大人になってから自分と似たような興味や志向の人と出会うのはかなり難しい。
だからこそ多くの人が「出会いがない」といって悩む。
特にパートナー探しをしている人は深刻だろう。

でも、もし本を読むのが苦痛じゃないなら、出会うのは案外難しくない。
読書会という場があるからだ。

読書会は今、探せば山ほどある。
オンライン開催も多い。
なぜ読書会が良いのかというと、そもそも読む本のチョイスで既に方向性が似た人が集まりやすいからだ。
文学、哲学、ビジネス書、経済、自己啓発…どのジャンルの読書会なのかによって、集まる人の属性がある程度はソートされる。
かといって、その場に来た人は環境も経歴もバラバラなので、話せば話すほど新しい発見もあるのだ。

学生の頃の友達は、同じ環境を共有してるという「場の力」で作られることが多い。
でも、社会に出ると友人を作るための「場の力」がうまく働かない。
そこに利害関係が発生しやすいからだろう。

であれば、大人になってから友人を作るには、利害関係が持ち込まれないフラットな「場」を探すしかない。
読書会はそういう意味で非常にフラットだ。
選ばれる本は、さしずめ学校でいえば校風にあたるものなのかもしれない。

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山内三咲
豊かな人生のために、ファッションのスパイスを。 学びやコーチングで自分の深掘りを。 私の視点が、誰かのヒントになりますように。