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フィランドへ旅に出る #ラトビア日記


2025年2月3日 おやすみ

 大学との、単位に関するやりとりが続く。

 不可抗力で自分ではコントロールが効かないのに、緊急性が高いトラブルは、心身をじわじわと摩耗させる。

 眠気、だるさ、空咳、鼻水がぬけきれず、ベッドの上でパソコンをぽちぽちと叩いて、すぐ横になった。

2025年2月4日 人間の免疫力の限界

 やっと、外に出るげんきが湧いてきた。

 しかし、いまだに鼻水がずるずる、空咳も、なかなか止まらない。

 もしかして、これがコロナ禍を経た'風邪'のスタンダードなのか?

 ただの風邪というより、引き始めや治りかけの状態がダラダラ続く感じ。

 気持ちは前向きなのに、身体の回復がついて来なくて、引っ張られそうになる。

 いつもなら数秒でできていたモチベーションの自家発電が、数十分、長いときは数時間かかる感覚。

 それにしても、人間の免疫力って上がっているのか、下がっているのか。

 病気に対抗できる技術や薬は、桁違いに増えたけれど、病気と戦う基礎免疫は、どうなのだろう。

 新型コロナウイルスの蔓延を経て、新しいウイルスと戦う力を得たのかと思ったけれど、戦いが終わる訳ではなかった。

 永遠に終わらない追いかけっこだな。

2025年2月5日 安定は怖い

 久々に大学へ。修士論文の相談をしに。

 オンラインでも話し合いはできるけれど、半年以上、先生たちと顔を合わせていなかったから、研究室を訪問した。

 行きは、今まで通ったことがない道を、帰りはいつも授業に行くために通っていた道を歩いた。

 初めて見た風景と、半年の変化を感じられる風景、どちらもあった。

初めて見た塔。何のためのものなんだろう
去年より圧倒的に雪が少ないリガ
半年前は工事中だった更地には、ラトビア全土に展開するスーパー「Rimi」(リミ)ができていた

 好きで選んでいるはずなのに、なんかしっくりこないのは何故だろう。

2025年2月6日 10年ぶりのフィンランド

 日記、まだ2024年、と書き出してしまう。

 2025年という数字だけ、どんどん先へ行く。

 自分の立ち位置が、どんどんあいまいになる。 

ヘルシンキも、雪が全然ないな……
フィンランドの建築、想像していたものと全然違う。オランダよりラトビアに近い(どちらもロシアの占領下だったから似ていて当たり前かもしれないけど)。どういうジャンルなんだろう
海沿いを歩いてホストの方が勧めてくれたカフェに来た
ボロネーゼ。今日初めてのまともな食事
太陽〜!
枝の張り方のせいか、あちこちへ指示を出して忙しそうな人に見えた
遠くから見ると、水滴のようなネコヤナギ。この白いモコモコが、育ってくると冬の終わり、春のはじまり

 2万歩以上歩いて、満足。朝も早かったし、今日はもう寝よう。

2025年2月7日 ヘルシンキ散歩

 今日は一日フリー。

 街中を散策。ヘルシンキには無印良品があった。

 オランダにはユニクロがあり、無印がない。

 どういうマーケット戦略が、それぞれで展開されているのか気になった。

日本では見たことない無印アロマキャンドルがずらり

 ヘルシンキ空港には日本語表記もあり、マリメッコ本社へ行ってみると日本人が半分以上。

 サウナブームも然り、なぜフィンランドと日本は相性がいい(ような気がする)のか。

 一部の人は理解できこそすれ、必ずしも'日本人的'なマインドセットだと言い切れないところがある。

 とはいえ、共感し合える部分が多いのは、居心地がいいし、うれしい。

ヘルシンキ教会
ロシア正教の教会
フィンランドの建築、コンクリート打ちっぱなしだったり、窓の形が曲線で形がユニークだったりしておもしろい。見ていて飽きない
わたしは「おもしろい」と感じるフィンランド建築、後日聞いたら、台湾の友人は「つまらない」と話していて、受け取る印象の違いがおもしろかった

2025年2月8日 本場のコメディショーへ!

 友人2人と合流。

 少し休憩して、ヘルシンキ在住の友人と落ち合う。

 彼はフィンランド人で、ラトビア大学に交換留学に来て、数ヶ月間、同じコースを受けていたのだった。

 インスタグラムでつながっていたが、ここ最近のアメリカのきな臭い動きに後押しされ、meta社(FacebookやInstagramを運営している会社)をボイコットするとともにソーシャルメディアの利用時間を減らすため、インスタのアカウントを近々消しますという投稿をしていた。

 それを見て、近しい感覚を覚えていたわたしは「ヘルシンキに行くなら彼にも会えるのでは」と思い、連絡をして、会うことに。

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