海外で暮らすなんて、どうかしている #ラトビア日記 18
2023年12月25日 異国の初クリスマス
日本から仕事関連の連絡が来て「あ、今日は月曜日か」と思い出す。
こちらはクリスマス休暇中。スーパーは開いているけれど、カフェや郵便局などは閉まっている。
日の出が遅く、日の入りも早い。いつ“日中”だったか、家の中にいたら分からないほど。
異国の地での、初クリスマス。楽しく過ごせてありがたかった。
明日から、課題やファイナルエッセイの準備を始めないと。
家以外で、やりたいな。でも、どこか開いているかな……?
2023年12月26日 iPhoneが壊れた
スマホの画面がおかしい。
スワイプしても画面が変わらず、シャットダウンもできない。
スマホでテザリングしているから、パソコンも使えず、原因の検索もできない。
「年末にこのトラブル来るかー」と思い、気持ちを落ち着けるため、野菜丼を作る。
魚の缶詰の種類がスーパーにたくさんあって、その油で玉ねぎやペッパー(辛くないやつ)を甘辛醤油で炒めて、魚をほぐして混ぜる丼にハマっている。
メンタルヘルスには、やっぱ米だね。パンも大好きだけど。
どんぶりを食べつつ、スマホを触るが直らない。
近くのカフェに行ってフリーWi-Fi拾いながら、Appleに問い合わせないとと思い、着替えてもう一度スマホを見たら、直ってた。
画面が通常通りの動作に戻っていた。
よかった!!!
これを機にラトビアのApple Storeを調べたが、専門店はなく、委託先のお店を一つ発見。
たしかにパソコンもスマホも、圧倒的にAndroidや Windowsユーザーが多い。
iPhoneやMacを使うのはアジア人、特に日本人が多いと聞いていたけど、本当なのかもしれない。
とにかくスマホの挙動が元に戻ってよかった。
2023年12月27日 生産性とキャリア
今日は、まあまあ活動的な一日だった。
リガは、小さい街だ。首都だけれど主要なエリアはぎゅっとまとまり、だいたいが徒歩圏内。だから散歩が好きなわたしにとっては都会すぎず、ちょうどよい。
旧市街地はほとんど観光地だけれど、我が家から歩くとちょうど良い距離感なのもあって、用もないのにわざわざ旧市街地の中を歩いたりする。
今日も「どこで作業しようか」と歩きながら考えていた。途中、雲の流れが速く、青空が見えた。
空が見える大きい窓際の席がある所にしようと思い、旧市街地をぶらつき、見つけたカフェに入る。
課題と仕事をいくつか終わらせ、帰宅後、真っ赤なスープの作り置きを作る。スープというか、無水野菜煮込み。
昨日は引きこもっていたけれど、少し身体を動かすだけで、ずいぶん気分が変わる。
文化人類学を勉強していると、「卒業したらどうするの?」とか「キャリアは?」と聞かれることが時たまある。
わたしには勉強することに価値があってキャリアのための学問ではないから、いつも答えに困る。
同時にLinkedinなんかを見ていると、多くはないが「文化人類学を学んだ学生歓迎」と名指しで記載している会社もある。
キャリアのことはあまり考えていない。でもあまり不安じゃない。
大学院の2年間て短いな、と最近感じるから、もしかしたらさらに勉強する道もなきにしもあらずか?と思ったりする。
生産性って、なんだろう。結局は「あなたはどれくらい市場価値があるの?」という問いに、答えられるスキルがあるかどうかなのか。勉強に、市場価値はないのだろうか? そんなばかな。
マルクス、読み直さなきゃな……。
2023年12月28日 あやしい日本人
掃除をして、午後から外出。
行ったことのないカフェに行ってみた。
天井が高くて照明が明るすぎず落ち着いていて、椅子も座り心地が良い。
そして、ここだけでなく、だいたいどのカフェにもコンセントがある。店員のお姉さんも感じがよかった。
あと、寒くない。お店によっては節電の影響なのか、肌寒い店がある。
結局ここで3, 4時間は過ごしただろうか。
学期末に提出締切があるエッセイの構成を練る。どういうテーマと問いを立てて、どういう展開で論説を組み立てるかを考えるときは、まだ日本語脳のほうが有利で、くやしい。
帰りはポッドキャストを聴きながら、ぶつぶつ英語でひとり言を言いながら帰った。
さぞ怪しかっただろう。
街中を歩いていると、まあまあ視線を感じることが増えた。
前も感じないわけではなかったが、エリアによるのだろうか。
見た目がアジア人という人が多くないからか、めずらしそうに、おどろいたように、こちらを見てくる人は少なくない。
ヤジを飛ばされたり絡まれたりしたことはないが、海外で一人で歩く時はたいていどこにいても早歩き、かつ不機嫌そうな顔をしていることが多い。
ただでさえわれわれは若く見られるのに、さらにヘラヘラしていたら、どこでなめてかかられるか分からない。
「話しかけんな」オーラを出しているくらいが、自分を守る意味でもちょうどいいのではなかろうか。
そういう意味でも、言動がおかしい人には誰も不審がって話しかけないし、わたしにとっては勉強にもなるし、歩きながらぶつぶつ一人ごと英語、けっこういいかも。
2023年12月29日 身体のメンテナンス大事
雪がすっかり溶けてしまった。
でも年明けからまた気温が下がるみたい。
北海道暮らしで寒さには慣れているが、こちらに来てから風邪をひきやすくなったので、毎日鼻うがいをしている。
歩いていると、喉がちょっといがらっぽくなったり、このまま放置したら悪化するかも、みたいな喉の違和感を覚えることがしばしばある。
なんでだろう、乾燥しているから?
あと肌もカサカサする。日本ではなかった、乾燥から来る肌のかゆみがある。水のせいもあるのかもしれない。
保湿クリームか何かを手に入れなきゃなあ。
日本から持ってきたものが無くなりつつあるので、ラトビアの素材を使ったクリームやオイルを探してみよう。
2023年12月30日 年の瀬感とは
気になっていた美術館へ。
今日までやっている展示を見に行く。
売店エリアが小さいけれど充実していた。
ラトビアは製本技術や印刷技術が結構発展している印象。文房具屋さんも多い。
リトルプレスやZINEみたいなものも置かれていた。ドイツに支配されていた時代もあるから、その影響なのかな?
ラトビア語の手話の本が気になった。
そのあとは課題をやりに街中をさまよい歩く。
行きたかったカフェの営業時間が変則的で、開いておらず。結局チェーン店へ。
年末だろうが関係なし。年内に、あと短いエッセイ2本くらい出したいな。
2023年12月31日 海外で暮らすなんてどうかしている
以前「二拠点なんてどうかしている」というnoteを書いた。
つくづく「手間がかかるほうへ自ら突っ込むな」と思うとともに「この手間がないと今の自分はいない」と確信している。
おせちも初詣もないし「海外暮らしなんてどうかしているぜ」と笑えてきつつ、年の瀬だし、どうかしているnoteを書く。
ここから先は
¥ 100
読んでいただき、本当にありがとうございます。サポートいただいた分は創作活動に大切に使わせていただきます。