男湯にだけ監視カメラ⑤完

学校に帰ったあと、反省会が行われた。また先生が少年自然の家の思い出という題目でホームページに活動内容を上げてくれているらしい。

早速学年全員でパソコン室へ行きその写真を見ることになった。画像を追うと山頂へ辿り着いた生徒達や夕食、キャンドルファイヤーを楽しむ生徒達など男女関係なく多くの良い写真が載せられていた。その下を見るとお風呂を楽しむ生徒という項目があった。
マサシ『ん?なんだこれ』
開いてみると衝撃の画像が写っていた。
男子『は?何これ!。先生これなんですか!』
タナカ先生『みんな楽しそうだしいい写真撮れてるでしょ⁇笑』
女子『あははは』
男子『おかしい!消せよ!なんで男子だけなんだよ!全員いるし!』
男子は屈辱で怒るのものや絶望するものや泣き出すものまでたくさん現れた。
それも無理はない。全員のちんちんや人によってはタマタマまでカラーで他の写真より明らかに高画質で載せられているのだ。
マイ『男子かわいそー笑。いつでも誰でも見放題じゃん笑。たいして価値もないけどね笑笑』
男子は悔しさのあまり何も言い返すことができなかった。

アヤカ『男子だけこんな写真に残る思い出ができて羨ましいな笑。女子は見せられないからねー』
トモヤ『…』
俺はただただ男に生まれたことを後悔しながら唇を噛み締めることしかできなかった。

男なら公開してもいいという発想は必然的に
男体の価値<女体の価値を作ってしまうことになってしまう。そうすると男に生まれたというだけで女のためになんでもしないといけない社会になってしまう。価値がかけ離れていくからだ。
元々人類が誕生した時は同等に求めていたはずの価値を女にいいように操作されて良いのだろうか。考え直す必要があるだろう。
byトモヤ                  完

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