【短編小説】噂のAI搭載無人型宇宙パトロール機の救護用カプセルに乗って地球に帰還した話【創作ショートショート】
※主人公は男性の設定で書いています。
目が覚めたら、
自分は宇宙にいた。
静寂な音がない世界。
自分の視界に広がるのは、
星々の轟轟たるぶつかり合い。
音には聞こえないが、
目の前で激しく火花を散らし、
光を発している。
凄まじい速さで星の破片が、
自分の方に飛んできた。
「熱い!巻き込まれてしまう!」
宇宙の神秘に触れた代償だろう。
死を覚悟し目を閉じ、
高鳴る鼓動にだけ耳を澄ました。
…ドクンッ!
ドォーーーーーン!!!
目を閉じてすぐ、
身体に衝動が走った。