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【家を持たない旅暮らし】リアルなお金の話と価値観の変化
わたしはいま、家を持たずに日本全国を旅しながら生活をする「多拠点生活」をしています。
旅をしながら、生活をする。
生活をしながら、旅をする。
仕事もするし、観光地巡りもするし、スーパーにも行く。
そんな、旅と仕事と生活が混在したライフスタイルです。
(わたしの多拠点生活への想いやきっかけは下記のnoteで語っています。)
多拠点生活をはじめてから、「旅暮らしの家計簿」として、毎日の出費を細々とエクセルで管理しています。こんな感じで。
こうやって細々と毎日の出費を記録していくにつれ、「旅暮らしをする中でのお金の使い方」についてたくさん考えるようになりました。
・何に使って、何に使わなくなったのか。
・お金に対する価値観はどう変わったのか。
今日は、「旅暮らしのリアルなお金の話」と「旅暮らしをする中でのお金への価値観の変化」についてお話したいと思います。
旅暮らしのリアルなお金の話
わたしが旅暮らしをはじめたのは、2021年10月。8月にひとり暮らしをしていたアパートを解約し、住民票や荷物は実家へ移動させました。
完全に家を持たない生活。スーツケースとリュックサック1つずつで、公共交通機関を使いながら1週間単位で街を変えて生活しています。
10月、11月、12月と暮らすように旅をした、リアルなお金の話をブログに記載していました。
【10月→11万5,104円】
【11月→11万4,292円】
【12月→11万6,316円】
これは、【旅暮らしにかかった費用】というよりは、単純に【1ヶ月の総支出】です。なので、交通費から食費、固定費、美容院などをすべて合算した金額。
この金額は、特に「節約をしよう!」と思っているわけでも「散財しよう!」と使い込んでいるわけでもありません。単に1ヶ月生活をしたら、この金額だった(それがたまたますべて11万円だった)のです。
とはいえ、同じ11万円でも内訳を見れば、【1ヶ月どんな気持ちで何にお金を使っていたのか】がはっきり分かり面白いですね。
家計簿をつける、節約以上の本当の意味
わたし自身、旅暮らしをするなかで「節約をしなきゃ!」と思ったことはありません。むしろせっかくその地域でしか味わえない感動やおいしいごはんがあるのに、それを経験しないのはもったいない!と思うタイプです。
なので、家計簿をつけているのは節約目的ではなく。だったらお金をこまごまと管理して何をしたいのか、なのですが・・・
わたしにとって家計簿をつけるということは【そのときに何に対してお金を使いたいと思ったのか、を記録したい】という意味があるのかなと思います。
例えば、「今月は外食費が高かったな」ということが家計簿をつけて分かったとします。「なぜ高かったのか」を分析・振り返りをしていくと、「今月は誰かとごはんを食べる幸せをたくさん感じたんだった!」ということが数字から分かってきます。
そして、この例の1ヶ月のわたしは「誰かとおいしいものを食べながら話をする」ことを大切にしたかったんだなぁ、ということが分かってくるのです。
そうそう、この感じ。【お金を使うこと=自分が価値を感じたものに対してお金を支払うこと】を客観的に振り返ることができるようになります。
すると、世間の流行でなんとなくお金を使うのではなく、『私にとっての』のお金の使い方が分かってくるんですよね。
この感覚は、家を持たずに旅しながら暮らすようになってより顕著に感じることになりました。
旅暮らしをする中でのお金への価値観の変化
旅暮らしをすると、まずは物理的にお金のかけ方が変わります。
例えば、
・身につけられるものはスーツケースに入りきるだけ。ものを買えない。
・機能性とシンプル、コンパクトさがすべて
・家がないので、インテリアにこだわることもない
・服やアクセサリーは最小限のいいものを
・ものを買う基準が「スーツケースに入れて重たい気持ちになってでも、持ち運びたいと思えるか」どうか
ものを買う基準がすべて「スーツケースに入れて持ち運ぶほど価値あるものかどうか」になります。もともとアパート暮らしのときは、部屋をドライフラワーで飾ったりお気に入りの本を並べておいたりすることが大好きでした。
なので、はじめはやっぱり「スーツケース1個」の生活に戸惑いました。「なにも買えないし、増やせないし」と全然ミニマリストにはなりきれていなかった。
でも、やっぱり慣れてきます。ちゃんと環境に順応していくから人間ってすごいですね。
ものは買わなくなるし、お気に入りや機能性のいいスキンケアや服を大切に長く使うようになるし、インテリアにもこだわりはなくなりました。
そして徐々に「物を持たない暮らし」がちょうどいいな、って思うように。本当にどこかのふとしたタイミングで「シンプルな生活って最高だな」と思えるようになったのです。
シンプルな生活を愛せるようになると、さらに物理的なお金の変化だけでなく、「心の在り方」も変わっていきます。
例えば、
・「もの」よりも「経験・誰かと過ごす時間」にお金をかけよう
・流行につられて買わないようにするってスッキリする
・1つ1つのものに対して愛着がわく
・「シンプルイズベスト」で心も軽やかになる
・無駄がない気持ちよさ
自然と、ものだけでなく心までそぎ落とされてシンプルになっていくことに気づいたのです。
ものを持たないことで、身体が軽やかになる。すると人と比べる気持ちや世間の流行に合わせないといけない焦燥感もなくなる。そして、心が軽やかになる。
その中で、できるだけシンプルに軽やかに生きていきたいなぁ~と感じるようになりました。
今までセールや流行だからといって買っていた服や化粧品のお金で、旅先で出会った人たちとその土地でしか食べられないものを食べる。
今まで世間体や流行が判断基準だったのが、「わたし」基準でものごとを選択できるように。
「いまここ」でしか見られない景色や散歩中の何気ない景色、そこで出会う人たちと「お金で買えないかけがえのない時間」を積み上げる。
家とものを持たない旅暮らしをする中で、よりシンプルにより心地よく過ごせるようにマインドが変化したことを実感しています。
お金の使い方は人それぞれ。だからこそ、【私は何に対してお金を使いたいのか】【何にお金を使うと幸せと感じるのか】という自分なりの判断基準を持つことは大切にしたいものです。
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