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移動することで見える、新しい景色と新しい出会い
自分自身のコンフォートゾーンを飛び出すと、また新しい景色と新しい出会いに恵まれる。今日はそんなお話です。
コンフォートゾーンのなかの私
コンフォートゾーン、すなわち「私自身の心地いい空間」。私は「何かをはじめる」「行動を起こす」ときに「私自身が心地いいかどうか」を基準として行動を選択するようにしている。
「私が自分らしく、心地よくいられるか」という心地よいセンサーをかかげて、それを判断基準に物事を選択してきた。たとえば、仕事をやめるときも、フリーランスになるときも、家を手放して旅暮らしをはじめるときも。
とはいえ、「心地いい」っていう感情は、ある意味「現状維持」ということになりかねない。心地いい=ここから抜け出したくない、ということだから。ぬるま湯につかっている、このままがいい、という感情。
まさに、1月の京都での1か月の暮らしは、完璧なまでの心地よさだった。
旅先で日常を送る、という旅と日常のいいところどりをしたかのようなライフスタイル。どっぷり浸かって、このままずっと京都にいたいと思ったほどに。「心地いい」にどっぷり浸かっていたのだ。とても幸せだった。
とはいえ、心地いいを続けた先に待ち受けるのは「現状維持」。私が私なりの「心地いい」で物事や人生を選択することは何よりも大切なこと。で、その「心地いい感情」のなかで、やっぱり、「新しいなにか」にしがみついて挑戦をし続けないといけない。
こうやって「心地いい」と「新しいこと」を交互に繰り返しながら、日々を重ねるだけじゃなくて、日々を少しずつ膨らませていく感覚。少しずつ昇りつづけていく感覚。心地いいと思えるコンフォートゾーンを勇気を出して飛び越えた先には、新しい人や景色、そのなかで気づく私自身の感情と出会うことになるのだから。
コンフォートゾーンを飛び出した先には
私は普段、家を持たない旅暮らしをしている。世間的には「アドレスホッパー」とか「ノマド」とかいう感じ。「移動する」がライフスタイルの軸にある生活を送っている。
それなのに、私は京都に1ヶ月ものあいだ移動せずに生活していた。移動する生活を送ると決めたのはほかでもない私自身なはずなのに。「もう移動したくない、このまま好きな街でずっと暮らしたい」と移動生活に少し疲れていたのも事実。
移動しない生活は心地よかった。大好きな街・京都の空気感を思う存分纏って、仕事したり散歩したり何気ない日常を送るのが楽しかった。でも、とはいえ、やっぱり心のどこかで物足りなさを感じていたのかもしれない。
「移動もやっぱりしたいな」と思い始めて、静岡県へ移動した。1か月ぶりの移動。「億劫だな、このままここにいたいな」というコンフォートゾーンを、1か月ぶりに飛び出した。
飛び出してみたら、どうだったか。それはもう「良かった」としか言いようがないことばかりが起きた。新しい人と景色と私自身の感情に出会うことができた。
まずは、新しい人との出会い。
「こんなに好きな、趣味のようなことを仕事でしていて、ついでにお金をもらえるんだから。好きなことをしているだけでお金がもらえるんだ」と語ってくださった、定年間際の会社員の男性。40年以上も「これだ」と思える仕事を全うして、常にアウトプットをし続けて、その結果なぜかしらないけれどお金がもらえるんだ、と。
私自身、「仕事=お金をもらうためにするもの」という気持ちが強くて、世の中的にもそう思っている人が多いなかで、40年も「これだ」と思って生きてきた人がいるんだ、ということにまずは驚いた。そんな彼からは「自分から楽しもう」という想いがふつふつと湧いて見えた。
そして、「囲碁をアフリカに伝えたい」と話してくださった30代の男性。「日本一周中」と紙に掲げて自転車に乗りながら移動しているそう。日本一周と掲げていると「頑張れ」と通りすがりの車からお金を渡してもらえることもあるという。その、無条件な「なにかの感情」を纏って渡してもらえるお金の価値って、すごいパワーになると思う。その価値を彼は知っているからこそ「囲碁を教えたときの報酬は、お金じゃない、その人の指標でもらいたい」と話してくれた。
囲碁を教えてもらった、その「価値」に対して何をお返ししたらいいだろうか、お金じゃなくて、どれだけのお返しを、想いとともに感謝を伝えたらいいのだろうか、と。私自身、囲碁を教えていただく時間はなかったのだけど、私だったらどんな価値を提供できるかな、どんなものを想いと一緒に届けられるのかな、と考えさせたられた話だった。だからこそ、「(お金の価値も考え方も違う)海外に、囲碁を広める」なのかな。
次に出会ったのは、サウナ好きが転じてサウナを作った、という20代の男性。「サウナが好き」から、そのほかバーベキューの資格やヒーリング要素のあるダングドラム、そしてアロマについて興味を持っているそう。すべては「サウナという空間にいる人がどれだけ楽しく、充実したときを過ごせるか」を軸にやりたいことを追求していて。
シンプルなんだけれど、誰もができるわけじゃない。「これやりたいんです!」と言って、巻き込んで、本当にやってしまう、そんな強さを持った方だった。「これやりたいんです」が私の課題。とても背中を押された気分です。
そして、1週間ほとんど毎日顔を合わせていた、用宗A邸の家守・八木さん。噂に聞いたとおり、朗らかで優しくて本当に素敵な方だった。「息子のDIYを手伝ってたら楽しくて、失敗するのも楽しくて。気づいたら家を買って夢中にDIYをしていた」のだそう。「楽しくて、夢中」の感情は、本人も周りも想像する以上のパワーを秘めているのだと思う。八木さんの「楽しくて、夢中」の先が、導かれるようにADDressと出会い、拠点となり、いまや誰もが行きたいと願う場所になっている。
八木さんとお話をするなかで、「偶然の巡り合わせ」という言葉を何度か耳にした。単なる偶然というよりは、「こうなることが決まっていた」という必然といえるもの。でもこの必然を叶えるためには、それ以前にコツコツと何かをしていたりとか縁を大切にしたりとか、そんなことをしないと育めない。「こうなると決めっていた」を伏線回収するために、日々人との出会いを楽しんでいるんじゃないかな~と思った。
最後に、「言い続けてやり続ける、以上」と夢を体現されていた西川さん。彼は4月にエベレストに登頂するという夢を掲げ、そのために具体的なロードマップを描いて、仲間を作って、資金を集めて、トレーニングを積んで、それを着実に叶えようとしている過程を見ることができた。お話をするなかで「本気で決めて本気で言う」「現状変わらなくても、それを続ける」「夢が叶うことは決まっている」など、ハッとする言葉をたくさんいただいた。
私にも最近「あ、これやりたいな~」と思う夢が芽生えてきていて。とはいえ、まだ形になっていないふわっとしたもので誰にも言えていなかった。でも、人に宣言して、その夢を叶えるために何が必要か?今することは?資金は?とか具体的に考えていくと、どんどんワクワクしてきて、絶対叶えたいと思えるようになった。
「人に伝える」って絶対大切だ。「夢を想う」だけでは、きっと叶わない。「夢を掲げて伝える」ことでそれを叶えるためにすることを決めて、叶えるための努力を続けていく、そして叶う。このシンプルなことを着実にずっと続けている西川さんのひたむきさにとても力をもらった。
夢のはなしは、またどこか別のnoteで。
ADDressの会員さんが集まって、作詞作曲をされた応援曲。めちゃくちゃ勇気づけられます。
移動したからこそ見える景色がある
このnoteで伝えたかったこと。心地よい暮らしを続けるのももちろん幸せだけれど、あえてそこを少し飛び出してみると、またひと味違う景色が見える、ということ。
移動したからこそ見える景色があって、出会えた人がいて。
そんな偶然なのか必然なのかよく分からない街や人との出会いを楽しみながら、また少し心地よい暮らしをして、そしてまた旅に出る。
そんなことを繰り返しながら年を重ねて行けたらとっても幸せだなあ~~~。
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▶旅をしながら暮らす日常をInstagramで発信しています
▶多拠点生活、旅暮らしについての想いは下記noteで。
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