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気分に合わせて「暮らし」を変える
みなさんは、「理想の暮らし」と聞いて思い浮かべるような暮らしはありますか?
「海の近くで暮らしたい」
「ヨーロッパのかわいい街で暮らしたい」
「お気に入りのインテリアに囲まれた暮らしをしたい」
「都会と田舎の両方を行ったり来たりしたい」
こんな生活もいいし、あんな生活もいい、そうやっていろいろとイメージするかもしれません。とはいえ、あえて1つにしぼらなくてもいいと思うんです。
暮らしを気分によって変えること
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「理想の暮らし」の「理想」とする部分って、そのときの気分やまわりの環境、自分自身の感情などで日々変化していくもの。
たとえば、仕事に疲れているときには「自然がいっぱいの場所で癒やされながら暮らしたい!」と思うし、パートナーがいるときには「自分たちの家を整えて、そこで暮らしたい」と思うかもしれない。
とはいえ、アパートを契約したりマイホームを購入したりすると、そこにいることが「暮らし」の土台となって、そこを基点としての「暮らし」を描くものだと思う。家は動かせないし、気分が変わるたびに引っ越していればお金もかかる。
だったら、「暮らしを気分によって変える」ことは、とっても難しいものなんじゃないか、と私自身もどかしさをずっと感じていた。
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「気分によって暮らしたい場所や雰囲気、暮らしの粒度は変わるのに、”家”があることで、自由に柔軟な暮らしができない」というもどかしさ。仕方ないといえば仕方ないことなんだけれど、ずっと窮屈で、足かせになっていて、しまいには「心から暮らしたい!と思える街で暮らす」が理想となっていた。
そんな理想から、私の「家を持たない旅暮らし」ははじまったのだと思う。
好きな場所で気分に合わせて暮らす
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2年ほど暮らしていた名古屋のアパートを解約して、スーツケースとリュックサックだけで移動する暮らしをはじめて早半年。好きな街を転々として、そこで暮らすような、ときには旅をするような生活をしてきた。
半年間、家を持たずにいろいろな場所で暮らしてみて思ったのは、「気分に合わせて暮らしを変える」ってとても心地いい、ということ。
基本は全国定額住み放題のサービス「ADDress」を使って、憧れの海のある街で暮らしたり、温泉のある家で暮らしたり、たくさんの「暮らし」に触れてきた。さまざまな地域の良さを知ったし、そこに住むひとと出会えた。
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とはいえ、気分はころころと変わるもの。
「海沿いをひたすら散歩したい」と思う日もあれば、「山にこもって部屋にいるのが心地いい」と感じるときもある。「誰かとたくさんお話したい」という日もあるし、逆に「いまはひとりで個室にこもっていたい」というときもある。
気分というものは、やっかいだ。私自身でもコントロールできないほどに移り変わっていく。昨日「いい」と思ったものに、今日の私が「いい」と思える保証はない。「生きていて楽しい」と思う日もあれば、その気持ちが嘘だったかのようにずどーんと落ち込んでしまう日もある。
だからこそ「気分は変わる」ことを受け入れて、そんな自分に合わせて生活をしていくのがいいのかなぁ、と感じはじめた。
そんなことをぼんやりと考えていたころに大好きなのちさんのnoteにたどり着いた。
クロゼットからその日の気分で服を選ぶように、生活だってもっと気軽に試着ができれば良い。
その時の年齢や気持ちで、似合う服や着たい服が違うように、暮らしたい街だって変わるはずだ。
とてもとても素敵な表現で、何度も何度も読み返してしまった。
「生活の試着」「暮らしの試着」という表現。年齢を重ねたり、日々の環境が変わったりすることで、間違いなく私自身の気持ちや価値観も変わっていく。そんなとき、軽やかに生活を変えていくことができれば。
「生活の試着」というのちさんの言葉に出会って、変化を思い過ごしてなんとなくうやむやにするのではなく、気分に合わせて柔軟に選んでいくことに、私は舵をきった。
好きな街で好きなように暮らしてみて
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気分に合わせてそのときにぴったりの暮らしをすることは、イコール「いまの自分の気持ちや心を大切にする」ことに繋がるのだと思う。
自分の気持ちの移り変わりや気分の変化を見て見ぬふりするのではなくて、ちゃんと向き合ってそれに合わせて生きること。自分自身に振り回されるわけだけど、それはそれで楽しいし、飽きない。
いまの私が行きたいと思う場所にいって、会いたいと思う人に会いにいって、いまの私の気分に合わせた暮らしをする。こうやって書いてみると限りなくシンプルなライフスタイル。
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好きな街で、好きなように暮らす。そんなシンプルな気持ちをいつまでも忘れずに「いまの私の気持ち」を大切にしながら、柔軟にしなやかに暮らしを変えていきたい。
ある意味、「暮らしをしなやかに変えていくこと」が私の「理想の暮らし」なのかもしれない。
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