占星術の歴史:テトラビブロスから現代まで
この記事では、テトラビブロス以降の占星術の歴史を、自然科学史に沿って説明します。
テトラビブロスまでの歴史はこちらをご覧下さい。
記事の概要です。
17世紀、宇宙観の変化に伴い、占星術は学問体系から離れていった
18-20世紀に発見された天体を取り込み、占星術は現在の形になった
占星術の学問からの分離
17世紀に、占星術は学問と見なされなくなります。
それはニュートンの理論に因るところが大きいです。
ニュートンは万有引力の法則を発見した人ですよね。
万有引力の法則は、全ての物体には引き合う力がはたらくというもの。
ポイントは、その法則が「天上でも地上でも同じようにはたらく」という点です。
占星術(中世)の宇宙観は、天上と地上はそれぞれ異なる法則で支配されており、天上の物体の動きは地上の何かを教えてくれている、というようなもの。
その占星術の宇宙観が、ニュートンによって否定されました。
そして、他の学者の宇宙観もニュートンにならって変化し、占星術は学問から切り離されるようになります。
天体が発見され、現在の形に
占星術は、18-20世紀に発見された天王星(1781年)・海王星(1846年)・冥王星(1930年)を新たに取り込みます。
それ以前の占星術では、太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星の7天体が用いられていました。
新たに3天体を取り込んだことで、計10天体が用いられる現在の形になったわけです。
天王星・海王星・冥王星は、土星を越えた所にあるので、トランスサタニアンと呼ばれることもあります。
ちょっと格好良い呼び方ですね。
実は、冥王星が見つかる前には、多くの小惑星も見つかっています。
そのため、小惑星を含めたホロスコープもあります。
おわりに
今回は占星術の歴史として、テトラビブロス以降の占星術の歴史を、自然科学史に沿って説明しました。
自然科学史に沿って説明した理由は、テトラビブロス以降の歴史はとても複雑そうだったからです。
大きな流れを把握してから、細かいところを抑えていきましょう!
前回と今回で、大きな流れは把握できると思います。