うつのみや花火舞台裏～その1３：ことだま花火～

「逆パターンってうまくいくかな？」

ことだま花火の投稿内容をみて企画チームのボランティアメンバーは少し頭をひねっていた。
ことだま花火とはメッセージを花火にこめて打ち上げるもので、市民から公募しているイベントだった。

メッセージはMCによる代読なのだけど、その中で希望者1人だけ実際にステージに登壇して自分で読むことができるようにしていたのだ。

そしてその中で登壇して逆プロポーズをしたいという女性の応募があり、これは是非お願いしたいと盛り上がっていたところだった。
ただもちろんサプライズだし男性がシャイでもしそれがうまくいかない感じになったら申し訳ないなという不安もあり、企画チームは頭を悩ませていた。

ただそのあと彼女に実際会ってみると芯の強い実直な女性であり、これは間違いなく成功するだろうということはなんとなく伝わってきた。

それに彼女にとっても挑戦だし、もしこれでうまくいったらその二人にとってこの花火大会が本当に特別なものになるんじゃないかということでこれに決めたのだった。こちらも最大限サポートすることを約束し、その不安はほぼ解消されることになった。

そして当日のステージ上のイベントは他にも地元の中学生の演歌や大学生のジャズサークルなどにお願いをしていた。もちろん子供たちの花火の絵を実際に花火にして打ち上げるというイベントもある。もう完成しているに違いない。

当日のステージは一体どんな感じになるんだろう？？
私は花火よりもステージ上のイベントが気になりはじめ、想像がどんどんひろがっていくのを感じていた。

つづく・・・

#おうちで花火うつのみや