新体操のルールについて思うこと
新体操はオリンピックの度にルール改正があります。
実際やっている身からすると「また変わるの?」なんて思ったりしています。
勉強不足で分からないのですが、スポーツでこんなに頻繁にルールが変わる競技って他にあるのでしょうか?
大幅にルール変更がないように思えても例えば、求められる能力の優先順位が“柔軟性”なのか“手具技術”かによっても上位に行ける選手は変わってくるのです。
当たり前のことですが…
ただ、結論を先に言っておくと、いくらルールが変わったとしても“大事なこと”は変わらないので身体の美しさや作品の芸術性について、審判が評価したいポイントが変わっていないのは確かです。
だからこそ選手達は“トレンド”に惑わされず基本を忠実に身につける事が大切なのだと改めて感じています。
さて、
今年(2022年)日本でも新ルールが発表されました。
ルールを詳しく知らない人からしたら、なんの話?と思うかもしれませんが…
新体操競技をやっている皆さんには、新ルールについてどう思うか是非聞いてみたいものです。
私は審判資格があるのでルール研修も受けましたし実際に審判することもあるのですが、
つくづく新体操のルールには絶望しました。
何に絶望したかって、
ルールが初心者に厳しすぎること。
残念ながらこのルールは、トップレベルの選手達の順位をつけるためのものであって愛好者が楽しめるものではない、
というのが今回私が感じた事です。
“新体操を多くの人に知ってもらいたい”
“新体操を楽しんでもらいたい”
と思って活動している私としては、なんて酷なルールなのだろうかと感じてしまいます。
しかし、決して新体操を否定しているわけではないので勘違いしてほしくないのですが、
選手の求められる資質や能力の高さに失望しながらも、それでも子ども達に新体操の指導を続けているのは、
新体操選手の卓越した身体技術と美しさに感銘を受けているからなのです。
学生の頃に海外選手の演技を見た時の感動といったら…
あんなに美しく、しなやかに、そして強く。
人を魅了する事ができるなんて…
そんなアスリート達を創り出しているのはルールがあってこその事なので、悔しいけれど、どんなに厳しいルールだとしても必要な事であるのは間違いないです。
理想と現実の狭間で苦しみながらも、基本を忠実に練習していくことを忘れずに。
そして、あの日見た感動を忘れずに、私はこれからも研鑽を積みたいと思います。
簡単にまとめると、難しいルールだけど頑張りましょう、そんな話でした。
それでは。