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見上げればいつも四角い青空#31 木枯らし一号は地球からの速達

「気象庁は7日、東京と近畿で冬の訪れを告げる『木枯らし一号』が吹いたと発表した。(日本経済新聞2024年11月8日朝刊)

近畿には住んだことがないのでよく分からないけれど、東京に住むボクにとっていつの間にか食事のメニューに鍋が思い浮かぶようになり、「コートを着るにはちと早いから今日は巻き物にしよう。」などと自然と考えるようになるころ、木枯らし一号は吹く。活字で改めて見ると、木枯らし一号は「吹く」と表現するんだなあと感心する。

もう冬はすぐ隣に居てちらちらと存在感を示し始める。

そもそも木枯らし一号が発表されるのは東京地方と近畿地方のみとされ、東京では晩秋から初冬にかけて吹く風速8m/秒以上の北よりの風(正確には西北西から北の風)とされ、気象庁が発表する。
直近では2021年と2020年には発生がないとされていて、日本気象協会の資料によれば、要件によるもののようだ。

日本は冬には西高東低の気圧配置となるが、木枯らし一号はそれを告げる地球からの速達のようなものなのかな、などといつのころからか思うようになった。

子どものころ、西の方で育ったボクにとっては、冬はよく晴れた空の高い天気のイメージだったけれど、東京に住み始めても変わらず、晴れの日が多く青空好きにはありがたい日々だった。
もちろん暖かくなっているとは言え、東京の冬は、子どものころ育った地域と比べてもやはり寒い。

東京と近畿で木枯らし一号が吹いたと報道されたのと同じころ、北海道では6日に初雪を観測し、富士山では初冠雪が観測されたとのこと。

「史上最も早い」や「例年どおり」などなど、木枯らし一号ももちろん、気象は取り扱うデータと過去のデータの比較も重要だけど、ボクには来たる冬に向け、衣を変え、美味しい食べ物の襲来に備えよという通知を受け取る季節だ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。同じようでいて同じではない日々の生活の中で、感じたことや考えたことをスケッチしています。よかったらまた立ち寄ってください。

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