小池先生
大切な方が亡くなった。
ご高齢の方だから、亡くなってたらどうしよう、って怖くて何年も連絡できなかった。あまりに大きな存在だったからこそ、ショックを受けることが怖くて、中々連絡できなかった。
コロナ始まって会いに行けなかったけど、そちらは大丈夫ですか?ってお伺いや近況報告でも良かったのに…それすらできなかった。
最後は目も見えなくなって大好きな読書もできなかったと聞いた。旦那のシャルさんの朗読を送ってあげられたのに、絶対に喜んでもらえたのに、と思うと悔しい。
私はもちろん、パパもシャルさんもお世話になった。すごくアクティブな方だったから、コロナ禍で出られず寂しい思いをしてただろうなぁ….と思うと心が痛い。
父のことも旦那のことも、いつも親身に相談にのってもらってたから、良い報告をしたかった。
以前に電話でお話したことのある妹さんと連絡がついて、代わりにお礼を言えた。当時、色々と大変だった旦那とのことも、結婚式💒の代わりに小池先生の前で「絶対にみさえさんを幸せにします!」と誓ったことも懐かしく、無事に結婚してとても今はとても幸せですと報告できた。
妹さんは、小池先生と同じく、明るく感情表現豊かなお声で、心から喜んでくださった。
今でも、小池先生の朗らかな笑い声と力強く背中を押してくれるお声が心に響く。
追い詰められて父と心中しようと思っていたときに、踏みとどまらせてくれたのも小池先生の言葉だった。
「あなたは、最期までお父さんを守り抜きなさい。あなたなら出来るわ。大丈夫!」
小池先生の言葉には力があった。
様々な迷いを断ち切らせてくれた。
父も私も、心から尊敬して感謝していた。
高校生の頃、自分の弱さから大切な人を傷つけることだけは絶対にしまいと心に決めた。だから、心身共に強くなりたくて少林寺拳法を始めた。少林寺拳法の教えは、当時 感銘を受けたガンジーやキング牧師の非暴力主義とも通ずるところもある。
大切な人を守るためには、強くなくてはならない。優しいだけでは救えない。己の弱さを超えていかねばならない。自明の理だ。
逃げるも避けるもときには必要だが、自分の弱さから逃げることは一生後悔する。
しばらく連絡とっていない大切な人たちに、片っ端から連絡しよう。
心に思うだけではなくて、行動しよう。
大切な誰かが今も悲しんでいるかもしれない。
寂しい思いをしているかもしれない。
今の自分にできることをしよう。
感謝の気持ちを伝えよう。
失ってから後悔しないために。