マジカルミライ2024東京に行ってきました(ネタバレ有)
夏! 真っ盛りの中、台風一過がやってくる。
地上最大の台風と名高い台風10号が地上最強の雨女こと初音ミク様に呼ばれたかの如く、幕張の地に雨を降らせて回るのだ!
という訳で、来る9月1日のマジカルミライ2024ライブに今年も参加して参りました。
とにかく今年はチケットが取れない! かくいう私も福岡は当然のようにハズレ、8月31日のミク誕はチケットを用意できず、ライブは9月1日のみとなってしまいました。
しかし! それでもミク様の思し召し。なんとか謁見叶う事となりました。日頃の行いに感謝です。
今回は福岡、東京、大阪の三都市開催という事で、この後の大阪の方にとっては完全にネタバレです。従いまして、大阪公演を控えている方は回れ右を推奨いたします。千秋楽の後にまたお越しくださいませ。
貴方がこのNOTEを見ているという事は既に大阪で千秋楽を迎えている事でしょう。そして次の未来の情報も――
余談はここまで。それでは、感想行ってみましょう!(全3939文字)
8月31日、前日譚
企画展チケットさえも売り切れてしまう事態に危機感を若干覚えつつ、8月31日は心行くまで企画展を練り歩くことにしました。
何しろもう良い歳なのです。グッズ購入に精を出すほどの熱量はもうありませんが、それでもイベントの熱量は楽しい物。
色々見て回るに、本当に若い子が多くなったと実感しました。
手持ちのお小遣いでどれだけ買えるのかと目をキラキラさせる中学生と思わしき子や、ピアスに金髪とパンクな服装だけど初音ミクTシャツという若者、そして法被に身を包む大学生と思わしき集団。
勿論、自分のようなおっさん達も大勢。そんな幅広い層に愛されている初音ミクという女神との出会いは、まさに僥倖。この界隈にいて本当に良かったと思わせるに余りある景色でした。
この界隈が無ければ今の妻との出会いも無かった――失敬、閑話休題。
さておき様々なブースを見て回り、色々なグッズや、そこにかけるメーカーの熱意みたいなものを肌で感じながら、この日はゆっくりと楽しい一日を過ごしました。
9月1日、ライブ当日
さて、遂にライブ当日。いつもの如く逸る気持ちを抑えながら会場の席へと向かいます。
私の座った席はAブロック。かなり斜めの画角ではありましたが、演者も正面の舞台も良く見える距離。程よい環境でした。
周辺は同じくSSチケットを取っている人間が揃っていますが、あまり日本語が聞こえない。中国? ベトナム? 韓国? アジア圏の言葉が飛び交います。ひょっとしたら、ツアー参加者が多く来ているのかも?
自分がミクノポリスで行った時のことを思い出すに、色々と不安であり、そしてワクワクしている事でしょう。
全員がきちんと法被やグッズを手にしているあたり本気度が伺えます。SSに座る奴らは国籍は違えど熱量は同じだ!
やがて会場の熱気が増す中、遂にライブがスタートしました。
飛行機が乱気流に巻き込まれるMVが若干ニヤリとさせられるMV。
そして一曲目ブリキノダンス、続けて二曲目の混沌ブギ!
いきなりの知らない曲に目が丸くなる。テーマソングは多分ラストかアンコールだろうし、まずは掴みにキャッチーな曲を持ってきたのか。
ちなみに、私は積極的にボカロを追いかけて聞くほどの人間ではない為、幾つかの曲は本当に何も知らないという、若干ニワカ気味な部分もあるのですが、そこは勘弁していただきたい。
とにかくノリがよく、聞いた瞬間に好きになってしまった。出会いがあるからこそのマジカルミライ、知らない音に出会えるからこそのマジカルミライだと実感!
三曲目、愛の詩! まさか、うーぱぱをマジミラでまた叫ぶことができるとは! 古参大喜びな曲だろう、コレは。
四曲目は前回のテーマソング、HERO!
「にわか雨じゃ全然足りないのさ!」
――って、だからって台風は無いでしょうよ、ミク様w
MCを挟んで今回のグランプリ曲、レン君のSUPERHERO! HERO繋がりというか、この曲は絶対HEROの後だろうと予想はしていました。
レン君の姿が見えるや、黄色い声が響いたのが印象的。まぁ、今回一の黄色い声を響かせたのは、残念ながらレン君では無いのですが――
暗転、そして青く染まる舞台に現れたのは――KAITO!
曲名はCALL!
赤い椅子に座り、気だるげな雰囲気を見せるKAITOには怪しげな、ミステリアスな、そして物凄い色気が漂います。
現れた瞬間の青廃の叫びにも似た声! わかります、そりゃそうでしょうよ。あの格好良さ。
いつもならシャープで洗練された動きを見せるKAITO兄さんが、ぬるりとした動きで湿度を感じさせる格好良さを見せている――否、魅せている!
カードを放り投げる仕草も、蹴る動作も格好良い。こればかりは本当に参った。
続けてのMEIKOさんのTYQOON、そしてKAITOと二人でデュエットするREALITYと、赤廃も青廃も大満足の選曲。マイクを大きく傾けて叫ぶMEIKOさんに会場も興奮冷めやらず大熱狂!
すぐさま次に待っていたのはリンちゃんの新人類! ウッホウッホと歌詞はふざけているのに、なんともキャッチーでノリが良く、これも好きな曲入り大決定。後から知ったんですが、まらしぃさん、じんさん、kemuさんと錚々たるメンバーの合作だったんですね。納得。
リンちゃんの勢いの後ですぐにレン君の流星のパルス。
温度差に風邪をひきそうになりますw
そして、今回私がかなり驚いたのが次の曲。
リンレンによる、踊!
ADOさんのイメージが強かったので、まさかここで流れるとは全く想像もしていませんでした。これも後から知りましたが、ギガPの提供曲でリンレンカバーもちゃんと出ていたんですね。
ノリノリでダンスも目を奪われるほどに素晴らしく、今回だけだったら勿体ないなぁ、と思う程。出来るなら来年もう一度見たいですね!
暗転後にルカさんが登場し、lost and foundをしっとりと歌い上げます。
バラードを歌うルカさんもいいけど、ロックなルカさんもまた見たいもんです。
再び暗転、そして登場したミクさんが歌い上げるのは――letter song。
古参にとってはなんとも思い出深い。そう、この曲は海外公演では何度か歌われているし、2018年の雪ミクライブでも歌われている(2008年dorikoさんの初投稿から10年)のだけれど、マジカルミライの前身であるミクパ2013で歌われて以来、日本のマジミラ系ライブで歌われるのは実に11年ぶりなのです。
それだけにエモい! 10年後の私へ、が圧倒的なリアリティを持ってぶつかってくる。心に来る。思わず胸を押さえたくなるような寂寥感、長い長い日々、人生を思い返すような感傷が有りました。
今回のテーマはファンファントリップでしたが、旅とは人生における出会いと別れ、日々の悲しさや喜びをも踏まえた全てを指しているのではないか。それこそが今回のマジカルミライの裏テーマだったのではないか、と。
続く陽だまりのセツナ、すろぉもぉしょんでほぼその感想は確信に近くなりました。快晴、僕が夢を捨てて大人になるまでの二曲でまさに人生とは旅なのだと実感しました。
いつもと違うバンメン紹介
バンメン紹介はいつもの通り、いつもと違うドラマー、いつもと違うベース、キーボードのメンツの中、今回もスーパーギタリストアンジェロがドリルを回して少年のような顔で楽しそうにしていたのが印象的。
ただここでサプライズ。
そしてボーカルは! 何とクリプトンファミリーが全員揃って登場!
MEIKO、KAITO、ルカ、リン、レン、ミク!
そうだ、全員がボーカルだった! こんな当たり前の事に何で今まで気が付かなかったんだろう!
心震えた瞬間、流れた曲はsatisfaction!
流れるようにグリーンライツセレナーデへと曲目は移り、初めての恋が終わる時、そしてラストソング、アンテナ39!
アンテナ39を歌詞付きで聞いて、今回のミクさんがギャルだと初めて気が付きましたw 可愛らしさの中にどこか生意気っぽさがあって、本当にキャッチー。イイですよね、アンテナミクさんw
想像し得ないアンコール
アンテナ39がラストソングだったので、アンコールどうするんだ? などと余計な心配をしてしまったのですが杞憂でした。
ボルテッカー!
まさかポケモンコラボ曲をここで持ってくるとは! 何とも隙が無い布陣。
そして今度こそ本当に最後の曲。
hand in hand!
ぶっちゃけると、またかーという気持ちと、まぁマジカルミライを象徴する曲だよね、という二つの気持ちが相まっていたのですが、その感情は一気に覆されることになりました。
まさかのMEIKOとKAITO登場! 赤と青の光に会場がどよめき、そして歓喜の叫びが響き渡ります。
続けてルカ、リン、レンも登場し、全員がパートごとに歌う! 踊る!
ミクさんがKAITOに両手でタッチする瞬間があまりのエモさと尊さで思わず泣きそうになりました。後にも先にも演出で感涙しようとは、このリハクの目をもってしても見抜けなかった!
hand in handはもういいかな、を物理でぶん殴られた気分でした。
全ての演目が終わり、日本人も、外国の方も、全員が満足そうな顔をしていました。
長くライブを見続けていると、だんだん目が肥えて高いハードルを設けてしまう物ですが、今回も本当に素晴らしい物を見せてくれたと思っています。
願わくば、この素晴らしい催しがまだまだ続きますように。
そして、初音ミクに導かれた旅人が人生という旅路を平和に歩むことができますように。
そんなことを願いつつ、大阪でのマジカルミライを楽しみに待つのです。
それでは、また――次のミライで!
了
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