私たちは夏が恋しい
春はの陽気が冬の肌寒さを上書きする季節。蔓延する新しいウイルスと暗いニュースに目を瞑りたくなる日々が続きます。
私は一番夏が好きで、日差しの鋭利さや空の眩しさや影の痛々しいアスファルト、好きな光景を思い浮かべるとキリがない。
近所の買い物ついでにカメラを持ち出した時。
踏切と青空と緑、俯く木の影、少し夏を感じられる風景が撮れて満足。
夏の思い出はなぜか学生の思い出ばかりで、夏の校舎で練習をしていた吹奏楽部時代と、朝顔に水をあげるラジオ体操後、実家の畳で扇風機を浴びながら昼寝をする母の姿。
私たちは大人になってもあの夏に帰れる気がしてしまうんだと思う。過去ばかり見ていると今の夏を記憶し損ねる。毎日、毎日を生きていたあの頃は帰ってこないが、苦い思いを知ってきた大人の思い返す夏というのは、いつまでも遠いし、綺麗だ。
sugi
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