30-DELUX The Remake Theater「DESTINY」
【公演概要】
[公演日時]
東 京:2013年10月19日~10月23日(赤坂ACTシアター)
福 岡:2013年11月01日(キャナルシティ劇場)
大 阪:2013年11月08日~11月10日(サンケイホールブリーゼ)
名古屋:2013年11月15日~11月17日(名鉄ホール)
[出演者]
佐藤アツヒロ、馬場良馬、森田成一、遠野あすか
新垣里沙、聖也、鯨井康介、小笠原健
森大、武藤晃子、天野博一、鈴木拡樹
清水順二、坂元健児
ほか
[観劇日]
2013年10月19日、20日、23日
【あらすじ】
大盗賊団「ゴンタル」の圧倒的勢力により
追いつめられた小国「ライカ」は、王女ユミンを亡命させようとしていた。
その途中、ゴンタルの副首領グリューンによって取り囲まれるが、ライカの密偵アランの機転により、危機的状況から脱する。
だがグリュ-ンは、隊の新顔であるアランに密偵ではないか?と疑いをかける。
アランはその疑いを、一人の男に被せ皆の前で切り伏せた。
その男の名は、ジン。
生と死の狭間で、ジンは不思議な声を聞く
「死にたくないか?」
悪魔シャイターンの言葉にジンが叫ぶ。
「俺は・・・悪魔と契約する!」
その契約により新たな体を手にしたジンは、『テムジン』として英雄へと登りつめていく。
だがその体には、恐ろしい悪魔の力が宿っていた・・・
~公式サイトより引用~
【感 想】
行ってきました、またまた馬場良馬君絡みで(笑)。
続くな~、それも彼の活動が活発ということですね。
しかも3回も。
映画は何回見てもその映像は変わりようはないけど、こういう生の舞台は見るたびにどんどん進化していってる感じで面白いですね。
音楽もそうだけど、やっぱり生は良いです。
だからこそ、また見に行きたくなったりするんだろうなぁ。
話はそれましたが、いや~すごかった!
いろんなところがすごかった!!
2011年に公演された舞台のリメイクということで、このお芝居を見に行く前に、一応初演の感想なんぞは見ていったのだけど。。。。
殺陣はもちろん、いろんな要素が楽しめる内容になってて。
まず本編が始まる前に前説で、
製作総指揮でグリューン役で出演もされてる清水順二さんと
東京公演初日(10月19日)と2日目昼公演(20日)は、田中精さんが、東京千穐楽はギル役で出演の天野博一さんが登場。
清水さんと田中さnの掛け合いはなんか漫才ごとくテンポよい感じで面白かったな~。
天野さんは、なんか一生懸命な感じでちょっとかわいかった。
前説では、客演のキャストさんの紹介を兼ねていろいろと話を絡めてました。
知ってる人は当たり前の話だったかもしれないけど、よく知らないキャストさんの話は、「へ~そういうとこで活躍されてるんだ~」なんて思いながら聞いてました。
それから本編。
まず、オープニングからやられましたわっ!!
めちゃくちゃかっこよいの。
初日の時は、ただただすご~いなんて思ってみてただけなんだけど、次からは全体の関係図がここにギュッと詰まってるんだ~って思って、その視点で見てたら、なんか感激してしまった。
これだけでも面白いって思っちゃった。
こういう構成を考えるのもきっと大変なんだろうなぁ。
もちろん、全体の話も面白かったですよ~。
そのタイトルのように、それぞれの運命にどう対峙していくのかを描かれている話でした。
中心はやっぱりテムジンとアランですかね。
初演(初日に初演のDVDを買って見たもので)よりは、割とテムジン寄りって感じだったかな。
かなり悲しくて切ない物語になっているのだけど、それを時折笑いのシーンを入れて、あまり雰囲気を重すぎないようにしてたのが印象的でした。
ひょっとしてこれは、人によって好みが分かれるのかもしれないけど、私的には基本アンハッピーな話は後味が悪くてあんまり好きじゃないのだけど、このお芝居は、それを微妙な按配で重くなり過ぎないようにしてる感じで、見終わった後悲しいけど、不思議と落ち込むような嫌な感情が残らなかったんだよね。
それはひょっとしたら、現実的じゃないのかもしれないけど、でも私はちょっとほっとしてる部分があって。
見終わってダメージが大きいと、そこから先あんまり振り返れないというか、こうすれば救われたのに~みたいな思い方しかできなかったかもしれないけど、逆にダメージがなかった分、冷静に背景を振り返れるというか、空白な部分を色々と想像できて、あとからジワジワと面白かったな~なんて思えたの。
悲しいお話なのにね。(笑)
なんかこういう経験は初めてかも。
そういう意味では、私個人はこの舞台は好きです。
だんだん書いてて書いてる内容がわけ分からなくなってきた。。。。。
頭の回転が悪い私なんで、1回見ただけではこうは思わなかったかもしれないけど(笑)
とにかく、見どころがいろんなところにちりばめられているので、1回だけだと、見逃してしまったりしてたかもな~なんて思ったりもしたけど。
各キャストさんの感想はというと。。。。。
■佐藤アツヒロさん(ジン/テムジン)
いや~ここで、生で見る機会があるとは。
光ゲンジですよ。あのあっくんですよ。アイドルですよ。
やっぱり華があるな~なんて思いました。殺陣もさすがって感じで。
初演も同じ役をやっているだけに、より役が入っている感じがしました。
かっこよかったな~。
初めはみずぼらしく、孤独で、生きることに卑しい感じだったところから、ひとを愛し、最後には大切なひとを失って、それでも、その罪や苦しみを背負って生きる覚悟を持つまでの感情の変化が見てて感じられたのですよ。最後のシーンは、なんとも悲しくも神々しい感じで。涙腺ゆるんじゃいましたよ。
■馬場良馬さん(アラン)
私がこの舞台を見た目的は、この方の演技を観たいがためでした。
初日、2日目に見たときは、これは彼なりの演技だったのか、それとも力入りすぎてるのかちょっと分からなかったのだけど、今日の演技を見てる感じでは、やっぱり力が入りすぎてたのかな~。
もともと、声量があるから余計に感じたのかもしれないけど、全体的にやたらと声を張り上げてることが多い感じがして、ちょっと感情の抑揚がわかりにくかったななんて、思っちゃったりして。なんかしっくりこなくて。激情は部分は、とてもキーポイントになるとは思うけど、見せ方が同じようだとね(単に私の観察眼がないだけかもしれないけど)
とても難しい役なんだろうなあとは思うのだけど、とにかく感情の変化が激しいから、なんか大変だろうなあなんて思いました。
今日見た感じでは、結構そこらへんがメリハリついてた印象を受けたので、修正してきたのかな?
まだまだ、完成形ではない感じでもあったので、きっとこれからより磨かれていくのではないでしょうか?
だからこそ、今後の公演も見たいって思っちゃたのよね。
でも、今日のアランは、馬場君なりのアラン像を感じられたと思いました。でもでも、まだもっとよくなっていく感じもしたんですわ。。。。名古屋行きたい。。。。無理だけど(笑)
初演のアランを演じた風間氏の評価が良いらしいので、より比べられるというのは大変だけども、頑張ってほしいですね。
内に怒りを秘めるようなクールな風間アランもいいけど、私は、感情を隠さず粗々しくも雄々しい馬場アランも良いと思います!
とにかく、アランがこの話の中で、一番いろんな感情を見せる役だと思うから、難しそうだななんて思ったりして。
それにしても、頬がこけちゃって、あんなに細いお方なのに。。。。痩せちゃう体質なんですかね。そりゃああの運動量じゃ、体の燃焼量は半端ないとは思いますが。うらやましい。。。。(笑)
■森田成一さん(シャイターン)
あのFFのティーダ役をやってた声優さんですよ!!(今日のスペシャルカーテンコールの佐藤さんじゃないけど、私もFF派。笑)
演技もすごかったけど、やっぱ声が素敵ですよね~~~。いろんな声色使ってて、さすがだな~プロだな~なんて思いました。
ジョニーデップのシザーハンズとかデスノートのリュークみたいなお姿をした悪魔役。
ほとんどの人に見えない悪魔を見事に演じていらっしゃったと思う。ちょっとおちゃめな動きとかもあって面白かったな~。
あとアドリブのシーンは、初日と2日目昼は、お客さんにどこから来たのか聞いてそれをネタにいじったり、今日は「キャンディキャンディ」の主題歌の替え歌で「テムジンテムジン」をうたってらっしゃいました。
他もそうだけど、DVDにこのアドリブシーンを全部入れてくれたら面白いのにな。
あの、人ではない存在感を出すなんてすごいですね。
最後に涙を流して去っていくのだけど、色々と妄想の余地ありですね!
■遠野あすかさん(ユミン)
元タカラジェンヌだそうです。しかも娘役トップの!
だからじゃないけど、やっぱりお姫様役にぴったりな感じでした。
途中に、ソロで歌うシーンがあるんだけど、さすがでした。
とっても美しい歌声に切ない感情を乗せたあの絶妙な演技に、うっとりでした。
国民を愛し、でも自分では守れないその苦しみや、テムジンと出会って、一人の女性としてテムジンを愛する姿とか、私のつたない文書表現じゃうまく伝えられないけど、ビシバシ伝わってきた。
最後は、王族の姫という立場ということもあったと思うけど、一人の女性としてからの行動だったんだろうな。愛する人を助けたいという気持ちが強かったのではないかという風に私は感じたな。
サントラCDを買って歌聞いたけど、やっぱり生で聞いた方が鳥肌立ちますわ。
もちろんCDも良いけど、やっぱり生で聞くべきですよ。あれは、あの空間で聞くからこそ震えます。
■新垣里沙さん(アイシャ)
私、あんまりアイドル詳しくないから、現役の時は知らなかったけど、元モーニング娘。にいた方。
最近バラエティでちらほろお見受けはしてたのですが。。。
テムジンとアランが対称的なら、新垣さん演じるアイシャとユミンも対称的な役ですよね。
女性キャストさんの中で、一番ほかの男性キャストさん並に殺陣やられてましたね。
めちゃかっこよかったな~。
ユミンは、はかなくか弱い雰囲気の美しい女性なら、アイシャは、情熱的で熱いキュートな女性な感じですね。
ユミンは大切に守られて生きてきたけど、アイシャは逆に生きていくために強くならなくちゃいけなかった。
どちらも強い女性なんだけど、とても対称的。
アイシャの最後もとっても切なくて。。。。
とっても素敵なアイシャを演じていらっしゃったと思う。
■聖也さん(ナルキス)
私、実はこの方よく知らないのですが。。。。
でもね、すごかった。あのアクロバティックな動き!!
くるくる回ってらっしゃった!!
なんであんな動きできるのかしら。
そんな動きに目が釘付けでした。
■鯨井康介さん(ジブリール)
鯨井氏のお芝居を見るのは今回が初めてなんですが。
実はすごい実力派な役者だったんですね!
26歳に見えないあの貫禄な演技!!(って失礼ですね。笑)
ジブリールって、初演にはない今回に新しく設定された役だったのだけど、いや~すごかった。
とっても損な役回なジブリールだけど、最後のあの神々しい演技は、演出の素晴らしさもあるけど、鯨井氏の力との相乗効果だと思います。他のお芝居も見てみたいと思っちゃったくらいです。
ほんとかっこよかったな。馬場君以外で買った写真は鯨井さんです!
■小笠原健さん(ガルーダ)
小笠原氏は、前回赤坂ボーイズキャバレーでもお芝居を見てます。
武器がおんなじようなものを使っていたので、なんかかぶってみてしまいそうだったけど、別物でしたよ。うん。
ガルーダの不器用だけど、純粋で憎めない人柄っていうのが、かわいかったかな~。(見た目はかわいくはないけど。どっちかっていうとかっこよいですよ)
ガルーダがこの話の中で一番無くしてしまったような気がするな。テムジンの方がまだね、生きる希望が残ってたから。なんかそう思ったら、一番悲しい役なのかも。
■森大さん(ベルゲンタール)
森さんも、同様に赤坂ボーイズキャバレーで拝見済み。
殺陣はやっぱりかっこよいですよね!!
一番曲者な役でしたね。一番ずるい人(笑)
あるところでは、アランと対称的な役なんだよね。
そこの部分では、アランは不器用な感じで、ベルゲンタールは器用で狡猾的。
でもそのせいでね。。。。。
すごく目立つわけではないけど、要所要所ででてくるところがポイントなんですよね。
■武藤晃子さん(イリス)
イリスは、ジブリールと同じで、初演にいなかった役どころ。
でもよかったな~、イリス。
すごく良いアクセントになってたと思う。
武藤さんが、とっても素敵でかわいい老女を演じていらっしゃいました。
この話の中で、一番視野広く冷静に物事をとらえ、それを抗うことなく受け止めてた感じの役どころかなと。
賢人みたいな感じかな。人だけど人ではないようなみたいな。
長く生きているからこそ、最後はあのような形で自分の生き方を決められたんだろうな~。
スペシャルアンコールで、イリスとして「ここにいるすべてのみんなに幸あれ」みたいなことを言ったんだよね。
なんか、気持ちがほんわかと救われる気持ちになったの。
アドリブでさ、こんな風に気持ちをほっこりさせてくれるなんてすごいななんて思って。
素敵な女優さんでした!
■天野博一さん(ギル)・鈴木拡樹さん(ロズ)
お二方一緒にまとめちゃうのは失礼かとは思ったのですが、常にペアな感じだったんで。(汗)
でも、随所随所に出てくるんですよね~。
憎めないキャラといいますか。二人とも不器用なんだけど、一生懸命な感じが良かったな~。
他の役に比べたら華やかさはないとは思いますが、でも場面によっては重要なエッセンスというか。
脇役的な感じだけど、でもいないと成立しない。
目立ちすぎず、でもこの役どころがないと物足らないというか。この微妙な按配って、それはそれできっと難しいんだろうななんて思うんですよね。
■清水順二さん(グリューン)
馬場君と馬コンビでグッズも出てましたが。。。。(笑)
めちゃ、アクションがかっこよかったです!
って月並みな言い方ですけど、でも本当に。
ところどころに笑いの要素も交えつつなところも面白かったなぁ。
最後のシーンもきっと本当に実力を発揮すれば、アランを倒すことができたんじゃないかなって思うのだけど、アランを救いたかったでしょうね。戦いの中でしか生きられない不器用だけど、愛情深い熱い役を見事に演じていらっしゃったなって思いました。
■坂元健児さん(タムトック)
坂元さんは、元劇団四季出身なんだそうです。
遠野さんもそうだったのですが、坂元さんも劇中に歌うシーンがあるのですが、それはもう本当に素晴らしい歌声で!!
私、歌声フェチなんで、坂元さんの歌声にうっとりでした。
めっちゃかっこ良かったな~~~~。
もっと聞きたくなっちゃったくらいに(笑)
ちなみに、坂元さんは前回も同じ役でご出演されているそうで。
威厳あるかっこよい将軍様でした。息子同然のアランを敵国にスパイに何年も潜入させちゃうなんて残酷な仕打ちも、国を守るが故なのですが。。。。
■アンサンブルの皆様
すいません、名前と顔が一致しきれなかったのですが。。。。。
でも、ライカとごンダルの戦士役として、動き回りっぱなしで、すごいな~なんて。
衣装も変えなくちゃいけないし、動きもめちゃくちゃ激しいし、一人ひとりじっくり見れなかったけど(すいません、やっぱどうしても馬場氏中心に見てしまうから。。。)、でも圧巻でした!!
上演前後も物販スタッフさんとしても対応されてて、ほんと最初から最後まで、大変だったろうなって、直接はお声かけできなかったけど、心の中で「お疲れ様」とつぶやいてました(苦笑)
とまあ、何回見ても面白かったなぁ。
DVDも予約したから、届いたら何回も見てしまうと思います!
まだまだ先の話だけど(5月ごろらしいからね)、楽しみだなぁ。。。
【振り返り】
すごいな、かなり感想いっぱい書いてる(笑)
しかもメインキャストさん一人ひとりにも感想書いてるし。
30-DELUX(以下「サーティ」)さんの舞台を観たのはこの作品が初めて。
この後馬場君が毎年3回このサーティさんの舞台にご出演されていたので、馴染みの劇団さんになってたんだよね。
ここんところはご無沙汰ですけど。
この頃は、まだ舞台を観に行き始めた頃だったので、知らない役者さんいっぱいだったけど、全員じゃないけど(天野さんはいつの間にかお見掛けすることがなくなってしまって、俳優業をご引退されたのかな。。。?)その後も何度かほかの舞台で観る機会があり、今じゃすっかり名前と顔がバッチリと一致しております(私、名前と顔が一致するのにかなり時間がかかる人間なのです。)
この舞台で脇役的な役で出演されていた鈴木拡樹君なんて、今じゃ2.5次元舞台俳優としてはレジェンド的な絶大な人気を誇る役者さんだもんね。
しかもその前にペダステ観てるはずなのに、当時は分かってなかったもんね~(汗)
話は逸れちゃったけど、サーティさんの舞台はめちゃめちゃ面白くって、当時の感想文が長いだけかなり感動していたのが分かると思います。
ちなみに馬場君が出演しているサーティさんの作品では、どの作品も馬場君演じる役はめっちゃかっこ良きです!
そういや、この時に物販にサーティさんが手がけた舞台の円盤(DVDなどのことね)が売ってて、その時に手にしたのが「ミュージカル薄桜鬼 斎藤一篇」だったんだな~(ビジュアルが好みだったのです)。
サーティさん作品じゃなくて、制作協力でサーティさんの企画運営元の会社が関わっていたから販売されていたんだと思うだけど、そこから実際に舞台は観に行ってないけど、ミュージカル薄桜鬼シリーズは円盤が出る度に買って観ているというご縁もここからでした。