ラジオのすすめ
わたしの周りにはあまりラジオを聞く人がいないのだけど、日々もっとたくさんの人にラジオを聞いてもらいたいな、と思っている。 そこで、改めてラジオの良さについて、語ってみたい。
わたしのラジオ経歴
まず、はじめにちょっとだけわたしのラジオ経歴を。
小学生の頃からラジオは大好きで、インターネットが家にない時代からラジカセでチューニングに四苦八苦しながら聞いていた。 小中学生の頃は、JUDY & Mary やドリカムの中村さんがやっているFMを毎週聞いて、雑音が入らないベストのポジションでカセットに録音をしたり、ハガキでメッセージやリクエストを送ったりもしていた。 中・高校生のころは、メインでFM三重を聞いていた。 と言うのは、三重県が特に好きだったからではなく、愛知県なのに、なぜかFM愛知がうまく入らず、逆に海の(伊勢湾)向こう側から電波の入る三重のラジオがクリアに聞こえたからだ。関西に住んでいた20代はFM802のヘビーリスナー、京都のa-stationも時々聞いてた。 その後radikoができたこと、一人暮らしを始めたこと、そしてこの春からは平日在宅勤務になったので、前にもましてラジオっ子になっている今日現在である。
以下、わたしがラジオを好きな理由を考えてみた。
1. ラジオは安心感
一人暮らしの身としては、人の声が流れているだけで、寂しさを紛らわす安心感に繋がっていることを、かっこ悪いが認めよう。 特に今のような時代、誰とも会わず家に籠っていると、人の声に知らず知らず飢えているのだと思う。 だから、究極のところ、ラジオの内容が明確に聞こえていなくても、誰かの声で話している音、それ自体を安心の手段として流していることは否めない。
それと、ラジオはコミュニティの場でもある。 インターネットやSNSで、前より番組とリスナーの距離も縮まって、ゆるいコミュニティが、小さくアットホームな形で作られている。 しかも、その輪はいつも開かれていて、twitter やメールで、好きな距離感で気軽に参加することもできる。 そういった意味でTVの視聴者や雑誌の読者といった関係と比べて、ラジオとリスナーの壁は低いと思う。 TVや雑誌より遠くなく、直のSNSほど近過ぎない、ちょうどよいコミュニティの形。
2. ラジオは出会い
ラジオは日々のイベントやニュースの情報源でもあるけれど、それだけではない出会いがある。 不意に耳に入るリスナーやDJのエピソードに共感したり、新しい音楽や面白い人を知ったり、アイデアや関心をもったり、たくさんの出会いのきっかけを与えてくれる。 特にわたしの場合、音楽の出会いはありがたい。 何気なく聞いていたら、いきなり「これ好きかも!」と感じる初めての音楽に出会い、心の中で「わー出会っちゃった!」となるあの瞬間はいつでも嬉しい。 最近はすぐにradikoで曲やアーティスト名を調べられることができるので、便利。
3. ラジオは幅広い
局や番組の個性が出るのもラジオだ。 局の方針や寛容さも、幅広く異なっている。 FMとAMでも雰囲気が違うし(注)、首都圏と地方でも違う、もちろん時間帯によっても違う。 そして、いろいろな番組を聞いているうちに、自分の興味や価値観に合う番組やラジオ局に出会い、お気に入りを見つけていく。最初はいまいちでも、聞いていくうちに好きになったりもして。 あと、番組の内容やテーマと同じくらい、DJ(AMの場合はパーソナリティ)の方の個性が大きく出るので、相性があうかどうかも大切。 自分にぴったりな番組やDJを探すのもラジオの楽しみの一つであり、沼にはまる一歩になる。
4. ラジオは懐が深い
ラジオで話されていることは、マスメディアのテレビに比べて、取り上げられている話題がニッチで偏愛的。 そんな危うい話題をこんな時間に放送して大丈夫? とか、この細かい話題はわたしにはすごく嬉しいけど、全体的に需要あるかな? など、勝手に心配したりすることもある程だ。 でも、それを受け止めてくれるのが、ラジオの懐の深さ。 芸能人の方がやっている番組でも、テレビよりラジオの方がリラックスして話されているように感じるのは、ラジオの方がプレッシャーが少なくて、好きなように話せるからだろう。 (時々放送事故ギリギリな場面に出会すと、ちょっとハラハラしちゃうけど。)
5. ラジオは手軽
特に、radikoができてからは、昔より簡単にラジオを聞くことができるようになった。 スマホで少しの操作をするだけで、全国各地の番組・局にクリアな音声でアクセスできる。 昔は、ツマミやアンテナの向きで行うチューニングが難しかった。 今思えば、それがゲームみたいに楽しかったところもあったけど、局を変える度にあの細かいチューニングを都度行うと思うと、そう簡単に局を変えたりできなかったので。 (あ、思い出話をしてしまった。)
また、テレビや雑誌のように場所を取らない。 散歩中、移動中、家事中、どこでも聞くことができる。 耳さえ空いてれば。 スマホはもちろん、ラジオ単体でも小さくて持ち歩ける。
6. ラジオは災害時用に
最後に、非常用ラジオは必ず1つ用意。 スマホが使えなくなったとき、貴重な情報源になる、もしくは音楽がリフレッシュになるからだ。 幸い、わたしはまだラジオを災害用に使ったことはないけど、wifi環境がなくなっても、重要な情報にアクセスできるように、ラジオはモノとしても必ず一つ準備しておきたい。
わたしは最近、昔の小型ラジオが壊れたので、下記に新調。 これは、小さくて、安くて、気に入ってる。 一人暮らしの方は、是非1台買っておきましょう。
おわりに
ちょっとラジオのことを書いてみよう、と思って始めたら、予想以上にはまってしまい、長文になってしまった。 小学生の高学年から聞き始めて四半世紀以上、ラジカセからスマホに変わったとはいえ、いつもラジオはわたしの良き相棒。 わたしの周りには、あまりラジオを聞いてる人がいないけど、一人暮らしや在宅勤務の方には、是非一度試しに聞いてもらいたいな、と思う。 あと、最近はラジオ局だけじゃなくて、個人が発信するラジオも出てきたようで流行り始めているようだ。 まだその方面はよく知らないけれど、noteでもラジオ配信(声のブログ?)を見るようになったので、少しずつ開拓したいと思う。
注: 個人的なAM/FMの違い
FM:おしゃれな雰囲気で、英語多め、外国系のDJが多め、最近の音楽多め、リスナーは若者が多そう。
AM:庶民な雰囲気で、リスナー投稿が多め、よく人生相談をしている。リスナーは中年以上が多そう。