20歳の頃、人気No.1の風俗嬢とお付き合いしていた話
1. なれそめ
大学の講義が終わった後、僕はいつも通り都内のバーへ向かう。そこでバイトをしていた僕は、夜の時間帯に働きながら生活費を稼ぎ、また友人たちと遊ぶための小遣いを得ていた。ある晩、一人の女性がカウンターに座り、メニューをじっくりと見つめていた。彼女はとても美しく、気品があり、その姿はまるで周囲の注目を一身に集めてしまうようだった。
「こんばんは、何かおすすめのカクテルはありますか？」と彼女が尋ねた。
「こんばんは。ええ、ありますよ。今夜のおすすめはカシスオレンジです。でも、もしよかったら、あなたの好みに合わせて特別なカクテルを作りましょうか？」と僕は微笑みながら答えた。
彼女の目が興味深そうに輝き、「それは素敵ですね。実は、私はフルーティーな味が好きなの。おまかせでお願いできますか？」と答えた。
「もちろん。フルーティーで爽やかな味わいのカクテルをお作りしますね。」と僕は自信を持って答え、カウンターの向こうでカクテルを作り始めた。
その間、彼女はじっと僕の手元を見つめ、興味津々の様子だった。「みるもさん、カクテルを作るのが本当に上手ですね。ずっとここで働いてるんですか？」
「ありがとうございます。実はまだ半年ちょっとくらいしか経験はないんです。20歳になって思い切ってここでバイトを始めてみました。」と僕は答えた。
「20歳なんだ。私は美桜、23歳です。実は私も大学を卒業したばかりで、今は仕事をしながらいろんなことに挑戦しているんです。」
「美桜さん、素敵な名前ですね。お仕事はどんなことをしているんですか？」と僕は興味を持って尋ねた。
「また今度教えますね。」と彼女は少し謎めいた笑顔を浮かべた。
2. 美桜の秘密
美桜は、実は風俗業界でナンバーワンの人気を誇る存在だった。しかし、彼女はそのことを隠していた。彼女が風俗店で働いている理由は、奨学金の返済という現実的な理由だった。
僕がその事実を知ったのは、ある晩、美桜がカウンターで酔っていたときだった。彼女はその夜、普段よりも多くのカクテルを注文し、次第に饒舌になっていった。
「実は、私が風俗で働いているのは、奨学金の返済のためなの。」と彼女は涙を浮かべながら言った。
その言葉を聞いた時、僕は胸がドキッとした。美桜の強さと弱さを同時に感じた。彼女はとても魅力的で、自分の夢を追いかけるために懸命に働いていたが、一方で孤独と不安を抱えていた。
3. 告白
美桜が風俗で働いていることを知った後、僕は彼女ともっと深く関わりたいと思うようになった。僕は思い切って彼女をドライブに誘うことにした。
「今度の週末、前に行きたいって言っていた箱根へ一緒にいかない？」
鼓動が早くなるのを感じた。でも、気持ちに正直になりたいと強く思い、美桜へ提案した。
「ぜひ行きたいです。」と彼女が言った。その時の笑顔と、OKを貰ったときの喜びは今でも忘れない。
「そう言ってもらえて嬉しい。楽しみにしてるね。」と僕は答えた。
ドライブ当日、美桜は助手席に座り、風を感じながらドライブを楽しんでいた。僕は彼女の横顔を見つめ、改めて彼女の美しさに胸が高鳴った。車内では、お互いの好きな音楽をかけながら、笑い声が絶えなかった。
箱根に到着し、温泉街を散策した後、僕たちは静かな湖畔に車を止めた。美桜は湖を見つめながら、「ここ、本当に素敵な場所だね」と言った。
「うん、美桜と一緒に来れて本当に良かった」と僕は答えた。そして、その時が来たと感じた僕は、勇気を振り絞って言った。「僕は美桜のことが本当に好きだ。君の全てを受け入れたい。もしよければ、僕と付き合ってください！」
美桜は驚いた表情を見せたが、次第に微笑んで、「そう言ってくれるのは嬉しい。でも、私の仕事のことを知った上で、本当に大丈夫？」と問いかけた。
「目的を持って働いている姿は本当に素敵だし、いつも尊敬してる。これからもたくさんの思い出を共有したい。もちろんだよ。」と僕は真剣に答えた。
その言葉に、美桜は涙を流しながら頷いた。「ありがとう。あなたとなら、一緒に頑張れる気がする。」
4. 共に過ごした日々
僕たちは一緒にドライブに出かけたり、カラオケで夜を明かしたりした。ある週末、僕たちは再び箱根にドライブに行くことを決めた。美桜はドライブが好きで、風を感じながら景色を眺めている姿がとても印象的だった。道中、美しい景色を眺めながら、彼女の好きな音楽を聴き、二人だけの世界に浸った。
温泉街に着くと、美桜は子供のように目を輝かせていた。二人で温泉に浸かり、心身ともにリフレッシュする時間を過ごした。夜には旅館の部屋で浴衣を着て、地元の料理を楽しみながら、未来について語り合った。
また、旅行好きの美桜とは国内外を問わず多くの場所を訪れた。京都では寺院巡りをし、秋の紅葉を楽しんだ。彼女は歴史にも詳しく、各地の名所について語る彼女の姿に、僕は何度も感心させられた。旅行中、彼女はいつも笑顔で、日常の忙しさを忘れることができた。
ある時、美桜が言った。「この旅は、本当に心の癒しになるわ。あなたと一緒にいると、どんなことも忘れられる。」
「それなら良かったよ。僕も同じ気持ちだよ。」と僕は答えた。
5. 別れの予感
しかし、現実は厳しかった。美桜は風俗の仕事を続けなければならず、僕たちの関係に未来が見えなかった。彼女の仕事が原因で、僕たちは次第に距離を感じるようになった。美桜は忙しくなり、会える時間が少なくなっていった。
「最近、あまり会えなくなって寂しいよ」と僕が言うと、美桜は申し訳なさそうに微笑んだ。
「ごめんね、仕事が忙しくて。でも、あなたといる時間が本当に好きなんだ」と彼女は答えた。
彼女の言葉は嬉しかったが、その背後にある現実の重さが僕の胸にのしかかった。美桜は職場でのストレスとプレッシャーに耐えながら、僕との時間を大切にしてくれていた。しかし、その負担は次第に彼女の心と体に影響を与えていた。
ある晩、彼女は突然僕に言った。「この関係、いつか終わる気がする。私の仕事が原因で。」
「そんなこと言わないで。僕たちは一緒にいられるよ」と僕は必死に言った。
「でも、現実はそう甘くないの。あなたにはもっと普通の幸せが似合うわ。」
6. 別れ
最後の日、美桜は僕に一枚の写真を渡した。それは、僕たちが初めて箱根で過ごした時の写真で、彼女が車の中で笑顔を見せている瞬間が切り取られていた。
「これ、思い出として残しておいてほしいの」と美桜は静かに言った。
「ありがとう、美桜。これからも大切にするよ。」と僕は答えた。
二人で過ごした最後の夜は、特別なものだった。僕たちはいつものカラオケに行き、共に歌いながら最後の時間を楽しんだ。どこか淡い切なさを感じながらも、お互いに感謝の気持ちを伝え合い、笑顔で過ごした。
その後、別れの時が訪れた。僕たちは駅のホームで、最後のハグを交わした。美桜の目には涙が浮かんでいて、それを見た僕も胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
「お互い幸せになろうね。」と美桜がつぶやいた。
「美桜も、幸せでいてほしい。美桜は本当に素晴らしい人だから。」と僕は心からの言葉を返した。
その後、美桜はゆっくりとホームを離れていった。僕はその背中が見えなくなるまで見送った。別れた後、僕は一人でその場にしばらく立ち尽くし、心の中で美桜との思い出を振り返った。
別れた後の僕は、彼女との時間がどれほど貴重で、大切だったのかを改めて感じるようになった。美桜との日々は、僕にとってかけがえのないものとなり、そしてその経験が僕の人生に深い影響を与えることになった。
7.その後
別れてから数年後、僕は大学を卒業し、社会人としての生活を始めた。今は美桜との思い出を振り返ることはほとんどない。しかし、ふとした瞬間に過去を思い出すことがあり、その時に懐かしさが胸に浮かぶことがある。
ある日、偶然に箱根に再び行く機会があった。その時、過去に美桜と訪れた温泉街や湖畔の景色が、遠い記憶の中から静かに蘇った。あの頃のドライブや旅行の思い出が、今も心の中で柔らかく残っていることに気づいた。
社会人として忙しい日々の中で、美桜との時間は一つの貴重な経験であったと感じる。彼女との関係は、僕にとっての成長の一部であり、その経験が今の自分に影響を与えていることを時折思い起こす。
今、美桜がどうしているのかは分からないけれど、彼女が幸せでいることを願っている。美桜との時間は、心の奥に静かに輝く記憶として残っている。