鉄拳8 山ステ・ステステ向けアケコンレバーのスイッチ位置についての提案 #鉄拳 #TEKKEN8
前回の記事で少し触れていた山ステやステステのためのスイッチ位置についての考察です。三和レバーに限らずゴールデンレバーやShuriken PCBを利用したカスタマイズなど他のレバーにも応用できる内容だと思います。
仮説 / 提案
レバー上下のスイッチ位置は少し離した方がステステや山ステをする上で有利なのでは?
山ステの謎について解説
まずスイッチ位置の話しの前に山ステについて軽く触れておきます。山ステのコマンドヒストリーは
4N414N414N….
である事に議論の余地はないと思います。ただし人間の認知レベルでは41N41Nと入力している感覚の人も多いのではないでしょうか。鉄拳プロで日本を代表するノビさんが説明する動画を見たことありますが、41N41Nと仰っていました。
なぜこのような事態になるかというと、レバーで入力した際に1状態から手を離すと半自動的に(物理的に)4が入力されてNに戻る確率が高いからです。図で説明します。
左側の図はレバーを触っていないニュートラルポジション(N)の概念図です。山ステをするには4N4と入力しバックステップをした後に1入れをします。右側の図は1入れをした後に指を離してレバーのバネ・シリコンの弾力で元のNに戻ろうとする概念図です。右の図を見ていただければ分かりますが、矢印が4を経由してNに戻っています。4を経由するときに1/60 ( = 16.666… msec) のフレームタイミングに4を経由していれば鉄拳のアプリケーション側に4が入力されるという事です。
これが人の認知として41Nと入力して山ステしているけど、コマンドヒストリーとしては414Nが入力される理由です。
実はレバーを深くガイドに当たるように1入れすると41Nと入力される確率が上がってしまい、山ステって成立しにくいんです。それは上の図を見ていただければ分かるのですが、4を経由しにくくなっているからです。
余談
一八の霧足風神(6N3RP)が安定しないで、6N23RPなどと入力してしまいがちなのも、Nからいきなり3入れするには6や2を経由しないで一発で3入れをする必要があるからです。
上の図を見れば分かりますが、Nから3へ直接行くルートはピンポイントしかないんですよね。ガイドの四隅からNに戻る場合とは逆にNから四隅を目指す正確に右下45°の動きは相当難しいはずです。もしくは高速にレバーを動かして6や2を経由してでもフレームに入らない速度で動かすしかありません。でもこれはフレームのサンプリングタイミングを知るよしないので運です。
上下のスイッチを離して設置するメリット
それでは本題です。上下のスイッチを離して設置すると山ステをガイドに当てながら入力できるので安定しやすくなります。
右の概念図を見ていただければ分かりますが、1入れをガイドに当てた後にレバーを離してNに戻す場合に物理的に4が入りやすくなります。
6N236N を繰り返すステステにおいても有効で、ガイドに6N23と入れて指を離せば半自動的に6Nが入力される確率が上がります。
また一八についてですが、遅ライ以外でほぼ斜め上入力をしないので、斜め入力の範囲が狭まりステステした際のひょっこりジャンプが出にくくなるメリットもありました。
デメリット
もちろんデメリットもあります。霧足風神の入力がより難しくなることです。先ほどの補足で書いたNから3に直接行くポイントが斜め45°ではなくなってしまうのが原因です。
しかし鉄拳8から実装されたコマンドヒストリーを見る限り13F最速風神拳が出るときには6N3RPの霧足で出るよりもN抜きの623RP入力の方が多いようでした。そこまでデメリットでは無いようにも感じます。
更に斜め入力や上下入力の範囲は狭くはなるので、あまりガイドに当てないで入力してる方にはオススメできないかもしれません。
スイッチをズラしたレバーセッティングを試すには?
ASI ゴールデンレバー
ブラック・ホワイトどちらでも可変ベースを用いてスイッチの位置をズラす事が可能です。
三和のスイッチ位置可変レバー JLX-TPML-8YT-SK
前回の記事で取り上げたレバーです。黄色い可変抵抗を回して設定可能です。ゴールデンレバーよりは動かせる範囲は狭く感じます。
SHURIKEN PCB
差し込むスイッチの端子を少し曲げておくと反応位置を微調整する事ができます。Bit Bang Gaming SHURIKEN JLF PCB V2ならJLX / JLF の型番の三和レバーでも可能だと思います。(未検証)
※対応レバー別に2種類あるので購入時には自分のレバーに合った手裏剣を買うように気をつけください!
更に応用編
(物理的な位置ではなくスイッチの反発力を利用する方法)左右スイッチを反発力の低いオムロン V-152-1A5 上下スイッチを反発力の高いV-152-1A6にして、レバーをニュートラルに戻す際に先に上下方向が反発力で抜けるようにする。(未検証)スイッチズラしと一緒にやると更に山ステ・ステステが安定しそうな予感はします。
まとめ
山ステ・ステステのためのレバースイッチ位置の調整案について説明しました。アクチュエーターやシャフトのサイズをあげてガイドにゴリゴリ当てたいかた向けではありますが、山ステやステステが苦手な方でもガイドを使いながら安定して入力しやすくなると思います。ご意見ご感想頂ければ幸いです。