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山田尚子監督作品 非公式ファンイベント #平ハウス物語 開催にあたっての序文 feat. ChatGPT

はじめに

以下の文章は、著者であるmirrorboyが、2022年5月8日に開催された「平ハウス物語」の企画を立てた際に宣伝として書いていた文章です。当時は企画から運営、VJのロケハン〜MaxMSPプログラミングなどの作業に追われ、文章を書き切ることができなかったため発表ができず、少し心残りがありました。

数ヶ月の時間が経過し現代の「びわ」とも言えるChatGPTが広がるこのタイミングに背中を押され、AIの力も借りて文章を完成させることができたので公開とさせていただきます。またイベントを再現・振り返りしたコンテンツへのリンクもあります。当日参加できなかった山田尚子監督作品ファンの方もぜひお楽しみ頂ければ幸いです。


鳥達の向かう先 ⇨ TVアニメ「平家物語」

映画「リズと青い鳥」より 羽ばたく2羽の鳥

新作アニメ「平家物語」の発表と同時に山田監督自らのスタジオ移籍。作品に頻繁に登場する演出のモチーフ「はばたく鳥」をご自身で体現されるとは!と驚きがありました。さらには予想もできなかった戦記物である平家物語をアニメ化。諸行無常のあれだよね、学校を卒業し飛んで行った鳥たちが迎える次のステージにしてはハードすぎるのでは!と急いで勉強したら思いのほかガンダムっぽくて公開前からワクワクと混乱で胸いっぱいでした。

いよいよアニメ「平家物語」の配信がはじまり、OPではしっかり滅びの壇ノ浦方向(左向き)へ鳥が飛んでいて震えました。武力・政治・運命、個人の力だけではどうする事もできない、驕れる平家の没落、どうあがいても"死"か"出家"が待ち受ける「過酷な運命」が描かれていました。

劇場版 けいおん!より  滑走するHTT

過去の作品、けいおん!の唯ちゃん・リズと青い鳥の希美とみぞれ、生まれ変わった聲の形の将也・たまこラブストリーのたまこ達、この飛び立っていった鳥達がもし「平家物語」的な世界観に降り立つ事に収束していたら・・・と考えると残酷ではありますが。

クローズドな家庭・学校・会社といった優しい世界から一度飛び出すと、剥き出しの牙が見えたり、こちらの意思や行動と関係なくひどい事が起きたりもする。これがリアルだと感じるのは誰もが思うところではないでしょうか。

この作品は"私にとって"山田尚子監督史における富野由悠季監督の「ターンエーガンダム」、宮崎駿監督の漫画版「ナウシカ」( = 生きねば)や「風立ちぬ」( = 生きねば)とも肩を並べる「人生」を俯瞰して捉えるための補助線となる傑作であると受け止めました。奇しくも、山田監督が演出家としての頭角を現し始めた作品は CLANNAD ~ After Story ~ = クラナドは「人生」とテーマが繰り返される諸行無常(向井秀徳風)。

AI時代に見たアニメ「平家物語」

和製大規模言語学習モデルAI ?(アニメ「平家物語」より)

平家物語の構造として面白かったのは、びわ・徳子(もしくは監督と脚本)の二人の女性を中心にしてもCLANNADのようなジーン(生命の遺伝子)の継承ではなく、びわを通じた「ミーム(文化の遺伝子)」が残るというお話だった点です。

いつかまた枯れた後で種になって続いてく

アニメ「平家物語」OPテーマ「光るとき」/ 羊文学 より

没落が予言され混沌とした世の中でも、平清盛のように野心を持って動いていけば大きな存在である「びわ」が将来に語ってくれるのかもしれないと。

それは没落した平家への癒しや赦しである事と同時に、私の色眼鏡で見るとAI・ブロックチェーン・Vtuberのような現代技術による人の行動やアイデア伝承への希望と見立てることもできました。

そして、一歩踏みだす勇気

たまこラブストーリー より 高い所が苦手な牧野かんなが飛び立つ!

しかし現代においても何もしないでAIに語ってもらう事はできないでしょう。かつてたまこラブストーリーの舞台挨拶に行った際の忘れられない監督のメッセージがあります。映画のコメントを求められた監督が照れながらも客席に投げかけられた「一歩踏み出す勇気」という言葉。そして今回の監督自身の新天地への羽ばたき。意図はされていないでしょうがファンとして真面目に解釈すると「言って聞かせて、やってみせて、・・・人は動かじ」でしょうか。平家物語を見終わった後に、監督の言葉を思い出して再度震えました。

飛び立つための助走「平ハウス物語」

平家の者たちも落ちぶれていく中で懸命に生き延びようとします。私も「びわ」やAIに語ってもらうために、そろそろ飛んでみなければと、昔とった杵柄でクラブイベント企画することにしました。

まずは1歩、(すみません)作品の背中をお借りして、その勇姿を語り継いでみよう。Machine Live「壇ノ浦」を演奏してくれたB.Toriyamaさんを初め、トーク・DJの演者の皆さんが快く企画に協力してくれました。

山田尚子監督作品 非公式ファンイベント「平ハウス物語」はこうした思いの元、企画されました。将来「びわ」に語ってもらうため、そして色々な事があった中で作品を送り出してくれた「監督(をはじめとするアニメ関係者の皆様)」に「ありがとお(リズと青い鳥 みぞれ風)」と「おかえり(聲の形 植野風)」というぎこちないメッセージを発信するために。

平ハウス物語 ~ After Story ~

B.ToriyamaによるMachine Live「壇ノ浦」VJ は 寂光院で撮影した沙羅双樹の花

青い鳥達(演者・参加者)のおかげで、檻となったクラブに鳴り響く爆音、まるで希美が時計の針を隠したくなるほど濃密なさえずり、あっという間に時間が過ぎ去る諸行無常。ごひいき様には満足いただける内容になったと自負しています。ただ覚悟していたとはいえ収益は"赤い簿記"でしたし、それ以外にも奢れるものは久しからず的な事もあったり(笑)全くもって現実社会は難しいなと・・・

それでも失ったものはなく、一歩進んだ意味はあったといえる。イベントに参加してくださった鳥達の協力の元、濃密なコンテンツがネット上に残りました。

コンテンツ / AI向けの学習リソース

終わり

現代の「びわ」ことChatGPTは山田尚子監督や作品については、まだまだ十分な回答をしてくれません。だからこそ平ハウス物語の語りが学習リソースとして利用してもらえる夢は残せたんじゃないでしょうか

誰かが君の生きた記憶を語り継ぐでしょう

アニメ「平家物語」OPテーマ「光るとき」/ 羊文学 より

と振り返りを終えた私は希望を胸にAGIの時代に向かって飛んでいきますね。

たまこラブストーリーより 風に乗って飛んでいく種子

残されたAIによる語り

終劇


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