4種について(1)
今まで生きてきた中で、4種に出会う機会はそんなに多くなかった。
自分の中の仮説の一つに、「同じ体癖同士は響き合わない」というのがあります。
体癖が同じ相手だと、相手に違和感を感じない。
それは感受性が同じため、言葉以上に相手と通じ合ってしまうためなんじゃないかと思っています。
コミュニケーションで摩擦があまり起きないため、スッと素通りしてしまい、大きく意識することがなく、相手の存在を忘れてしまう。
自分自身が4種なのもあり、もしかすると本当は色んな4種に出会っているのに、その多くを忘れてしまっているのかもしれません。
そんな中で、自分が人生で出会った4種とその方達を観察して得た4種の特徴をまとめておきたいと思います。(自分自身を含めて)
私が人生で自分以外で初めて出会った4種は生まれて間もない頃、私の母方の祖母でした。
祖母は優しくて、自分がねだったものはおもちゃでもなんでも買ってくれたくらいに甘い性格。
両親が休日に用事で家を空ける際、よく祖母のアパートに遊びに連れられ、お泊まりをしていました。
家には色んなキャラクターのぬいぐるみや、ゲームやビデオなどが置いてあり、自分が好きそうで見せるようにあつらえたものも、祖母自身が集めているものも含めて色んなものが置いてあった。それは今思えば、祖母自身が空間を支配している、神殿のようだったという感じがしています。
優しくて、自分の要望に応えてくれる祖母でしたが、旦那(祖父)と、母(曽祖母)とは仲が悪かった。
祖父とは離婚しており、離婚後に祖父がいわゆる金の無心をしてくるなど、悪い原因は十分に祖父にあったにせよ、祖父の話題になった時の祖母の深い恨み・悲しみは、子供ながらに強い執着を感じました。あの人がいなければ私は幸せになれたのに…という感じ。
普段はとても優しいし、友好的な性格なのに、ひとたび不満について口を開けば、恐ろしいほど深い恨みの感情と言葉が顔を出す。
この二面性は、4種共通の特徴なんじゃないかと思います。
この特徴で不幸だと思うのは、4種はこれを無意識・無自覚に行なってしまうこと、そしてそれがその人の長い人生の中で強い影響を与えてしまうこと。
祖母の例で見たように、祖父のことを(祖父が病気で亡くなるまで)ずっと、本当にずっと恨んでいた。祖父と祖母は離婚して、自分が知る限りではずっと顔を合わせてなかったのですが、たとえ目の前に現れなくても、その恨みの感情はずっと残り続けていました。
正直、もったいないことだと思うし、普通の感覚ならアホらしいとも言えます。
でも無自覚でそれをやってしまうのが4種で、4種でそれをやっている人を見るたびに、共感ともったいなさを感じてしまいます。
自分も4種だからわかるのですが、恨みのような強い感情を抱くと、まずみぞおち(胃の周辺)がジーンと熱くなります。そしてその感情が体全体に広がって、自分を支配するような感覚になる。それがなんというか、不思議と心地いいんですよね。充実感を覚えるような感覚。他の体癖の身体の感覚は分からないけれど、体癖に沿った身体の反応が出ると、きっと他の体癖の人も充実感や心地いい感覚を覚えるんじゃないかなと勝手に想像してます。
だから、体癖について無自覚だと4種は恨みの感情に引っ張られていってしまう。それも理解しているから余計に悲しい。
自分はこの特徴を知ってから、なるべく人に恨みを抱いたら、その感情を手放すように心がけています。かくいう自分も、恥ずかしながら自分の母親に恨みを抱いていましたが、恨みの感情を手放すことで、少しは生きやすくなりました。
全国の4種が生きやすくなってほしいと願います。
(書いていて思ったが、この独白のような文章自体がもう4種っぽい)