2022.9.27 ストックホルムにて🇸🇪今の葛藤
3泊4日、スウェーデンの首都ストックホルムに滞在中です。
出発からちょうど3週間が経って余裕が生まれたのか、自分の今までとこれから、そしてこの旅についてまた深く考えるようになってきました。
ストックホルムの記録の前に、出発前から抱えていた心中の葛藤や今の気持ちについて…。
↓有名なIron Boyの像と。
こうして考え始めたきっかけは、円安のこのタイミングであえてヨーロッパ旅行を続ける必要があるのか?という切実な自問から。正直今、このまま他のヨーロッパ諸国を見て回ることにそんなに魅力を感じてない。ではなぜ魅力を感じていないのか?それなら一体、何を求めていたのか?
今回の旅に関しては、出発する前からその旅が持つ"意味"について自分の中で大きな葛藤があった。中途半端で中断してしまったものを最後までやり切りたい、ただそれだけなら、今の自分にとっての行く意味や理由にはならないのではないか。そのモヤモヤは晴れることがないまま、とりあえずやり切ることに意味があると信じて出てきたから、今再びその悩みに直面するのは当然のことだった。
物事や経験に意味を求めがちな私は、前回の旅でも本当によく悩んだ。それは、旅をすることがアイデンティティに与える影響、その意味の大きさに期待を持ち、それ故に生じる焦りや自分の無力感に苦しめられてしまったから。みんなが就活頑張る中自分はここへ来て、何も得られなかったら?何者にもなれなかったら?そんな恐れが常に付き纏い、そんなに旅って人生を左右するものじゃなきゃいけないの?と自分自身にかえって疑問を持つようになっていった。
時は過ぎて今月頭に出発したその日、飛行機の隣の席にいらっしゃった健翔さんの言葉が、私が過去に抱えたそんな疑問に大きなヒントをくださった(というかほぼ答えかもしれない)。
それは、"旅はある意味、俯瞰し続けるもの"という言葉。
衝撃的だった。それだ、と思った。彼も過去に旅をして帰ってきて、自分に何か変化があっただろうかと悩んだのだそう。でもその後被災地にしばらく住み込んでいたことがあり、それには大きな意味を感じた、つまり、どれだけ踏み込んだか、なのだろうと。だから短期間その場の暮らしどころかただ街の様子を、極端にいえば「傍観」する旅というものにそれを求めるのは難しいのかも、という考察。なるほど確かにそうだ。
私が旅をする中でいちばん好きな瞬間は、その場所での自分の「日常」ができていることに気付くとき。何も特別じゃないけど、その土地での生活の全てが当たり前になっていく感覚がとてもとても嬉しくて。そう考えると、ひとつの場所に長く滞在したり、ボランティアに参加したりしていた頃はきっとある程度"踏み込む"ことができていたんだ。自分はそれを常に求めていたんだな。
今は(シェンゲンビザの関係で)90日のリミットでヨーロッパをぐるりと見てくると最初に自分の中で掲げてしまったものがあるから、どうしても短いスパンでの移動が必要になってしまっているけれど、やっぱりじっくりとひとつの場所に留まる旅がしたいなぁ。
とはいえ、そうして旅のスタイルを変えたとしても今旅を続ける理由や目的がはっきりするわけではない。目的なんかなくても良いかもだけど、何がてこの旅を自分にとって魅力的なものにさせるのか、それはちゃんと考えたいなと思う。だって楽しみたいし、自信を持ってやり切りたいじゃない?
ちょっと話は脱線するけど、前に本で「旅人たちは日本に帰化しようとする」(例えば、旅での経験を就活で武器にしようとしたり、結局は日本社会に自ら組み込まれたがる)というのを読んで、当時自分の実感として確かにそうかも、と思ったけど、今の自分には別の意味でとてもそう感じる。どこの国へ行ってもわりとその場所の食と住と人に柔軟に馴染めたはずの自分が、今はいろんな場面で日本での日常と似たものを探してしまう。これも今の速攻移動の旅のスタイルのせいかなぁと思っていたけど、年齢のせいもあるのかなぁ。別に全然悪いことだとは思っていなくて、むしろいろんなところを見ても根を張りたいと思える場所は母国であると思うことはとても幸せだなぁと思うんだけどね。
全然まとまらないけど、そんなことを考えているこの頃です。
おまけ程度のストックホルム記録😅
ストックホルムは、たくさんの島から成るひとつの街、だから、土地の高低差による景色の美しさが印象的。(どの建物も顔がみえるから。夜景も綺麗✨) それから、王宮で毎日行われるという衛兵交代式が凄かった。華やかな楽隊の演奏と共にパレードから始まって、ピシッと足並み揃えた衛兵さんたちがずらりと並ぶの。これを毎日って…すごすぎ!!でも日本で例えば自衛隊がパレードとかしてたら、え…てなるよね。文化の違いって不思議。
あとーー、陶器デザインも見に行った!北欧らしいものも見なくちゃと思って。やっぱりどれも可愛くて、シンプルなのになぜだろう?と思ってひとつひとつ観察。あぁきっと、色づかいと余白がポイントなのだろうなぁと思った。それに気付いてからは街の中でも『色使いと余白』が意識されている建物やデザインが沢山あることがよくわかる。すてきだなぁ…
↓教会もほら、色使いと余白。超かわいい…