2022.11.18〜 ボスニア・ヘルツェゴビナへ🇧🇦
緊張の移動時間😨
クロアチアから先は国境間をつなぐ鉄道がないので(あるのかもしれないけれど、ユーレイルパス利用可能圏内ではない) バスでの移動になる。
ドゥブロヴニクから、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボへのダイレクトバス。
このバスの中で私はあることが気に掛かかり始めてしまい、とんでもなく不安な気持ちでその時間を過ごすことに。それは、トルコへの渡航をやめてオランダに戻ると決めたはいいが、シェンゲンビザの期限内におさまるのか!?ということ。
どういうことかと言うと、
日本国パスポート保持者はEU圏のうちシェンゲン協定加盟国間の移動であれば90日間ビザなしで滞在することができる。
私は10日ほど余裕を持ってトルコに抜けてしまう予定だったので、今まで何も気にしていなかったのですが
EU圏での滞在予定を延ばして90日以上になった今、これまでの滞在国がシェンゲン協定加盟国であるかどうか、が非常に重要になってくる。
例えばこれまでの滞在国全てがシェンゲン協定加盟国であった場合、1週間ほどの分が違法滞在になってしまう。しかしクロアチアが加盟国でなければ、そこに10日ほどいたので90日以内におさまる。
クロアチアは今のところ加盟国でない、と聞いてはいたけれど、本当にそうなのか?オランダを出る時に違法滞在で止められるのは絶対に避けたいので、確かな情報が必要だ。心配すぎる。
というわけで、バスの中での私は検索魔と化しておりました。調べても調べてもよくわからない。どうしてこう、外交系の情報ってわかりにくいんだろう。
しかも、ちょうど国境を越えた頃、インターネットが繋がらなくなる事件。今日まで無敵だったグローバルSIM、どうやらボスニアは対応していないらしかった。もーーよりによってこんな時に😱
休憩で止まった場所でWi-Fiを拾い、どうにか母に電話をかけ、在クロアチア日本大使館に電話で問い合わせをしてほしいと頼んだ。
グローバルSIMにはインターネット回線しかついていないため、私は番号を使った電話が自分でできないのです。
後日談、母は慣れない英会話に挑み、クロアチアがシェンゲン協定加盟国でないことを確かな情報として私に伝えてくれた。
どわぁーーー、よかった。
大使館への電話って、自分の用事ですら本当にストレスが大きくて嫌なのに
それを代わりに、しかも英語わからないのにやってくれた母には感謝しかない。ありがとうーー。
その後も事あるごとに、大使館に電話しちゃったし、と嬉しそうに言っている可愛い母です。笑
良い経験になったみたいでよかった😂
サラエボ滞在記!
さて。やっとサラエボの滞在記録に入ります。
ついこの間まで紛争が起こっていたサラエボ。今でもそのイメージが強く残り、危ないのでは?と言われることも多い。
しかし実際に行ってきた旅の先輩たちからは、とても美しい国だからぜひ行ってほしいとおすすめされ、必ず訪れようと決めていた。
サラエボに着いたのは夕方ごろ。バスターミナルから町までは徒歩で結構な距離があって、さらに宿の入り口までは長ーい階段が。
重いバックパックを背負った私には試練だったけれど、たどり着いた宿はまるで屋根裏にある秘密基地みたいでとても素敵だった。あたたかい木造りの空間、ゆったりと座れるソファにNetflix付きのテレビ、広いキッチン。
なんでも優しく教えてくれるスタッフ。洗濯機も自由に使っていいよ、と。そんなことある!?感激。
もう暗くなってしまっていたし、危ないイメージが私の中にもないわけではなかったので、その日は外に出ずこの素敵な宿の中で過ごそうと思っていた。
しかし後から到着したゲスト、イギリス人のジョンが散歩へ誘ってくれたので、一緒ならぜひと外へ出てみると…
そこで見たのは楽しげな町の雰囲気。中東色の強いエリアは石畳の道と金物の風合いが渋くマッチしていて素敵。お店が軒を連ねる景色は、面白いことに柴又の参道とそっくり!
お茶文化が強いらしく、暗くなり雨も少し降っている中でも立ち並ぶカフェには明かりが灯り、屋根の下で談笑する人で賑わっている。
なんだぁ、全然怖くないじゃない!
すっかりこの街に魅了されてしまった私。その夜のワクワクした気持ちは今でも忘れられない。
それからサラエボで過ごした3日間は、ヨーロッパ滞在期間の全てをひっくるめた中でも特に充実していた印象がある。小さな街なので、毎日同じところをぶらぶら散歩するだけ。ただそれでも本当に楽しかった。
こんなにも分かりやすく違う文化が隣り合って存在する国は他にないと思うし、そうなってきた背景にはどんな歴史があるのかを知ることもまた面白い。
戦争の記憶に触れる
そしてサラエボの街では、今もなお残る戦争の傷跡を至る所に見ることができる。
その戦争を伝える博物館がいくつかある中で、私は子供達の経験や記憶にフォーカスした「WAR CHILDHOOD MUSEUM」を訪れることにした。展示は至ってシンプルだけれど、それぞれの想いがありのままにそこにあって、何も知らなかった私がその出来事対して関心を持つ切り口として最も適していたと思う。隣人同士が殺し合った悲しい歴史がついこの間まで刻まれてきた場所だからこそ、その先にある現在、人々がそれを伝え、共に乗り越え進む努力をしてきたのだと感じられた。
美味しいものレポ
実はボスニア、美味しいものもたくさん。ヨーロッパの旅中、極貧バックパッカーの私にも手を出せる値段でその場所の美味しいものが食べられることなんてなかったから、嬉しくてたくさん食べた。
食文化もトルコの影響を強く受けているのだそうで、さらにトルコに行ってみたい気持ちが大きくなったな。
以上、ボスニア滞在の記録でした👐
〜おまけエピソード〜
日本国外でNetflixを開くとジブリ映画を観ることができるのですが…
サラエボの宿で魔女の宅急便を観ていたときのこと。
キキがここにしようと決めた自分の街、ここどこだろう〜ストックホルムのそっくりだなぁ〜なんてぼんやり考えていたわけですが、後で調べてみたら本当にスウェーデンの街がモデルになっていた。
すごい!ディズニーだけじゃなかった!!
旅をしていて面白いなぁと思う瞬間の一つがこれ。そしてアニメーション制作のプロたちの描写技術は本当にすごいと感心するばかりです。
それにしてもキキ、11歳で自分の街を探してひとり旅に出るなんて…。
眉毛をハの字にして遠くを眺めるキキの表情に感情移入しちゃって大号泣。笑
よく頑張ってるよ、キキ…。私も頑張るよ。
次回は!サラエボからギリシャのアテネに飛ぶためにトランジットで寄ったある国での半日滞在について書きます✍️
さて、ある国とは一体どこでしょうか〜?