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白黒つけなきゃいけないスタンプ

こんにちは。
2024年10月4日(金)に新作スタンプをリリースました。

手帳に押したいので手書き文字と馴染むよう、線に少し強弱がついたタッチのものが欲しい!
最近は簡単に入稿できるのでデジタルでイラストを描くことが多く、その方が楽だろうと踏んだのですが思った通りにならずかなり苦戦しました…。
結局はアナログで描いたのですが、いろいろな方法を試したので備忘録としてまとめておきます。



入稿データの条件

・原寸(仕上がりサイズで描いたイラスト)で入稿する
・モノクロ2階調(グレーなしの完全白黒化)が必要
・線の推奨は0.35mm以上の太さ
線の太さは工場によって違うかもですが、上2点はどこも共通かと思います。

デジタル

○ 原寸でデータが作れる
○ 最初から白黒でデータが作れる
× 縁がザキっとしたブラシでは細い線が掠れて出ない
× 拡大縮小できるので線の太さが迷子に

仕上がりサイズでアートボードを作成し、黒で描き込んでいくという流れ。
私はデジタル画はiPad+adobe Frescoのコンビで使用しています。FrescoはRGBのみなので、Photoshopでグレー→モノクロ化しました。

重要なのは縁にグレーがつかないタイプのブラシを使用すること
鉛筆のような濃淡があるとモノクロ化で薄いところは削られ、なかなかイメージ通りにいきませんでした。
でも黒はっきりのクレヨンっぽいブラシで細く描こうとすると、掠れて点々になってしまう…。大きいサイズで描いて縮小すればいいのかもですが、それするとデータ荒れるしデジタルのメリットを感じない。
筆圧感知など設定を変えて試しましたが、私はうまくいきませんでした。滑らかなブラシはちょっと苦手だし。数日ねばりましたがここで断念。

左2つはナチュラルインカー、右が鉛筆。
鉛筆これだと50%でモノクロ化かけると濃度が薄いのかなり消えちゃいます。


デジタルこんな絵柄に◎
・太めで強弱のない線のイラスト

輪郭のはっきりしたキャラクターとか描かれる方ですかね。描画ソフトからそのままpsdやjpegに書き出せば入稿できるし、デジタル慣れてる方はかなり早いかと思います。


アナログ

○ ほぼ描いたままのスタンプが作れる
○ デジタルデータ化できなくてもOKの場合もあり
× 気に入る線が出るまで描き直しの連続

方眼紙に原寸の枠を引いてレイアウト、トレース台使って黒ペンで清書、スキャンして調整するの超オーソドックスな流れ。
原寸だと描きづらかったので、1.5倍ぐらいに拡大コピーして0.3-0.5mmのドローイングペンをメインに清書しました。

ベタは筆タイプのペンで塗りました。モノクロ化するので黒が濃い方が綺麗に仕上がります。
黒くしたが塗るんじゃなかった、とか。線をもう一段細くして描き込み増やす、とか。繰り返して気に入るまで描きます。
アナログに最も必要なのは根性だと思っています。

気に入るものが描けたらスキャンして、Photoshopで黒さを調整し太さを確認、モノクロ化。ほぼ狙った通りの線が出ました。

私はスキャン+PCでデジタルデータ化しましたが、最近ではスマホのスキャンアプリや写真補正アプリではっきりとした黒の画像にデータ化する人もいらっしゃるようです。それは検索して下さい。
またデジタルデータ化できずとも、原寸であれば郵送の入稿OKなところも多いですよ。

アナログこんな絵柄に◎
・基本どんなイラストでもいける
しっかりと黒が出るものであれば、サインペンでもマッキーでも切り絵でも好きに自由に。ただクレヨンやパステルはカスやこすれ汚れが出やすいので気をつけないといけないですね。


けっこう長くなってしまいました。
デジタルは入稿データ化が楽だが細い線や繊細なタッチが難しかった。
アナログは気に入るものが描けるまで根気がいるが、仕上がりをイメージしやすい。

なんかモノクロデータで作ろうかなという方の参考になったら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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