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【20ヶ国108社】フェムテック⑤更年期に関する課題の解決に取り組む3ヶ国8社のスタートアップ

Female Founders Fundは独自の調査を行い「更年期障害を経験する女性のニーズに応えることは、企業にとって6,000億ドルのチャンスがある」と結論づけました。2021年時点で、世界の女性人口は39億500万人と推定され、世界全体の人口の49.58%を占めています。これらの女性の中には、更年期障害を経験した人もいれば、これから経験する人もいます。北米更年期学会によると、2025年には閉経後の女性の数は世界で11億人になると予想されており、AARPによると、米国の産婦人科医の研修プログラムのうち、更年期障害に関するトレーニングを行っているのはわずか20%だそうです。そのため、多くの医療従事者は更年期症状を診断・治療するための臨床トレーニングを受けておらず女性は十分な選択肢やサポートを得ることができないのです。女性が更年期障害を理解し、サポートされていると感じられるようなソリューションを提供することが必要とされています。

フェムテック業界はこれまで、生理中の健康、不妊、妊娠などに関する問題への解決策を提供することで大きな成果を上げてきましたが、全世界で約10億人も存在すると言われている更年期障害のニーズはほとんど無視されてきました。

このnoteでは、このように長年見落とされてきた更年期に関する課題の解決に取り組む日本、イギリス、アメリカを含む3ヶ国8社のスタートアップをご紹介します。

株式会社TRULY (日本)

【創業】2019年
【プログラム採択】Plug and Play Japan Insurtech Batch 7 

オトナの女性ホルモンの変化による「更年期、膣ケア、性の悩み」など女性の閉ざされた課題に寄り添うサービスを提供しています。女性医師が直接悩みに答えるチャット相談サービスをはじめ、オンラインメディアによる女医や専門家による信頼性の高い情報の配信、オンラインセミナーの開催などをサービスの柱とし、オトナの女性のさまざまな悩みやニーズに対応しています。

https://bit.ly/30a1Bwr

2021年8月には渋谷区との「働く女性の健康課題を解決するための実証実験」開始を発表しました。2021年10月には渋谷区に続いて神戸市の参画を発表しています。

Freda (イギリス)

【創業】2017年

London, Englandを拠点に、女性用の衛生用品を玄関先まで届けるデリバリーサービスを提供しています。天然素材のナプキンやタンポンなど、オーガニックの衛生用品をヨーロッパ中に届けるサブスクリプションサービスを展開しています。女性起業家のAffi Parvizi-Wayneによって設立されたこのスタートアップは、自社の開発する高品質の衛生用品が世の中のすべての女性に行き渡ることを願っており、商品が一箱売れるごとに、生理用品を貧しい地域の女性に配布したいと考えている団体に寄付をしています。

https://bit.ly/3ycYBvF

Joylux (アメリカ)

【創業】2013年
【調達】$3.7M (2019年9月) 合計$16.3M (約18億5400万円)

Seattle, Washingtonを拠点とし、科学に基づいた独自のデバイスとデータを活用した更年期プラットフォームを提供しています。更年期障害の症状の中でも特に気になるものを選択すると、その症状の改善を助ける製品がボックスに入れて毎月送られてきます。

Tabu (アメリカ)

【創業】2020年4月

Venice, Californiaを拠点とし、更年期の女性をターゲットに作られたセクシュアル・ウェルネス・キットを提供しています。女性のセクシュアリティには期限はないをテーマにさまざまなプロダクトの提供をしています。

Gennev (アメリカ)

【創業】2015年10月
【調達】Seedで$4M (2019年8月) 合計$4.5M (約5億1200万円)

Seattle, Washingtonを拠点とし、更年期の女性のためのケアを提供しています。更年期の専門医に更年期の症状を相談できるオンライン診療サービスを提供しており、92%の患者の症状が、3ヶ月に渡る診療の末、症状が改善したと報告しています。

https://bit.ly/3GnqZy2

Femality Health (アメリカ)

【創業】2020年

New Yorkを拠点とし、更年期の女性を対象としたアプリを提供しています。専門家との24時間チャット、カウンセリング、コミュニティ、更年期関連の記事データベース、更年期障害に配慮した食事のレシピなどが、このアプリの主な機能です。

https://apple.co/3y7miFQ

Caria (アメリカ)

【創業】2019年
【調達】Pre-Seedで$120K (2019年12月) 

San Francisco, Californiaを拠点とし、更年期の女性を対象としたiOSアプリを提供しています。AppleではApp of the Day、New Apps We Loveなどにも選ばれています。アプリでは、更年期の症状を記録したり、更年期の症状に効く料理のレシピを閲覧できるようになっています。

https://apple.co/3EHB48B

Elektra Health (アメリカ)

【創業】2019年
【調達】Seedで$3.75M (2021年8月) 合計$7.5M (約8億5300万円)

New Yorkを拠点とし、女性の更年期障害や閉経後のホルモンバランスを整えることを目的とした「更年期障害対策プログラム」を提供しています。

https://bit.ly/3DG2GK1

フェムテックシリーズ紹介

フェムテックシリーズでは、世界20ヶ国のフェムテックスタートアップ108社を解決に取り組んでいる問題別に11のカテゴリーに分類し、ご紹介しています。

①不妊治療に関する課題に取り組む6ヶ国18社のスタートアップ

②生理に関する課題に取り組む9ヶ国17社のスタートアップ

③女性用eコマースに関する6ヶ国10社のスタートアップ

④女性特有の病気や症状の検査・治療後のサポートを行う6ヶ国13社のスタートアップ

⑤更年期に関する課題の解決に取り組む3ヶ国8社のスタートアップ

⑥妊娠中の女性をサポートする4ヶ国6社のスタートアップ

⑦女性の栄養管理を助ける3ヶ国6社のスタートアップ

⑧オンライン診療のニーズに応える5ヶ国11社のスタートアップ

⑨産後・子育て期の女性を支える5ヶ国10社のスタートアップ

⑩避妊を助ける5ヶ国5社のスタートアップ

⑪失禁に関するお悩みを解決する4ヶ国4社のスタートアップ

気になるテーマのnoteを引き続きお楽しみください!

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