【最高のコンビ】ふたりはいつも~クリスマス・イブ~
先日、M1グランプリがありましたね。7000組以上のコンビがエントリーしていたそうですね。
なぜ突然、こんなことを書いたかというと。絵本の世界にも、ぐりとぐら、だるまちゃんとてんぐちゃんなど、たくさんのコンビがいるんです。(強引につなげてみました)その中で私が一番好きなコンビは「がまくんとかえるくん」です。
このお二人です。
この二人がでてくる「ふたりはともだち」、「ふたりはいっしょ」、「ふたりはいつも」、「ふたりはきょうも」(アーノルド・ローベル作)は、色々なところでおすすめ絵本として紹介されていますし、小学校の教科書にも二人が登場するお話「おてがみ」が出ていたりするので、子どもたちからの知名度も抜群。レジェンドコンビですね。
二人(二匹?)とも可愛くて優しくて友だち想い。一人が落ち込んでいたら、一人が励ましてくれる、最高のコンビです。たいてい、がまくんの方が落ち込んだり、いじけたり、情緒不安定なところがありますが、そこが人間味があってすごく愛おしいので、私はがまくん派かな。
クリスマス直前ということで、今回は「ふたりはいつも」に収録されている「クリスマス・イブ」というお話を紹介します。
2人でクリスマスパーティーでもするのでしょう。でも、まだかえるくんはやってきません。がまくんは、ドアを開け夜のくらやみをのぞき、そわそわしています。家の時計も壊れてしまっていて、時間もわからず、かえるくんのことが心配でたまりません。
かえるくんを心配するがまくん、可愛くてたまりません。
かえるくんが危険な目にあっているのではないか、想像をふくらませ、不安を募らせるがまくん。どうしようかと考えた末、がまくんは、家の中から”つな”や”フライパン”など、いろいろな道具を出し、かえるくんを助けに行くことにしました。おおきなこわい”けもの”がいても、ぶんなぐってやる!という覚悟で。
そして、がまくんはかえるくんを助けるために、うちからはしりだしました。すると…。
続きは読んでくださいね。
知っている方も多いと思いますが、とにかく、あったか~いお話です。
「ふたりはいつも」にはこのおはなしを含め、春夏秋冬を感じられる5つの短いおはなしが入っています。どのおはなしも、ちょっとクスッと笑えるし、心温まります。特に、夏のおはなし「アイスクリーム」という話が私は好きです。
三木卓さんの訳が素晴らしいこともあり、シリーズ1作目「ふたりはともだち」から50年経っているのに文体も古くもないし、絵もかわいい。
相手の失敗や、欠点も含めて大好きでいてくれる、素晴らしい友だちを持ったがまくんとかえるくん。小学生くらいだと、ここまでの友情をはぐくむのはなかなか難しいので、2人の関係がうらやましいなと感じるお子さんもいるかもしれません。どうしたらこんな友だちができるんだろう、と思ったら、「ふたりはともだち」シリーズをとりあえず読んでほしいです。この二人、どの話を読んでも、常に相手への思いやりを持ってるんですよね。お互いを喜ばせてあげようというサービス精神も旺盛だし、お互いに対する思いを素直に伝えたりしているんですよね。友だちの作り方のバイブル的な本だなぁと感じます。もちろん、読んだからといってすぐに友だちができるというわけではありませんが、なんかヒントになるはず。
大人の私も、この絵本を読むたびに、もっと優しさと素直さをもって人と接しないといけないなと思うし、子どもたちにもこういう素敵な友だちを作ってほしいなと思ったりします。
クリスマスのプレゼントにもおすすめの1冊です。
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