映画『四月怪談』
WOWOWで映画『四月怪談』を見た。
原作は大島弓子の漫画で好きだった短編。
事故死したことに気が付かない女子高生・初子の魂を何とか元の体に戻して生き返らせようとする先輩幽霊・弦之丞。
以下、ネタバレ注意。
かなり原作と違っていた。
四月怪談 - Wikipedia(漫画)
というか、好きなシーンがみな変わっていた。
いまだに自分の行方不明になった体を探し続ける江戸時代の農民(だったと思う)という弦之丞が飛行服を着ているからおかしいなと思ったら、設定が明治?の気球船開発者になっていた。
じゃ、あのシーンとか、このシーンとか、どうなるんだろうと思っていたら…。
行方不明の体を探すのではなく、死んで初めて自分の一番大切なことがわかったからそのために迷える霊を手助けするという設定になっていた。
いよいよお棺が炉に入れられる、という時に、初子を体に戻して生き返らせたい弦之丞と、弦之丞に体を譲りたい初子が、2人とも、幽霊を見れる夏山を必死で探す、シーンもない…。
一番好きな最後のシーン、初子が弦之丞の手をつかみ、「共に生きよう」とレンゲの花束をつかみに2つの魂で体に戻るところは、初子が弦之丞に背中を押されて一人戻ることになっていた。
親切な幽霊が生きる意欲の薄い女子高生を無理やり生き返らせて、人助けをしたと自分も満足して往生しました、という別のエンディング。
原作を読んでなかったら、原作が特に好きでなければ、それなりに雰囲気を出している作品だとは思う。
最初に漫画を読んだのは学生時代かな。
その後、火葬場に何度も足を踏み入れ、お骨を拾うことになり、実際、ああいうことが起きたら、まずはホラーだな、喜ぶよりも恐怖が先にたっちゃうんじゃないのか、と思うようになってしまった…。