ROOM’s Circle Vol.25「ゲスト:薬剤師 松村歩美さん」
ミラツクのメンバーシップ「ROOM」で展開する「ROOM’s Circle」。コミュニティ内外から素敵なゲストをお招きし、緩やかにお話を伺うオンラインの場です。テーマだけでなく人にフォーカスし、ゲストの魅力を通じて、ネットワークや繋がりを創造しています。
本日は2021年12月17日(金)にお招きした松村歩美さんの会をご紹介します。
本編
ゲスト:薬剤師 松村歩美さん
【ゲストプロフィール】
2021年大阪薬科大学薬学部卒。在学中は大学生・若手社会人向けの自己啓発イベントや薬学生向けオンライン合同説明会を設立・企画運営し、延べ1000人以上を動員。現在は薬局薬剤師として週4日勤務する傍ら、週1日社内の新規事業開発に携わる。公衆衛生分野(ヘルスリテラシー、性教育)や医療政策に強い興味関心があり、座学や実学を通して学びを深めている。直近の目標は『自分のこどもを抱っこしながら何かをテーマに100人以上の人の前で講演する』こと。
お話を伺ってみて
今回のセッションは、「くすぶっている私自身を受け止める大切さ」
株式会社バンブーにて週4日薬剤師、週1日新規事業開発として勤務されている歩美さん。学生時代にある想いを抱いていたそうです。
医療系の学生と非医療系の学生がつながることのできる場を1人の薬学生として提供したい
これを考えるようになったきっかけというと、「薬剤師に限らず医療系の学生は、非医療分野に関わっている学生と話す機会がなかなか少ないです。けれども、社会人になった瞬間に患者さんとお話するとなった時に、普段から健康をどのように捉えながら生活しているかを知らないと伝わらないことも沢山ある」とお話いただきました。
そして、有言実行するために『近未来カンファレンス』というイベントを立ち上げられました。内容は、5年〜10年先の未来をみんなでディスカッションしながら考えていくというものです。
私自身も大学3年生の頃に、この近未来カンファレンスに参加したことがあります。
普段考えることが少ない社会課題に対して、社会人の人とみんなで向き合いながら、白熱したディスカッションが繰り広げられていた様子を覚えています笑
年齢にあまり囚われず、参加者が想い想いの言葉を話せていたのは近未来カンファレンスの創り出す場の力だと感じていました。
また、コロナ禍で就活が厳しい中『全国薬学オンライン説明会』の企画もされていました。詳細が気になる方は、下記の記事をぜひご覧ください!
それから自分自身のミッションについての話に移ります。
国民のヘルスリテラシー向上に寄与するような制度を作りたい
社会人になって働く中で、政治家という観点から医療・健康に携わるために選挙へ出馬した方や、市議会議員としてまちの医療・健康に携わろうと奮闘されている方との出会いを通して、「薬局の外から医療・健康に力を入れる」というキャリアに出会いました。その上で、自分のしっくりくる在り方を見つけたといいます。それは、「“たまたま”薬剤師である自分」といいます。
というのは、元気な人や健康面で困っていない人にとっては医療を考えることは圧倒的に少ないという現状があります。なので、今の日常的に行っている生活を続けると10年先の自分の身体にどのような変化をもたらすのかを考えていない人に「健康や医療」を伝えることはとても難しいのだそうです。そういった課題意識から、「薬局から届けるのではなく、医療を考えることが少ない方々が普段いるような場所に出向いて、その方々が興味のある内容から切り込んで話をしたい。」と思うようになったといいます。
「たまたま」薬剤師として誰かのそばにいて、お話しできる人でありたい
たまたま薬剤師として医療に関心の少ない人のそばに行って、しかもその人たちが興味を持つお話をして “ 思わず聞いてしまったよ!” というような話が出来る人を目指しているなんて、すごいカッコいいなと思いました。
薬剤師法 [ 薬剤師の任務 ]
第一条 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公共衛星の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。
そういった願いから、薬剤師法【上記の引用を参照ください】に書かれている特に太字の部分を一般的な業務を実行する薬剤師とは違った形で、「たまに各企業に薬剤師としてお話をしに行く人、伝えることがメインの仕事をする人」を今は目指しているといいます。今後どのように歩美さん自身がキャリアを歩まれるのか、お話を聞いていてワクワクしました。
そして、セッションの終わりには参加者とのディスカッションを行いました。テーマは「最近あった苦しみは?」について。参加者の各々の想いが紡がれる場でした。対話の様子が気になった方は、本編の動画からご覧ください。
インタビュアー・文責:ミラツク研究員 高本茉弥
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