【デュエプレ】「カレイコバケラッタ」の構築を例に、デッキの構築ノウハウを言語化してみる【第26弾 天魔命導】
1.はじめに
みなさん、こんにちは
ミラミラと申します。
下記の配信にてデッキの作っていたところ、非常に綺麗なリストだと褒めてもらえたということがあったので、せっかくなので自分がデッキを作る際に意識していることを言語化してnote記事としてまとめようと思います。
2.デッキの構築
2.1 デッキのコンセプト決め
まずはコンセプトを決めます。ここでのコンセプトは
環境で勝ちたいデッキを作りたい
好きなカードを活躍させたい
特定のコンボを決めたい
でもなんでも良いです。
ここでは、「3.特定のコンボを決めたい」をコンセプトにし、勝利を目指すデッキを作ることを考えていきます。
「1.環境で勝ちたいデッキを作りたい」については、結果を残している環境デッキから派生し、環境読みのメタカードを搭載していく形で
「2.好きなカードを活躍させたい」
に関しては、相性の良い環境デッキに1,2枚挿し込むか、今回解説するデッキ構築方法に沿って組んで行くのが良いと思います。
今回のコンセプト:カレイコバケラッタコンボによるコントロール
今回のコンセプトは【カレイコバケラッタ】です。
紙のキクチパトロールの規模が小さい版みたいな感じです。バケラッタで相手のシールドの入れ替えを行いますが、新しい盾追加をカレイコにより禁止し、結果として相手の盾は-1されます。
受けのデッキ(トリガーロージアとか)には強く出れると思いますが、次弾環境はおそらく赤単バイクを始めとする早めの環境かつ、メガマグマ等の横並びメタカードを搭載したデッキもそこそこいると思いますので、Tier3以下のファンデッキになるんじゃないかと。
ただ、面白い題材かつ、まだインターネットにサンプルレシピが存在しないと思うので、今回はこれを題材として組んでいきます。
2.2 コンセプト以外の確定枠について
次に、コンセプト以外の確定枠について考えていきます。今回はコンボデッキということなので、
3ターン目:カレイコ
4ターン目:バケラッタ
の最速コンボ始動を決めていきたいです。そのため、コンボパーツを集めるための3ターン目と4ターン目以外で使うカードが確定枠として候補に上がります。
2ターン目にコンボ成立を安定させるカードとしては、《未来設計図》がありますね。緑で色が合うため、もう確定枠として突っ込んでしまいましょう。
他の2コスカードについても考えていきます。
ジャスミンとライフ:採用候補
カレイコと相性が良くないが、初動枠としては問題なく使えるフロッグ:採用候補
カレイコ下でも問題なく使えるサポート学校男:不採用
カレイコバケラッタを並べる必要があるので相性×コダマンマ:採用候補、しかし...…
コンボパーツを集められるが、生き残ったコダマンマの存在意義があんま無い。あと速攻に弱い性質上盾減らすのはリスキージェニー:不採用
後攻時のカードになるが、ハンデスもしてコンボパーツも集めてってなると難しい
ここではジャスミンを選択し、初動枠にします(詳しい理由は2.3にて)
2.3 デッキ基盤を決める
コンボデッキはデッキパワーが低くなりがちなので、強いデッキ基盤の力を借りてデッキパワーの底上げを図ります(じゃないと戦えないので)
今の環境にいる緑と黒基盤の強いデッキとしては、下記の候補があると思います。
緑単サソリス:相性〇
黒単ヘルボロフ:緑カードとのシナジーが無い
5cイメン:相性〇
5cデッドマン:今回は非ドラゴンコンセプトなので相性×
5cMAS:相性〇、しかし世紀末HDMをフィニッシャーにした方がフィニッシャーの役割を1種(4枚)に抑えられつつデッキパワーが高くなる
→わざわざカレイコバケラッタでフィニッシュする意義が薄い
という訳で今回はサソリス基盤での構築を考えていきます。
カレイコをマナから出せるという点ではイメンの方が良いのですが、イメンはキリューがND落ちしてしまう影響がかなり大きく、サソリス基盤の方がデッキパワーが高くなるためです。
(初動枠をジャスミンにしたのもボアロと好相性なため)
2.4 ビート対策
コンボデッキの性質上、コンボパーツにデッキ枠を取られてしまうため、トリガーがあまり採用できないというのがあり、速攻にかなり弱いです。
そのため、動きを阻害しない程度での受けのカードを考えていきます。
今回採用するのは、黒マナ要員になる《凶殺皇 デスハンズ》、および26弾の強力ギミックである《革命目 ギョギョウ》《霊騎ラグマール》です。
40枚すべて埋まってしまいましたが、これで終わりではありません。
今の構築の弱点を補うカード候補と、役割の薄いカードを選定し入れ替えていきます。
2.5 必要なカードと役割の薄いカードの入れ替え
今のこの40枚には2→4→6サソリスの動きをしつつそのまま最速ボアロ→ボアロパゴス龍解にするルートが4のバケラッタから繋げるルートしかありません。
コンセプトは【カレイコバケラッタ】ですが、サソリス基盤を流用したことによって、カレイコバケラッタを手打ちで最速狙いするより、ボアロパゴス展開後のフィニッシュ移行時に決めていった方が強い動きが可能です。
そのため、最速ボアロ龍解を決められるカードを採用します。
採用するのはビート対面へのカウンターになりつつ、カレイコ下でもマナブーストの阻害を受けない《天真妖精オチャッピィ》です。
トレマジャスミン未来設計図が初動として墓地に行きがちなので、3ターン目の手打ちマナ加速も難しくないでしょう。
オチャッピィを4投するとして、抜くカード4枚を考えます。結果として抜くのは、《トレジャーマップ》×2、《雪精 バケラッタ》×1、《霊騎ラグマール》×1になります。
コンセプトのバケラッタを抜くことになってしまいますが、ボアロ展開後はマナから踏み倒してコンボ始動ができることと、トレマ2枚&未来設計図4枚によりフィニッシュターンにはよほど運が悪くない限り手札に来るはずです。5cデッドマンとかも、コンセプトのデッドマンは3投だったりしますしね。
コンセプト兼最初に決めた確定枠だからと言って、3積みでも十分コンボとして機能するのであれば抜かない理由にはなりません。
一方、カレイコは未来設計図からしか引っ張って来れず、貴重な黒マナ要員でもあるので抜くわけにはいきません。
ラグマールもマナに1枚あればギョギョウからの除去が行えるので、4投の必要性は比較的薄いと感じます。
また、デッキパワーの底上げとして以下のカードを投入します。
ここまで来ると単なる緑単サソリスな気がしますが、採用するのは2枚(必要な対面にはトレマや未来設計図で引っ張ってくる)。サソリスからのビート対面へのカウンターで利用したり、カレイコバケラッタで削り切れない盾を殴る速攻要員兼サブプランです。
盾が弱いモルネクみたいなデッキに対してはカレイコバケラッタに固執せずこっちルート取った方が良いですからね。(カレイコでブースト阻害出来たりもしますが)
代わりに抜くのはミランダとギョギョウを1枚ずつ。
こちらもトレマと未来設計図によりアクセス容易なこと、ギョギョウはこっちの盾を削ってこない相手にはあまり機能しないことが主な理由です。
2.6 最後の締め
このデッキリストを眺めてみて気づくことがあると思うのですが、『黒マナが少なすぎてカレイコの手打ちが難しそう』という問題点があると思います。
最後にこの問題を解決するカードについて考えてみるのですが、私は《龍覇 イメン=ブーゴ》だと思います。
黒マナの確保の下振れを防ぐカードとして、イメンを1枚だけ投入します。代わりに抜くカードについてですが、個人的には
《オチャッピィ》、《ラグマール》、《ギョギョウ》、《サソリス》の内のいずれかだと感じます。
《オチャッピィ》、《ラグマール》、《ギョギョウ》はビート対面への回答札としての役割があるため、これらを抜いてイメンを入れると、ビート対面への抵抗力が低くなってしまいます。
そのため、今回はサソリスを1枚抜いてイメンを1枚入れることにします。
相手がコントロール対面と分かった際には、2→4→6のためにトレマや未来設計図でサソリスを優先的に集める、というプレイングでここのサソリス1枚抜きはカバーできるはずです。
逆に、相手がビート対面であればオチャカウンターやギョギョウラグマールでマナを溜めつつ遅延し、ボアロ展開の際はコントロール後でマナが溜まっているはずなので、1コス重いイメンでもあまり気にならないはずです。
3.デッキの完成
↓今回作ったデッキのURLリンク
終わってみると、サソリス基盤からカレイコバケラッタに寄せていった方が早く作れたんじゃないか、という気もしますが、その場合必須カードの「猛攻の面」が中々抜けなかったり、コンセプトが迷子になって中途半端になりがちという問題もあるので、作りたいデッキのコンセプトが決まっている人は、そこから作り上げていった方が質の良いデッキを作りやすいと思います。
(カレイコバケラッタ自体元々のコンセプトが迷子だろっていうツッコミはナシで)
普通のサソリスとは異なる点として、基本的な緑単サソリスは殴ってビートするのが最終的なプランなので
「仕込まれた強力なシールドトリガーをケアしにくい」
という弱点があります。
一応ワルドブラッキオでケアはできますが、呪文系トリガーに抗う術はないので、そこは緑単サソリスを使う以上割り切らなければなりません。
しかし、カレイコバケラッタは「緑単サソリスにはできないフィニッシュプランでリーサルを組むことができる」という明確なメリットがあります。その分、緑単サソリスの汎用性とパワカの押し付け力を失ってはいますが環境がめちゃくちゃ後ろ寄りになった際には刺さるデッキとして機能しはするはずです。
単純な下位互換ではない、というだけでもデッキ制作者としては作って良かったデッキになると思います。
今回は、コンセプトカードおよび必須枠を考えた後、元々デッキパワーのある既存のサソリス基盤を中心に考えていきましたが、2コス初動を考える際に色が合わないとはいえ、コンボ到達までの時間を稼ぐ強力な《オリオティス》に分岐するパターンも考えられると思います。
オリオティス採用に分岐した場合は、今回のようなサソリス基盤ではなく白黒緑のネクラカラーのデッキになると思われるので、また違う形でのデッキになるはずです。
ちょっと組んでみるか...…
すみません、今回のデッキ構築の考え方をオリオティス基盤のネクラで考えると流石にデッキじゃなくなるっぽいです。
バケラッタを学校で落としつつホネンビーやモールスの回収で使い回し、序盤にハンデスしたタイガマイトや締めターンのバケラッタで少しの盾殴りは妥協すしつつフィニッシュする感じですが、ヘルボやロージア等の超次元を活かしてデッキパワーを上げる戦術とかみ合いが悪く、ちょっとだけ盾を削れる小型ビートって感じになっちゃってます。
全体的なカードパワーが低いので、黒単ヘルボ対面等に一回崩されたり、メガマグマに壊滅させられた時の立て直しが不可能に近そうです。
ので、カレイコバケラッタをするのであれば基本的にはサソリス基盤のデッキパワーを借りる形でコンボ成立をした方が良いと思います。
また、ボアロパゴス設置後にカレイコバケラッタのコンボを始動した後、ラグマールを召喚、バケラッタをマナに置きボアロ効果でバケラッタを使い回すことで盾を-1できます。
このコンボルートも考えるとラグマール4にした方が良いと思いますが、それは実際の使用感を見てみないと分からないので調整案として
4.終わりに
今回は自分がデッキ構築の際に考えていることを言語化しながら、【カレイコバケラッタ】を組んでみました。コンボパーツにデッキが圧迫されてしまう関係上、強力な除去カードのゴアラとかを採用できなかったのですが、実際に使ってみて役割の薄いカードをゴアラに入れ替えてみるなどしてもよいかもしれません。
4積みのカードを減らすことはデッキとしての安定性が下がってしまうため、総合的なデッキパワーが落ちることもありますが、今回のようなトレマ未来設計図のようなサーチ札が潤沢だったり、ドロソで引き込みがしやすいデッキなどでは、4枚採用カードを減らして環境に合わせたメタカードやデッキとしてできることを増やす、というのは個人的にはアリだと思っています。
(刃鬼とかも基本2投なのはそういう思想ですよね)
特にランクマッチではトーナメントシーンよりも多くの種類のデッキと対面するため、自分の使っているデッキが
「自身の強みを押し付けてデッキパワーで勝つデッキ(4投優先)」なのか
「柔軟な戦法を採用でき、各対面への回答札を用意することができるデッキ(1,2積みのしやすいデッキ)」なのかは意識してデッキ構築をしていきたいですよね。
という訳で、今回はこの辺りにて失礼します。
読んでくださった方々、ありがとうございました。
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