2021年予報⑨フリーランス爆増 / Self-employed
*****2020年末に公開した11個の2021年予報をnoteにて公開します。2022年予報にもご期待ください*****
自由な働き方のその先にどう生き残るか
自助・互助・共助・公助?
働き方改革の先に待つ自己責任型社会
ファストフード店の前で待機する何台ものフードデリバリーの自転車。雇用する・されるという意識が社会の中でだんだん薄れていった2020年でした。個人として自由に働きやすくなった反面、従来の「安心・安定」を重視する社会が崩壊していくような不安もあります。
高度経済成長を支えた日本の終身雇用制度の崩壊は以前から指摘されていましたが、2020年のコロナ禍に於いてその兆しが顕著に表れました。大企業では認められなかった副業・複業が解禁されたり、在宅ワークの広がりと共に家で出来る仕事の幅が広がったり。個人で事業を行うフリーランスという働き方も一般的になりました。会社に忠誠を誓ってガチガチの主従関係の中で働く、というのもだんだんと時代には合わなくなっています。自分の裁量で仕事をする方が向いている人には、仕事上のストレスが軽減され、効率もアップし、収入アップにも繋がる可能性があります。
新しい働き方としてポジティブな意味合いで語られる事が多い複業やフリーランスという働き方。しかし一方で、自由に働くという事はその分、自己責任型の社会に近づいているという事でもあります。困っていても誰も助けてくれない自助社会に近づいていく中で、誰もが自分の働き方を考え直さなければなりません。
2021年にあらわれる<かもしれない>もの
時代に合わせた新しい働き方として注目されているフリーランスや複業ですが、良い面だけでなく悪い面も指摘されています。20201年はコロナ禍で慌ただしく働き方が変化したものの、もっと長期的な社会問題として捉える必要があるでしょう。
例えば・・・
・失業者と生活保護費の増加が社会問題化
・依然として医療業界は人手不足
・「不要不急」とされる産業の衰退による文化的損失
未来予報データベースの中にも「フリーランス経済圏」という一つのタグがあるほど、この分野に関する事例が多数あります。日本でも始まったフリーランス向けの保険サービスや、請求書を現金にかえてくれるキャッシュフローお助けサービス、組織に属していなくても“行動履歴”を信用としてローンが組めるサービス、副業人材の登録ができるNPOのスキルマッチングサービスなどが挙げられます。
一方で、企業に属し続ける事の新しいメリットを提示できるサービスや社内制度がつくられるなど、個人の様々な働き方に即した新しい事例が出てくることが必要でしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?