品種? 栽培技術? 高糖度トマト栽培(農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。昨今、トマトは糖度の高いものがドンドン出てきており、甘いトマトの需要は大きいと思います。
一昔前では高糖度トマトというのはモノ珍しかったが、いまや一般のスーパーでも普通に並んでいます。
最近では品種自体で甘さの強いトマトも出てきておりますが、栽培技術で甘くしようと思えば、ベーシックな方法として与える水の量を減らす「水ストレス栽培」や潅水のEC濃度を高めて植物が水を吸いにくくする「濃度によるストレス栽培」などがあります。
これらはやり方は違いますが、どちらも植物が水を吸いにくくして、イジメぬくことでトマトを甘くするものです。
この栽培方法を行うと、トマトは水を吸いにくくなるので味は凝縮しますが、トマト自体が小さくなるので重量ベースの収量は減ってしまいます。
収量が減ってしまった分に見合うだけの単価で買ってもらわないと農業者としては”見合わない”ということになります。
そこで2017年の日本政策金融公庫の調査レポートを見ると、通常のトマトの価格よりも3割ほど割高でも高糖度トマトを購入したいという消費者の割合は6.4%程度ということです。
2017年段階ではまだ高糖度トマトがモノ珍しいものであったにもかかわらず、3割ほど割高でも購入してくれる消費者の割合は6.4%、、ということは、だいぶん高糖度トマトが一般化してきた2023年では、割高でも購入してくれる消費者の割合はもっと少なくなっているということができると思います。
一方、品種自体で甘さの強いトマトも出てきていると冒頭で言いましたが、こちらだと普通に育てても高い糖度が出ますので、収量が減少するということは基本的にはありません。
そのように考えると、これからも新しい品種はドンドン出てくるであろうから、栽培技術で高糖度を目指すよりも、品種をしっかりと選んで高糖度を目指すほうが割がいいですね。
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