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大規模農園の紹介 ~ネクサスファームおおくま~
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
今回の大規模農園の紹介は福島県双葉郡大熊町にある大規模いちご農園「ネクサスファームおおくま」です。
いちごの大規模農園って聞くだけでワクワクしますよね!
環境制御型の施設栽培で大規模農園というと少し前までは“トマト農園”というイメージがありましたが、今ではイチゴの大規模農園も当たり前になってきました。
いちごは人気があり高付加価値を狙える農作物ですが、栽培が比較的難しくトマトほどには研究も進んでいなかったのですが、今や栽培ノウハウも確立されてきて安定品質・安定収量が実現してきており、それに伴って大きな設備投資をした大規模農園が増えてきました。
その一つである ネクサスファームおおくま は敷地面積約4.8ha!。
栽培施設および栽培関連施設は約2.8haで、約15万株のイチゴが栽培可能です。15万株ということは1株500g収穫できるとしたら全体で75tのいちごが収穫できるということになります。
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イチゴ栽培を行うビニールハウスは軒高約4.5m。一般住宅の天井の高さは、2.4m~2.6mですから2回の天井くらいの高さということで非常に背の高いビニールハウスです。
24時間コンピューターで管理されており、養液も自動で一株ごとに給液パイプを通して供給される。室内には約60個のセンサーを設置し、温度、湿度、日射量、二酸化炭素などを計測し、その数値に基づき、天窓、保温カーテン、遮光カーテン、ミスト、循環扇、ヒートポンプ、加温機、LEDライト、CO2局所制御、株元温度制御などが連動して、ハウス内環境をいちごが生長するのに最適な環境に整えられています。
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栽培システムも、ベンチの上にあるローラーをポットが流れるように設計されており、作業の効率化、労働負荷の低減をしっかりと考えられtモノになっています。
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またできるだけ農薬などの薬剤を使わなくてよいように電解水によるミスト散布などもされています。
収穫後は、5℃に設定された予冷庫で鮮度を保ち、放射性物質非破壊検査装置で全量検査を実施。4kgから5kgのイチゴをおよそ1分で検査し、終了したものから一粒一粒重さや形、色、傷のルールによって選別され、トレーに並べられる。
いまや放射性物質の心配はないのですが、消費者に安心してもらうためにこういった検査もしっかりしているとのことです。
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このように充実した設備を整えたことで、「四季なりイチゴ(夏秋イチゴ)」の栽培を可能も可能にしており、「一季なりイチゴ(冬春イチゴ)」とともに周年イチゴを出荷できる体制を整えておられます。
ケーキや洋菓子に使われているイチゴはアメリカ・カナダなどからの輸入品が多く、こういった輸入品は実はさほど美味しくないものが多いのですが、ケーキなどにはイチゴは欠かせないため夏・秋シーズンのイチゴの需要は大きいです。もちろん夏・秋シーズンはイチゴ価格も高くなるため、この時期に出荷できるということはすごく経営的にメリットがあるということです。
トマトと違い、イチゴのハウス内にはいるとふわ~っと甘い匂いが広がってきます。
新しい時代のイチゴ農園! 応援したいですね。
【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com
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