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ハウス栽培 秋の管理ポイント

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今年も異常的な暑さでまだまだ日中は30℃を超える日が続きますね。(”異常な暑さ”と書いたけれど、今後はこれがふつうになっていくのだろうか??)

最近は10月に入っても最高気温が高い日が多いですが、秋分(9/22)も過ぎて、確実に日照時間、日射量は減ってきています。人間の感覚に頼っているとあまりに暑いので日射量がまだ多いように思いますが、日射量・日照時間は間違いなく減っているんですよね。感覚に頼らずデータで管理することが大事ですね。

トマトのハウス栽培は8月中旬に定植する作型が多いです。
定植後、トマトはどんどん背丈も高くなり葉を大きくますので、必要としている光合成量も増えてきています。日照時間・日射量が減少していく中、植物の光合成要求量に合わせた管理が必要です。

<秋の光合成不足に注意>

①  日照時間の減少
日照時間が一番長いのは夏至です。夏至は今年(2024年)の場合は6/21です。7月や8月は6月より暑いので日照時間も長く感じますが、夏至以降、ドンドン日照時間は減っていきます。

今(9/30)と夏至との日照時間を比べると、2時間38分も減っていることがわかります。

②日射量の変化
トマトの定植シーズンである8月中旬は、一年の中で最も気温が高いので、勘違いしがちですが、日射量、日照時間はともに前月、前々月と比べて減少しています。(ちなみに日本で最も日射量が多いのは5月下旬~6月ですね)

月別の日射量と気温の関係

9月は、8月よりもさらに日射量が急激に減り、日照時間も短くなっているにもかかわらず、植物の体は大きくなっているので光合成産物の必要量ふえているので、光合成量不足になりやすいです。また、同じ9月とは言っても、9月上旬と下旬では日射量に大きく差が出ます。

ハウス栽培で日射量をコントロールしている設備といえば遮光カーテンですが、この9月中旬以降は遮光カーテンの使い方・使用時間をしっかりと見直す時期ということになります。

遮光カーテンの使用時間の見直しをするなど、積極的に光合成をさせてあげましょう。

●遮光カーテンの開け閉めの時間を変える
「暑いから」と遮熱カーテンの閉める時間を長くとっていませんか?「しおれが心配だから」という理由での遮光カーテンの使い過ぎは光合成不足を招きます。植物の状態をしっかりと観察しながらできるだけ遮光カーテンをしないようにしょましょう。

特にトマトは光の要求度の高い植物で、光が1%増えれば収穫量が1%増えるといわれるほどです。

人間には暑くてもできるだけ遮光カーテンは開けましょう!
(ただし熱中症になってはいけないので無理しないように)


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com


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