ハチは大切な農業のパートナー
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
ハウス栽培ではトマトやイチゴの受粉にハチがよく使われます。蜂を使わないで自然受粉に任せていると受粉しなければ実がなりません。また蜂を使わないでトマトトーンなどホルモン剤を使用するケースもありますが、花1つ1つに適量を霧吹きなので吹き付ける作業になりますので非常に手間がかかります。
そこで効率的に受粉率をあげるために蜂を使うのが一般的です。
受粉に使われる蜂にはミツバチとクロマルハナバチのいずれかがよく使われます。
ミツバチはイチゴ栽培でよく使用されます。セイヨウミツバチと呼ばれますが実はアフリカ起源のハチで寒さには強くありません。
またエサ(蜜)を集める能力が高いため、天候の悪い時は効率が悪いため訪花活動はしなくなります。またトマトなど蜜の出ない種類の植物ではミツバチは働かないのでミツバチが受粉のために投入できる植物は限られています。
一方、トマト栽培でよく使用されるマルハナバチは寒さにも比較的強く、エサを集める能力が低いため、訪花活動を頑張って行います。ミツバチと違って一見グロテスクな風貌をしているので少し怖かったりするのですが、とにかくよく働いてくれます。
イチゴ栽培ではハウス栽培でも比較的温度が低くなりがちな1月頃にはミツバチとマルハナバチを併用することでミツバチの低活動期をマルハナバチが補ってくれるため着果率が高くなります。
ハチは下記の写真のような形で約50匹くらい入っていて2万円~3万円で販売されています。
ハチは良く働いてくれる大事なパートナーなのですが、最近では夏場にハウス内が暑くなりすぎるので巣箱から出てこない、ということがおこります。そうなると蜂でさえも巣箱から出てこない暑い暑いハウスの中で人間がトマトトーンで受粉しなければならない、、という過酷な状況になるケースもおこります。そこで最近、夏場に蜂に働いてもらえるように蜂用のクーラーの効いた巣箱も販売されるようになってきました。
ハウス栽培をしていると蜂は重要な仕事のパートナーですので愛おしくなりますね。
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