農園を働きやすいし職場にしよう!
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。よくニュースなどで耳にしますが、日本国内の人口減少や高齢化などにともなって 今後、日本の労働人口は減少していきます。
既に様々な産業で労働力不足が現れてきており、労働者不足は深刻な状況になってきています。
一方、働き方改革なども進められており、労働者の労働時間にも規制がかかっており、物流の2024年問題にみられるように、「労働人口減少×1人あたり労働時間の減少」という状況で、今後、産業間、企業間で労働力の奪い合いが激しくなるのは明らかな状況になっています。
製造業でもいくら工場があっても、そこで働く人がいなければ工場は動きません。小売業やサービス業などでも同じことがいえます。つまり労働力確保は多くの企業などの経営体にとって死活問題となりつつあるということができます。
本来であれば機械装置を導入して自働化・・・といきたいところですが産業形態や企業規模などによってはなかなか導入h難しいというのが実態です。
そういったことから農業分野でも農作業のスマート化などスマート農業が叫ばれていますが、導入できる農家はまだまだごく一部というのが実態です。
そういった中で中小農家もなんとか労働力を確保していかなければなりません。そこで大事なのがいかに“働きやすさ“を作り出すか、、です。
働きやすい環境をつくるための1つは勤務時間を複数用意して、短い時間でも働けるようにすることです。子供が小さ家庭では保育所や幼稚園などに行っている間の数時間でも働きたい方はたくさんいます。子供を朝、保育所に預けて、迎えに行くまでの数時間でも勤務できるように勤務パターンを複数設けることで、若い子育て世代の方にも働いてもらえるようにしましょう。
また、学校行事や子供の病気などで、急に休まなければならなくなることもよくあることですので、こういった緊急対応できるシフト作り体制を整えておくことが必要です。
よくある話では、農園で働く方はその地域に住んでいる方が多いので、学校の運動会などの行事の日は多くの方が休みを取ってしまい、農園作業が回らなくなる、、といったことが聞かれます。事前の業務スケジュール管理やシフト体制など農園経営者のマネジメント力が求められます。
また、勤務時間を複数設けると、午前中勤務した人と午後から勤務につく人との業務引継ぎができる仕組みをしっかりと作っておく必要があります。
どの作業がどこまで進んでいるか、どのような課題があるか、など業務を引き継ぐ人にしっかりと伝わるように仕組みと見える化が非常に重要になります。
あとは勤務環境として衛生的な環境を作り、休憩所の設置やトイレなどの適切な設置など設備環境を整える必要があります。
大きな投資が必要な自動化設備を入れなくても、農園経営者の様々な気配りや仕組みづくりでやれることもたくさんあると思います。農園経営者はますますマネジメント力が必要な時代になってきています。
もともと、農業自体は非常に魅力のある仕事で他の産業にはないやりがいのある仕事です。多くの家庭で家庭菜園をしていることから考えても、植物の栽培に興味を持っている人は多いと思われますので、しっかりとした働きやすい環境を整えることで労働力を確保していきましょう。
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