農園経営の発想法・・③ ~販売数量を増やす~(農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。これから農業経営で利益を獲得していくための基本についてシリーズでお話していきたいと思います。
”売上=販売数量×販売単価”で、前回は売上を増やすための「販売単価を上げる」を記載しました。
今回は「販売数量を増やす」について記載します。
<販売量を増やす>
販売数量を増やすためには、まず第一に販売できるモノを増やす、つまり収穫量自体を増やすこと、そして可販率を向上させることです。これで販売できる「モノ」が増えます。
「収穫量を増やす」においても大事なことはしっかりとした安定品質であるということは当然なこととして、販売先が求める時期やタイミングに合わせた収穫、出荷ができることが重要です。例えばトマトを例にとると露地モノのトマトが市場に出てくるころにたくさん取れても市場にはトマトがあふれている状態なので低い単価になってしまいます。消費者や流通業者が欲しいタイミングでしっかりと出荷していけるように出荷していけるように作型なども踏まえて考える必要があります。
収穫量を増やすには栽培面積の規模拡大ができれば増やすことができますが、そう簡単に土地の確保などできるわけではありませんので、既存の土地でどのように収穫量を増やすかを考えなくてはなりません。定植する時期をかえたり、脇芽を伸ばしたりするなど作型を考える、単位面積当たりの定植株数を増やす(密植)、さらには多収性の作物に切り換えるなどが考えられます。
<顧客の確保>
また収穫量が増えれば増えた分だけしっかりと販売先を確保しなければなりません。 「販売先の確保」においては販売できればどこでもいいというわけではありません。適正なターゲティングに基づく販売先の選定を行ったうえで、販売先を確保することが売上の増加に繋がるのはもちろん、特定の販売先に頼らないという意味で顧客数を確保・分散しておくことがリスクヘッジに繋がります。やみくもに販売先を増やすとブランディングの失敗や小口の出荷ばかり増えるなど手間(コスト)ばかり増えることになりますので要注意です。
定期的に顧客分析を行い、顧客数、顧客ごとのリピート率、顧客ごとの購入金額、顧客ごとの購買パターン、顧客の属性(商社、小売業、飲食業、一般消費者)などのバランスを確認することが大事です。特に消費者に直売に重点を置いている農家であれば、顧客数とリピート率を確認しましょう。
自分にあったやり方を考えてみましょう!
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