「経営者として、私は私の考え方があって、外部の人にとやかく言われる筋合いはない。どんな考え方で経営しようと私の勝手だ」。こんな考えで経営している経営者が存在する。実際にどんな経営をしているかというと「不足の事態はいつどんなかたちで襲ってくるかわからない。その事前準備、対策はできることすべて行っておく必要がある。特にキャッシュに関することはいくらやってもやり過ぎることはない」と話をすると、「何があっても、ウチの会社はキャッシュに困るようなことはない。そんなことにならないようにやっている」と断言された。ところが・・・・コロナ融資6千万円、7年返済、単純に考えても1300万円の経常利益が必要だが、返済計画なし。話の内容から明らかに成り行き経営をしている会社が、1300万円の経常利益を稼げるとは考えられない。まるで火事場の馬鹿力で何とかするというような、体育会系のノリで経営をしている経営者。最後に、現金損益をプラスにし続けることで、役員退職金積立と社員の退職金積立を実行し、働く人の賃金を上げ、地域経済の成長、発展に貢献するのも企業の使命という話をすると、私にそのような考えはない。この会社は私の会社なので私のやりたいようにやる、とおっしゃった。この会社で働く人々って幸せでしょうか?実はこれが、中小企業における日本一の密集地である東大阪市の製造業の多くの企業の実態であることは誰も知らないでしょう。

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